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時刻表使いになろう!

時刻表の読み方、使い方を教えます。読めると、案外楽しいですよ。

15 1泊2日の温泉旅行を計画しよう

2009-03-05 16:23:55 | 時刻表の読み方
時刻表の使い方について、丁寧に紹介してきた当ブログも、この稿を
もちまして最終回となります。
今回は、これまでに書いたことを踏まえ、1泊2日の温泉旅行を計画
してみることにしましょう。

まず、どこの温泉に行くか。そこから始めましょう。
今回は、首都圏からも比較的近い群馬県の水上温泉に行きます。

次に、その水上温泉に行くには、何線に乗ればよいのかを探します。
時刻表のカラーページ(最初の方にあります)に、日本全国をいくつか
区切った地図がありますので、関東周辺の地図を使いましょう。
すると、東京から斜め左方向に目をやると、温泉マークあるいは色で
囲まれて「水上温泉」と出てくるはずです。
すぐに、JRの水上駅も見えるはずです。

そこを走る路線は、上越線という路線です。
どうやら、東京方面からですと大宮や高崎を通って行くのが一番近い
ようです。
群馬県までは高崎線を使い、そこから上越線に乗り換えます。
上越線と高崎線のダイヤがどこに掲載されているかは地図にあります
ので、その指示されたページをページを見ましょう。

(以下、今日現在の平日ダイヤを使用します)

この上越線のダイヤは高崎線と同じページに掲載されています。本来
上越線の起点(上越線の始まる駅)は群馬県の高崎ですが、上野から
書かれています。
つまり、上野から水上まで全てのダイヤを見ることができます。

その高崎線・上越線のダイヤが始まるページの左側に、駅名と小数点
つきの数字が出てきます。この数字は「営業キロ」でした。
(なお、高崎線の営業キロが3.6から始まっていることも解説済です)
そして、駅名は上から「上野」「尾久」「赤羽」ときて、一番下が「水上」
になります。

では、行きはどの列車に乗ろうか考えます。
とりあえず、行きは普通列車を使ってのんびりと行きましょう。
ざっと時刻表を見ると、高崎から先の本数がやけに少ないことが見て
取れると思います。おそらく、1時間に1本でしょう。
そのようなときは、高崎で待ちぼうけを食わないために、しっかり接続
している列車を選ぶのがコツです。
また、今回は宿のチェックインの関係もありますから、あまりにも早い
列車に乗るわけにはいきません(遅すぎてもいけません)。

そこで、今回は877Mという列車を選びます。
上野を12:44に出る列車ですね。
ダイヤの始まる1行上には、丸数字で5とありますので、5番線からの
発車となります。不安な方は、カラーページに上野駅構内の案内図が
ありますので、5番線がどこにあるか確認してください。

この列車のダイヤを見ると、尾久の発車が12:49、赤羽発車が12:54、
大宮到着が13:09、などとなり、終点の高崎には14:29に到着します。
さて、接続する上越線ですが、高崎のところでそのまま右側に進むと、
14:39という水上行き列車があります。(739Mです)
この列車で行くと、水上には15:42に到着します。

あと、せっかくなので上野駅でお昼ご飯を買って、高崎行きの車内で
食べることにしましょう。
上野駅には「弁」のマークがありますので、駅弁があります。
高崎線・上越線のダイヤの下側を見ると、上野駅内で販売されている
駅弁の種類や値段を見ることができます。

さて、水上に15:42に到着します。
水上温泉では、どこの宿に泊まりましょう?
そういう時には、時刻表の終わりにJRの協定旅館の案内があります
ので、値段や宿の特長などを見ながら、どの宿がよいか決めます。
もちろん、宿を決めたら予約することを忘れずに。

続いて、帰りの列車を調べてみましょう。
行きは普通列車の乗り継ぎで行きましたので、帰りは特急で帰ろうと
思います。

すると、チェックアウトの時間にちょうどいい頃に、特急「水上2号」が
あります。
マークを見ましょう。「全」と書かれていないイスとグリーン車の2つが
あるので、この特急は自由席・指定席・グリーン車が連結されます。
ここは、自由席に乗ることにしましょう。

