瀬戸の漣とフェリーの往来

2010-10-16 | 風景画-神戸・播磨

小学生の頃から毎日何気なく目にしてきた明石海峡。
小中学生の頃は、校舎の窓から。
高校生の頃は山陽電車の車窓から。

そこには、必ずひっきりなしに往復していたフェリーの姿も同時に見ていました。
それが当たり前の風景。

大橋が出来ても、それは変わりませんでした。
橋の向こう側の淡路島のミスドでアルバイトを2年間やってましたが、その通勤にたこフェリーを使ったものです。
橋や高速艇も使いましたが、いろんな手段で明石海峡を渡るのが好きで2年続いたのかな。

うちの弟は、たこフェリーを使って自転車で淡路島一週してきたり。
私も、クルージング気分でたまに乗ったり。
たこフェリーグッズを買ってみたり。密かに応援してました。
（参考記事）
・2008-01-04 蛸はタコでも・・
・2009-09-09 たこる？
・2009-11-07 神戸にあるのに明石海峡大橋
・2009-12-30 明石海峡冬景色

オリックス球団も、スカイマークスタジアム主催試合で、たこフェリークルージングチケットの抽選などタイアップしてましたよね。

何と言っても明石名物ですからね。

それが。
今までの当たり前の風景から、突如として消えてしまうみたいです。

兵庫のたこフェリー運航休止　１１月から、全社員解雇へ（共同通信）
（引用）兵庫県明石市と淡路島を結ぶフェリーを運航する第三セクター「明石淡路フェリー」（明石市、愛称・たこフェリー）は１５日、経営悪化のため１１月１６日から運航を休止し、社員約７０人を全員解雇すると発表した。
　市などは同じ航路で旅客船を運航する「淡路ジェノバライン」（同県淡路市）に経営参画を要請しており、同社と協議し新体制での運航再開を目指す。
　明石市によると、淡路ジェノバラインが１４日の協議で、現在約４千万円ある明石淡路フェリーの負債解消が交渉の前提との姿勢を示したため、休止を決断した。明石淡路フェリーは既に１隻を海外に売却し、残る１隻も手放す方針。
　明石海峡大橋を含む高速道路料金値下げの影響で、２００７年度には約１０億円あった収入が０９年度には約４億８千万円にまで落ち込んだ。明石淡路フェリーの大麻一秀社長は「これ以上は民間企業の努力ではどうにもならない」と話した。（引用終わり）

高速道路の値下げ政策の影響からフェリーは急激に追い込まれ、
それでも運航を続けるため努力を重ねてはきましたが、現状では力尽きてしまったという状況。
逆に、ここまで不利な中で、パパたこをはじめキャラクターでも明石を支えてくれましたし、よく頑張ってきたものだと思います。

そんな中も、気がつけばすでにタコの絵柄で親しんでいた「あさしお丸」はタイへ売却されており、
もう二度と見ることは出来ないという状況に寂しさを感じます。

仕方ないんでしょうけど寂しいですね。