今回は、「列車番号」について説明します。
「列車番号」とは、簡単に言うと、一つひとつの列車につけられている
名前で、数字とアルファベットだけで表わされます。
この「列車番号」は、時刻表の各ページの最上段に書かれていることが
多く、よく見ないと通り過ぎてしまうようなものです。実際、列車に
乗るだけであれば、この列車番号を使うことはまずありません。
同じように、列車の名前を表すものとして「列車名」があります。
列車名の例としては、「のぞみ29号」や「かいじ101号」などがあり、
愛称と号数で表示されています。
こちらが、駅で実際に目にする列車の名前になります。
ところが、上に挙げた列車にも、列車番号はついています。
「のぞみ29号」の場合、その列車番号は1029Aです。
つまり「のぞみ29号」には、もう一つ、1029Aという別の名前がついて
いるのです。
それどころか、愛称のついていない普通列車にも、この列車番号が
ついています。列車名のない列車はあっても、列車番号のない列車は
ありません。
この列車番号は、鉄道会社側が列車を呼ぶ時に使うものなのです。
正確に言うと、一般には列車名で案内しますが、列車の運行状況など
内部的な情報を伝えるときには、必ず列車番号を使います。
例えば、上野駅で「8:42の山手線外回りが…」という言い方はせず、
「827Gが…」と列車番号でその列車を特定するのです。
運転士や乗務員などの持っている業務用の書類にも、この列車番号が
書かれています。
識別不可能な、名無しの列車を走らせるわけにはいきません。
列車番号は、鉄道会社にとってなくてはならないものなのです。
さて、ここからは列車番号の読み方について説明します。
列車番号は、識別を簡単にするために、ある一定の法則でつけられて
います。
基本的に、数字3~4字+アルファベット1字の形で表わされます。
ここでまず、大原則があります。
アルファベットの直前の数字で、上りか下りかを判断できます。
一の位…偶数=上り 奇数=下り
次に、その一の位と、十の位については…
00~19…特急専用
20~99…普通列車が主に使う番号
になっています。特急列車の列車名で「51号」とかあったら、51も特急の
列車番号になりえますが、01や03などの番号が普通列車につくことは、
まずありません。
次に、百の位以上については、このようになっています。
01-- ~ 09-- …普通列車(必ず0が消されて3ケタになります)
10-- ~ 50-- …特急列車(定期列車)
60-- ~ 70-- …季節列車(最近はこの言い方をしない)
80-- ~ 90-- …臨時列車
最後に、アルファベットですが、この2つだけで十分です。
M…電車
D…気動車
ちなみに、JRでアルファベットのない列車番号を見たら、それは客車
(寝台列車のように、機関車を連結して走る)です。
このようにして、列車番号は作られているのです。
実際に、高崎線を走る2本の列車で確認してみましょう。
3005M…上野12:00発・特急草津5号(30+19以下の数字+M)
945M…上野18:08発・普通(09+20以上の数字+M)
ただし、この列車番号にはいくつかの例外があります。
例えば、東京周辺の山手線・中央線などの路線では、運転本数が多く
なってしまうため、このようなつけ方になっています。
千の位・百の位=始発駅を出た時間(4~24)
十の位・一の位=使っている車両(運用番号)
アルファベット=所属電車区
その他、新幹線や各私鉄線など、先程書いた原則とは大きく異なった
列車番号がつけられています。
もちろん、日本中全ての列車に別々の列車番号が与えられるわけでは
ありません。例えば、945Mは高崎線のほかに、東海道線にもあります。
近接したところで同じ番号が使われることになりますが、同じ駅に同じ
列車番号が2本なければ、ちゃんと識別ができたことになります。
最後に。
この先、このブログで時刻表を説明するときに、列車番号で示すことも
ありますので、ご了承ください。
この記事は、白翼 天(くびき そら)がお送りしました。
毎週木曜日に更新しています。
「列車番号」とは、簡単に言うと、一つひとつの列車につけられている
名前で、数字とアルファベットだけで表わされます。
この「列車番号」は、時刻表の各ページの最上段に書かれていることが
多く、よく見ないと通り過ぎてしまうようなものです。実際、列車に
乗るだけであれば、この列車番号を使うことはまずありません。
同じように、列車の名前を表すものとして「列車名」があります。
列車名の例としては、「のぞみ29号」や「かいじ101号」などがあり、
愛称と号数で表示されています。
こちらが、駅で実際に目にする列車の名前になります。
ところが、上に挙げた列車にも、列車番号はついています。
「のぞみ29号」の場合、その列車番号は1029Aです。
つまり「のぞみ29号」には、もう一つ、1029Aという別の名前がついて
いるのです。
それどころか、愛称のついていない普通列車にも、この列車番号が
ついています。列車名のない列車はあっても、列車番号のない列車は
ありません。
この列車番号は、鉄道会社側が列車を呼ぶ時に使うものなのです。
正確に言うと、一般には列車名で案内しますが、列車の運行状況など
内部的な情報を伝えるときには、必ず列車番号を使います。
例えば、上野駅で「8:42の山手線外回りが…」という言い方はせず、
「827Gが…」と列車番号でその列車を特定するのです。
運転士や乗務員などの持っている業務用の書類にも、この列車番号が
書かれています。
識別不可能な、名無しの列車を走らせるわけにはいきません。
列車番号は、鉄道会社にとってなくてはならないものなのです。
さて、ここからは列車番号の読み方について説明します。
列車番号は、識別を簡単にするために、ある一定の法則でつけられて
います。
基本的に、数字3~4字+アルファベット1字の形で表わされます。
ここでまず、大原則があります。
アルファベットの直前の数字で、上りか下りかを判断できます。
一の位…偶数=上り 奇数=下り
次に、その一の位と、十の位については…
00~19…特急専用
20~99…普通列車が主に使う番号
になっています。特急列車の列車名で「51号」とかあったら、51も特急の
列車番号になりえますが、01や03などの番号が普通列車につくことは、
まずありません。
次に、百の位以上については、このようになっています。
01-- ~ 09-- …普通列車(必ず0が消されて3ケタになります)
10-- ~ 50-- …特急列車(定期列車)
60-- ~ 70-- …季節列車(最近はこの言い方をしない)
80-- ~ 90-- …臨時列車
最後に、アルファベットですが、この2つだけで十分です。
M…電車
D…気動車
ちなみに、JRでアルファベットのない列車番号を見たら、それは客車
(寝台列車のように、機関車を連結して走る)です。
このようにして、列車番号は作られているのです。
実際に、高崎線を走る2本の列車で確認してみましょう。
3005M…上野12:00発・特急草津5号(30+19以下の数字+M)
945M…上野18:08発・普通(09+20以上の数字+M)
ただし、この列車番号にはいくつかの例外があります。
例えば、東京周辺の山手線・中央線などの路線では、運転本数が多く
なってしまうため、このようなつけ方になっています。
千の位・百の位=始発駅を出た時間(4~24)
十の位・一の位=使っている車両(運用番号)
アルファベット=所属電車区
その他、新幹線や各私鉄線など、先程書いた原則とは大きく異なった
列車番号がつけられています。
もちろん、日本中全ての列車に別々の列車番号が与えられるわけでは
ありません。例えば、945Mは高崎線のほかに、東海道線にもあります。
近接したところで同じ番号が使われることになりますが、同じ駅に同じ
列車番号が2本なければ、ちゃんと識別ができたことになります。
最後に。
この先、このブログで時刻表を説明するときに、列車番号で示すことも
ありますので、ご了承ください。
この記事は、白翼 天(くびき そら)がお送りしました。
毎週木曜日に更新しています。