さて、特急「水上2号」の水上発は11:02です。
この特急は、次の上牧は「レ」とあるので通過し、後閑・沼田・渋川の
順に停車します。そして、新前橋の到着は11:46となります。

この新前橋の発車時刻は、その列にありません。
その代わり、隣の列に向かって矢印がついていることが分かります。
これは、その新前橋駅で2つの列車を1つの列車に連結する、という
ことでした。
つまり、隣の列にある特急「草津2号」を連結して、新前橋駅を12:01に
発車します。

後は、ダイヤを見れば停車駅や時刻が分かると思います。
終点の上野には13:27、16番線に到着します。


さて、これで終わりではありません。
乗る列車が決まったら、運賃や料金を調べなくてはいけません。
ここでは、時刻表の巻末、JRの営業案内が役立ちます。

まず、運賃の計算をしましょう。なお、すぐ下に書いてある、時刻表の
特急料金案内からも運賃を調べることはできますが、ここではあくまで
営業キロから運賃を調べる方法を取ります。

水上駅の営業キロは、東京駅から164.1kmです。
従って、上野駅の営業キロが東京から3.6kmとあるので、160.5kmです。
単純に考えれば、この営業キロから運賃を考えればよいはずです。

ところが、運賃計算には特例があると以前に書きました。
実は、ここもそのうちの一つに該当します。
東京山手線内の駅から101km~200kmの区間は、どの駅から乗っても
東京駅からの営業キロで計算することになっています。
従って、この場合使うべき営業キロは160.5ではなく、164.1です。
なお、いずれにしても使うべき運賃は、161km~180kmの2,940円です。

一方、特急料金は特急料金の表を使います。
ただし、今回は上野・赤羽…と反対方向に表が書いてあり、この場合は、
上野から水上までの特急料金をもって、水上から上野までの特急料金に
なります。
つまり、発駅を上野、着駅を水上とします。
すると、両軸の交わるところには、こう書かれているはずです。

 2,940
 2,190

上段の2,940は、先程求めた上野~水上間の運賃です。
下が特急料金で、これは通常期の指定席料金でした。
今回のように自由席に乗る場合、そこから510円引くことになります。

従って、行き・帰りの運賃は、それぞれこのようになります。

 行き…運賃=2,940円
 帰り…運賃=2,940円 料金=1,680円 (←2,190-510)

合計は7,560円となります。
もちろん、この他に弁当代や宿泊費などを持っていくことになります。

この他に、特急が籠原で普通列車を抜かすことや、「水上」号の自由席が
上野寄りにあることなど、この旅行をする上で、1冊の時刻表から分かる
情報はまだまだありますが、一つの旅行のプランがまとまったところで、
とりあえず終わりとします。


さて、これで時刻表の読み方の基礎は、全て説明しました。
書かれていることの大半が数字という、分厚い雑誌「時刻表」。
読み方さえ分かれば、その中にいろいろな情報を載ってあることが分かる
ことでしょう。

季節的に、新しいダイヤの載った時刻表が出ている頃です。
ぜひ皆さんも、時刻表という書物を読みこなしてはいかがでしょうか。


この記事は、白翼 天(くびき そら)がお送りしました。
半年にわたり、どうもありがとうございました。

*このブログの記事は4月に全消去しようと思います。
(しばらく更新予定はありませんが、そのまま保存します。 09.4.1)

14 時刻表は観光情報の宝庫

2009-02-19 12:36:59 | 時刻表の読み方
今回は、その他の項目として、観光情報を見ていきましょう。

観光情報は、まとまって掲載されているわけではありません。
時刻表は、言うまでもなく列車の運転ダイヤがメイン雑本ですから、
それに華を添えるという程度の扱いで、概ね始めと終わりに分かれて
掲載されています。

大判の時刻表ですと、具体的には次のような情報があります。


1.観光地がどこにあるか?

