プーケット津波情報総合 (スマトラ沖地震)

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2004-12-30 01:55:14 | 記事スクラップ
読売オンラインより
タイ「遺体すべて火葬」方針、家族に動揺

「遺体に会えないかも知れない」「遺骨さえ帰らないのか」――。インド洋沿岸を襲った大津波から4日目となった29日、タイ政府は、プーケットやピピ島での身元不明の遺体について、外国人であっても、すべて現地で火葬にするとの方針を各国大使館に伝えた。

「遺体の傷みが激しく、2次的な疫病被害をくい止めるため」との理由だが、安否を気遣う家族には、やりきれない悲しみと動揺が広がった。

「火葬というのは、すごくショックです……」。タイ本土南部のリゾート地、カオラックで連絡が取れなくなった藤本仁さん (44) (東京都新宿区) の母親 (72) は、動揺を隠せない様子で語った。「たとえどんな事態になっても、安否が分かればすぐに現地に行けるよう準備している。息子は旅慣れているので、どこかに避難していると信じたい」と祈るように話した。

藤本さんは勤めている出版社の同僚、西川浩子さん (38) (同豊島区) とともに行方不明になっている。休暇返上で出版社で2人の帰りを待つ男性社員 (39) は「犠牲者が相当数に上るという事情からだろうが、心情的には納得できない」と話した。

「遺体をだびに付すのは、腐敗が激しいからでしょう。この国のルールなのだから……」

オーストラリア人の夫と旅行中に消息を絶った田中由美さん (32) を捜すため、プーケット空港に到着した父の章さん (62) (東京都北区) は苦渋の表情を浮かべた。「由美はどこかの病院に収容されている。そう信じるしかありません」と自分を励ますように語り、空港を後にした。

ピピ島で連絡が途絶えた中部電力社員 (34) を捜すため、現地に派遣された社員の1人は、「遺体の髪の毛やつめなどを残して焼却するらしいという話は耳にした。しかし日本大使館と連絡が取れず、正確なことはわからない」と、沈痛な面もちだった。

現地は熱帯モンスーン気候で、今は乾期だが、最高気温は33度前後、最低気温は25度以下には下がらず、湿気の多いじめじめとした天気が続いている。

プーケットにいる在バンコク日本大使館職員の1人は「強い火力で焼くので、遺骨があまり残らない可能性もあると聞いている。行方不明者の家族の心情を察するとつらい」としながらも、「このまま遺体が放置されれば、感染症がまん延することは明らかで、やむを得ない面もある」と語った。

(2004/12/30/00:09 読売新聞 無断転載禁止)

nikkansports.comより
カオラックは泥に覆われた死の海岸に

屋根が押しつぶされたバンガローの脇には、泥に埋まった遺体が放置されていた。根元から折れた木々、大破した車、吐き気を催すほどの死臭-。津波で壊滅的被害を受けたタイ南部パンガー県カオラック。海辺のリゾートは突然の大波で、泥と残骸 (ざんがい) に覆われた“死の海岸”に変わっていた。

スマトラ沖地震発生から4日目の29日。カオラックの海岸にあるホテル「ラグナ・ビーチ・リゾート」敷地内では、軒並み大破したバンガロー群の周りに、流木や建物の残骸が散乱していた。旅行客のものと思われるかばんや靴も散らばる。

カオラックはプーケットの北郊にある新興リゾート。近年は欧米人や日本人も多く訪れる。「ホテルに泊まっていた外国人ら数百人はほとんど死んだ。生き残ったのは数人だけ」とホテル従業員の男性、サイアン・ナムシリさん (34) 。「波が退いた後には100体ぐらいの遺体が散乱していた」「友達も、仕事もみな失った。この気持ちは言葉で表せない」。話しながらサイアンさんの目はみるみる赤く染まった。

海岸では、津波で行方不明となったホテル従業員の夫 (29) を捜しに訪れたロチャナー・ソンタクシーさん (28) が、海面をじっと見詰めていた。津波の翌日から毎日通っているという。「身分証明書や財布は見つかったが、夫の安否はまったく分からない。見つかるまでは毎日ここに捜しに来るつもり」。

近くにいた親類が「おい、また遺体だ」と声を掛けた。駆け寄ると建物の残骸の陰で、人間の足が泥の間から姿を見せていた。

海岸から3キロほどの道路脇の広場には、ビニールシートとひもでくるまれた約50人の遺体が野ざらしで並べられていた。強い死臭が漂い、多くの人はマスクや手で鼻を覆っている。

近隣のタクアパ病院にはこれまで、津波に巻き込まれた1000人近くが骨折などで運び込まれ、日本人数十人も治療を受けた。副院長のソンブーン・スクンタンピー医師 (48) は「近くの寺院には1000人近くの遺体が安置されており、行方不明者も1000人以上いる。津波の被害は、この周辺がタイで最悪だろう」と話した。 (共同)

[2004/12/29/19:44]