日々雑感

イランによる韓国タンカー拿捕と「徴用工」判決

2021年1月にイランにより韓国のタンカーが拿捕された。これと「徴用工」問題で日本企業に賠償を命じた判決および「従軍慰安婦」への賠償を日本政府へ命じた韓国司法の判決のアナロジーが興味深い。

日本政府が半導体用材料の輸出規制を行ったのは、「徴用工」判決への報復と言えるだろう。イランが韓国タンカーを拿捕したのは、原油代金が韓国にて凍結されていることへの報復だろう。(日本政府もイラン政府も報復であることは認めていないが。)
そして、「徴用工」「従軍慰安婦」問題にて韓国国内法で日本企業・日本政府を裁いたわけであるが、イラン政府もイラン国内法で韓国タンカーの問題を裁くことになるだろう。日本が韓国司法に手を出せないように韓国はイランの司法に手を出せないわけである。事実認定に問題があるとしても、他国司法なので手の出しようがないし、他国の国内法なのでその法が合理的なものかどうかに文句をつけられないわけだ。つまりはイラン司法がイラン国内法でタンカーの件をどのように裁こうが韓国政府が文句をいう筋合いではないというロジックは組み立てられるのである、
このところを韓国のマスコミは一切言わないが、そこに韓国に目立つ”自分にやさしく他人に厳しい”特性が作用してはいないのだろうか?つまりは日本には韓国はなにをしても良いが、イランは韓国になにをしても良いわけではないとのメンタリティである。

日本の右の方にいる人たちの言説に「韓国では李氏朝鮮の500年間の間、両班が観念的な論争・政争に明け暮れたメンタリティがまだ継続しているのだ。」というようなものがある。必ずしも賛成しないが、度重なる「従軍慰安婦」問題への謝罪要求や”自分にやさしく他人に厳しい”態度を見ていると、思わずこの意見に賛成してしまいそうになってしまう。
私はリベラルなつもりだが、その底の浅さがまたしても露呈しそうだ。


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