JR路線図が最初の方のページにありますが(2.よりは後)、駅の多い
地域は詳細に掲載されるため、実際の日本地図と比べ、形がいびつに
なっています。
この路線図から観光地を探そうとしても、その観光地のついた駅名が
ないこともあるなど、困難が生じることもあります。
そこで、国立公園や有名な温泉では、路線図の上におおよその場所が
書かれていることがあり、どの路線に乗っていけば行けるかが分かる
ようになっています。


2.今月は何がオススメか?

こちらは、時刻表のおもて表紙を開けると、2枚目くらいに出てくる情報
です。時刻表の編集部が、全国の観光地や駅から、ぜひ列車に乗って
旅をしてほしいところを、写真で取り上げます。名物の民芸品や料理、
自然公園など、駅から徒歩圏内(あるいは列車車窓)にあるものを多数
取り上げます。
最近は、列車そのものも観光の材料としてその項目で扱われることも
あります。


3.駅弁情報

こちらは第11回にあるように、各路線の最初のページにあります。
「弁」のマークがあったら、そこには改札の内外に駅弁屋があります。
(なお、欄外に弁当の種類と値段が書いてあります)


4.宿泊情報

JR協定旅館等、一部の施設については、巻末(JR営業案内より後)に
宿泊情報が掲載されています。どの温泉地(エリア)にあるか、部屋数、
2人で2人部屋に宿泊した際の一人当たりの料金、連絡先が表形式で
書いてあります。旅館・ホテルの一押しポイントもあります。
また、これよりもさらに後ろのページ(または1.のすぐ後のページ)には
旅館の広告も入っています。


このように、時刻表には、それを利用して旅をする手助けとなる様々な
情報が掲載されています。勿論、一般の旅行誌にはかないませんが、
これらの情報を見るだけでも、多少は旅の雰囲気も出るものです。

次回は、いよいよ最終回になります。
1泊2日の旅行に行くのにどれほど時刻表が利用できるかを、総復習の
形で紹介して、「時刻表の読み方」を終えることにしましょう。


この記事は、白翼 天(くびき そら)がお送りしました。
次回は3/5(木)を予定しています。

13 料金の調べ方

2009-02-12 16:06:58 | 時刻表の読み方
今回は、特急料金等の調べ方について見ていきます。

特急料金も、距離によってその値段が分けられていますが、時刻表で
最も特急料金が分かりやすいページといえば、前回運賃の調べ方でも
使った、巻末の営業案(ピンクのページです)内がよいでしょう。
この、いちばん始めのページに、特急料金の表があります。

特急料金の表は、よく利用する区間(新幹線は全駅間掲載)のみ料金が
掲載されているので、表にない区間については、後述の計算方法しか
利用できないことを、予めお断りしておきます。

さて、その表ですが、このようになっています。
(JR高崎線の特急料金を大幅に改編)


   上野  大宮

 熊 1,110  570
 谷 1,410 1,110  熊谷

 高 1,890 1,280  820
 崎 1,810 1,410 1,110


この表の見方について、まず簡単に説明しましょう。
この表は、表にある2駅間の運賃と料金を表にしたものです。
横軸(上野・大宮と並んでいます)が出発駅、縦軸(熊谷・高崎と並んで
います)が下車駅です。
従って、熊谷~熊谷というのはありませんので、横軸の熊谷は1段低い
位置に置かれています。
(本当は縦軸の「高崎」なども横書きですが、編集の都合上改めました)

さて、上野から熊谷までの特急料金を調べましょう。
出発駅の上野は、横軸の一番左の駅。熊谷は縦軸の一番上です。
この2つの軸が交わるところの数字を見ると、上に1,110、下に1,410と
数字が2段出てきてしまいます。
実は、その他のところも全て、2段表示になっています。

この2つの数字ですが、

上が運賃
下が特急料金

です。(単位は円)
前回、特急に乗るためには運賃も払わなければならない、という話を
しましたが、この通り、上野から熊谷まで特急に乗るためには、表の
2つの数字、運賃と特急料金を両方払わなければなりません。

単純に、2つの数字を足してみると、2,520円となります。

ところが、特急料金の話はこれだけで終わりにはなりません。
自由席と指定席で、この料金は全く異なります。

特急の自由席と指定席。指定席は列車発車前に座席を指定して券を
発行してもらうもので、自由席は席の指定されていない、下手すると
早い者勝ちの席です。
この2つの座席は、同じ料金ではありません。

基本的には、表(の下段)に出ている数字が指定席料金です。
自由席の料金は、表から510円引きます
新幹線で隣の駅に乗る場合の自由席料金や、「のぞみ」の指定席料金
などは例外ですが、基本的には差額は510円です。

つまり、上野~熊谷間で特急の自由席に乗る場合には

1,110+1,410-510=2,010円

と計算できます。


また、指定席料金そのものにも加算・減算があります。
繁忙期(夏休みや年末年始など)は200円加算、閑散期の月曜~木曜は
200円減算します。
(自由席の金額は変化しません)

その他、グリーン車や個室を利用する場合には、自由席特急料金と
ともに、グリーン料金や個室料金などが必要となってきます。


では、表に出ていない区間については、どのように計算すればよいか
というと、運賃表よりもあとのページに、特急料金についていろいろと
説明しているページがあります。
そこに、表があります。

A特急料金と呼ばれるものは、この料金です。(通常の指定席料金)

 50kmまでは1,240円です。

 100kmまでは、1,680円。
 150kmまでは、2,290円。
 200kmまでは、2,610円。
 300kmまでは、2,820円。

などとなっています。
(現実的にそれ以上の区間を特急で行くことはまずありません)

また、B特急料金も存在します。
こちらは、主に大都市を中心とした特急に使われ、上の例にある、JR
高崎線もこちらの料金を使います。

 50kmまでは、1,010円です。

 100kmまでは、1,410円。
 150kmまでは、1,810円。
 200kmまでは、2,190円。

などとなっていますが、こちらは会社によって値段が異なります。
(上記の例は、JR東日本のものです)


最後に、新幹線と在来線の特急列車を乗り継ぐ場合の特例です。
基本的に、2本の特急列車を乗り継ぐ場合は、料金計算が打ち切りに
なるのが普通ですが、新幹線と在来線の特急をその日(在来線からの
場合には翌日も)のうちに乗り継ぐ場合には、在来線側の特急料金が、
半額になります。
(ただし、九州新幹線の新八代は一つの表が用意されているので除く)

再び、上記の表を使います。
熊谷は、新幹線の停車駅にもなっていますので、仮に熊谷駅で新幹線
から在来線の特急列車に乗り継ぎ、高崎まで行った場合を考えます。
(あまりに東京から近いこともあるので、現実には割り引かれません)

運賃は、そのまま通しで計算します。
上野から新幹線で熊谷、としても高崎までの運賃は1,890円です。
一方、料金は…

 熊谷~高崎間指定席で乗った場合…500円(505円ではない)
 熊谷~高崎間自由席で乗った場合…250円(1,010-510の半額)

もっとも、時刻表では新幹線・在来線ともに指定席の場合の説明しか
していません。


なお、運賃同様に、多くの特例規定があります。
料金の特例も時刻表の営業案内にありますので、必ず案内を見てから
料金計算をしましょう。


この記事は、白翼 天(くびき そら)がお送りしました。
あと2回で、ひとまず完結します。

12 運賃の調べ方

2009-02-05 15:28:13 | 時刻表の読み方
今回、そして次回と、列車に乗る際の運賃や料金等の調べ方について
見ていきます。

まず、運賃と料金は言葉的に似ているようですが、全く違うものです。
運賃は、ある区間を走る普通列車に乗るために必要なお金です。
かたや料金は、運賃のほかにかかる特別なお金のことを指します。
(本当は、もう少し厳密な定義がありますが、これでよいでしょう)

従って、特急に乗るときには、「特急料金」を払うことになり、決して
特急運賃を払う、という言い方はしません。
また、列車に乗るために自動券売機できっぷを買うときには、運賃を
払っていることにはなりますが、料金を払ってはいません。

また、こういう見方もできます。
運賃は、どんな列車に乗る場合にも必ず必要となってくるお金。
(フリー乗車券の類は、ここでは考えないことにします)
料金は、列車や設備によって必要となってくるお金です。
特急に乗るとき、料金だけ払えば乗れるということにはならず、必ず
運賃も一緒に払うことになります。


それでは、今回は運賃の調べ方について説明します。

この場合、まず見るページは、自分が利用したい路線のダイヤが掲載
されているページ、それも一番初めのページです。
そのページの左端に、営業キロが書かれています。
この営業キロが、運賃計算のときに大きな役割をもってきます。
鉄道の運賃が、営業キロによって決められているからです。

営業キロの調べ方については、既に「2 営業キロの読み方」の記事で
紹介していますので、それを使ってみましょう。
今回は、運賃計算をする上では難易度の低い、JR高崎線を使います。

ためしに、大宮から北上尾(3駅目)までの運賃を調べます。
まず、東京からの営業キロの欄を見ると、大宮は30.3とあります。
一方で、北上尾は40.2とあります。
すると、両駅間の営業キロは、40.2-30.3で9.9と求められます。

そこで、今度は巻末の営業案内のページ(大判のもの。ピンク色の紙に
印刷されています)を見ます。何やら段のようなもの(後で使います)の
後に、運賃の計算とかいうページが出てきます。

一番基幹となっている運賃表は、こうなっています。(高崎線含め)

 1~3  140
 4~6  180

営業キロが1~3までの区間であれば、運賃は140円です。そこから先、
6までは運賃が180円になります。
(なお、小学校卒業までは半額・端数切り捨てとなります)
この変わり目、例えば営業キロが3.4だった場合には、その端数は全て
切り上げるというルールになります。(この場合、4になります)

では、大宮~北上尾の場合は、営業キロが9.9でした。すると…

 7~10  190

ここを見ればいいわけです。9.9は切り上げ10ですから、ちょうど10の
欄を見れば、運賃190円が求まるわけです。

ところが、日本全国その運賃が適用されているわけではありません。
路線によっては、ダイヤが掲載されているページに、営業キロとは別に
運賃計算キロという欄が用意されています。
この場合、その路線は「地方交通線」という扱いになっていて、先ほどの
運賃と比べて、コストの面から若干割高になっています。

さて、地方交通線の運賃は次のように計算できます。

(1)地方交通線のみを利用する場合
 営業キロの欄を使って、同様に両駅間の営業キロを調べます。
 そして、営業案内のページまで来たら、「地方交通線の運賃」の欄から
 運賃を探してください。

(2)地方交通線と幹線(それ以外の路線です)を乗り継ぐ場合
 地方交通線は営業キロの欄ではなく、運賃計算キロの欄で計算します。
 幹線では、普通に営業キロを使って下さい。
 そして、運賃は2つを足した距離を、幹線の表から探します。

なお、時刻表では初めのほうにある日本地図で、地方交通線が青線で、
幹線が黒線で、それぞれ書かれています。


この他にも、運賃計算には特例があります。

 東京・大阪では、運賃特定区間があります。
 さらに、山手線内・大阪環状線内ではさらに特定運賃となります。
  (いずれも、その範囲のみを利用するときに有効)
 離島3社(北海道・四国・九州)は、別の運賃表が用意されています。
  (擬制キロは、四国・九州の運賃計算キロです)
 大都市の駅から(まで)201km以上の乗車券の運賃は、その中心駅を使い
 計算することになっています。(山手線内から101km以上を含む)

…など、運賃計算の特例は数多くあります。
これらは全て、時刻表の営業案内(ピンクの紙)にありますので、自分の
利用する路線が特殊な運賃計算をしていないか見る必要があります。


この記事は、白翼 天(くびき そら)がお送りしました。
毎週木曜日に更新しています。

11 マークひとつで設備がわかる

2009-01-29 16:08:47 | 時刻表の読み方
今回は列車のマークについて見ていきましょう。

これまでにも「レ」や「=」など時刻表特有のマークを見てきましたが、
今回は列車の設備を表すマークについて見ていきます。

まず、種別を表す記号です。
各駅に止まる列車のほかに、「特急」や「急行」、「快速」といった優等
列車には、それを示すマークがついています。
そのものズバリ「特急」「急行」「快速」の種別になっていれば、表示も
そのまま2文字で表記されます。
ところが、4文字以上になるとそれが略されて表記されます。

 通勤快速 → 通快
 区間快速 → 区快

その他、地方によってはそこでしか使われてなさそうな種別が略されて
表記されていることもありますので、必ず凡例を確認しましょう。

もう一つ、優等列車の種別を表すマークに「L」があります。
これは、最近ではアナウンスしないことも多いですが、「エル特急」の
意味です。
(エル特急とは、運転本数が多い特急の愛称につけられるものであると
今のところはお考え下さい)


次に、車内設備に関するマークについて見ていきましょう。

主に特急で見られるマークに、イスの形をしたものがあります。
それは、その列車に「指定席と自由席がついている」という意味です。
ちなみに、自由席だけの特急であれば、何もつかない(または、普通車
全車自由席と表記)となり、自由席がなく指定席のみの列車であれば、
そのイスに「全」という記号が入っています。

また、普通列車でも見られる車内設備に「グリーン車」がありますが、
こちらは四つ葉に似たマークです。
中が白いものはグリーン車自由席、黒いものはグリーン車指定席です。
さらに、下に「個」とかあれば、個室型のグリーン車がつきます。

その他、寝台列車にはベッドのマークにAやBなどがついています。
こちらは、A寝台のマーク、B寝台のマークになります。


最後に、各路線の一番左側(複数ページにまたがる場合は1ページ目)
でよく見かけるマークに「弁」というのがあります。
これは、その駅で駅弁を売っていることを表しています。
ただし、最近では駅の中にコンビニが入っていて、そこで弁当を買う
こともできるようになりましたが、それは含まれません。あくまでも
駅弁など飲食専門のお店があるかどうかで判断します。

(昔は、この欄に赤帽の取扱駅など、もっと多くの情報がありました)


このように、時刻を読み解く以外にも、様々なマークがあります。
前の方や後ろの方のページにJRの営業案内はありますが、列車1本
見ただけで、実は様々な情報が入っているのですね。


この記事は、白翼 天(くびき そら)がお送りしました。
毎週木曜日に更新しています。

10 列車の接続について

2009-01-22 11:33:23 | 時刻表の読み方
今回は接続について見ていきましょう。

路線と路線が交わる駅では、列車の乗り換えが行われます。
この時、今乗っている列車から、乗り換えたい路線の列車に接続するか
どうかは、このように判断できます。

原則として、今乗っている列車の到着時刻が、乗りたい列車の発車時刻
より1分以上前であれば乗り換えることができます。

ただし、この取り扱いには地域差が大きく、例外は多数存在します。

都市部では、接続を取らずに発車することがあります。
例えば、乗り換えが1分とあっても、時刻表では秒単位が省略されるため
実際は「到着が45秒」「発車が00秒」ということもよくあります。
このような場合、15秒で乗り換えをすることなど、まず無理です。
また、都市部ではほとんどの場合、乗っている列車が遅れていたりする
ときでも、待たずに発車してしまいます。

さらに、都市部では同一ホームに限って、到着と発車が同じ時刻でも、
実際には乗り換えられたりすることもあります。

一方、地方の駅では、乗り換え時間が1分でもあれば、ちゃんと案内を
しますし、駅員も「お乗換えの方、お急ぎ下さい」などと連呼します。
そして、全員が乗ったのを確認してから発車します。
都市部でも、終電近くになると、このような光景が見られます。

さて、このような場合はどうでしょうか。
地方部の2つの路線(始発~14時頃・下り)を前提にしています。



 津田沼市  620 700 747 828 934 1208 1358
 江古田市  626 706 753 834 940 1214 1404
 久里浜市  634 714 808 842 948 1222 1412
 小前田市  640 720 814 848 954 1228 1418


 上菅谷市  645 758 1154 1403
 久里浜市  651 804 1200 1414
 宿河原市  659 812 1208 1422
 大麻生市  705 818 1214 1428


久里浜市駅で、2つの路線が交わっています。
さて、ここでまず注目したい列車は、上段3列目の津田沼市7:47です。
この列車は、久里浜市の発車が8:08になっています。
ここで、下段の路線に乗り換えようとすると、その久里浜市の発車は
8:04になっています。
この場合、一見すると乗り換えられないということになります。

ところが、時刻表では到着時刻が省略されるので、前回の行き違いの
ときにもお話ししましたが、妙に所要時間がかかっている列車では、
その駅で何分か停車していることが多々あります。
この列車の前後の列車は、どちらも前の江古田市から約8分で到着して
いるのに対し、この列車だけ15分もかかっています。

従って、いま問題にしている列車の到着は8:01になり、下段の8:04には
乗れることになります。
逆に、下段の8:04から上段の8:08にも乗り換えられることになります。
もちろん、上段の列車は、接続を取るために7分停車しています。

同じように考えると、下段の上菅谷市14:03に出発した列車も、上段の
久里浜市14:12の列車に接続することができるのです。
上菅谷市~久里浜市は通常6分ですので、久里浜市の到着は14:09に
なります。

このように、接続するか否かも時刻表だけで判別できるのです。


この記事は、白翼 天(くびき そら)がお送りしました。
毎週木曜日に更新しています。

9 列車の行き違い

2009-01-08 15:34:41 | 時刻表の読み方
これまでは複線の路線を前提にしてきましたが、今回は単線の路線に
ついて見ていきましょう。

単線の路線は、上りも下りも同じ線路を走ります。
裏を返して言えば、上りと下りは同時には走ることができず、どこかの
駅で上りと下りの列車が行き違いを行うことになります。
そうなると、時刻表では例えば「所要時間が異様にかかる」等の現象が
見られます。
例を挙げて説明しましょう。上が下り、下が同じ区間の上りです。


 津田沼市  700 817 1128 1314 1608 1758 1931 2100
 江古田市  706 823 1134 1320 1614 1804 1937 2106
 久里浜市  714 834 1142 1328 1622 1812 1948 2114
 小前田市  720 840 1148 1334 1628 1818 1954 2120

 小前田市  725 828 1000 1154 1345 1638 1942 2128
 久里浜市  731 834 1006 1200 1351 1644 1948 2134
 江古田市  739 842 1014 1208 1359 1652 1956 2142
 津田沼市  745 848 1020 1214 1405 1658 2002 2148


さて、下り列車の中で2本だけ、津田沼市~久里浜市間の時間が20分で
ないものがあります。左から2列目と7列目の列車です。
この2本は、江古田市~久里浜市の間で、他の列車が8分かけて走って
いるところを11分かけて走っています。
列車はこれだけですので、久里浜市で特急列車の待ち合わせをすると
いうことはまずありません。

ところが、この2本の列車が久里浜市に到着する8:34と19:48の時間に
上り列車が到着することが、下段の上り時刻表から分かります。
つまり、この2本の下り列車は、久里浜市で上り列車との行き違いを
行うために、約3分早く久里浜市に到着していたのです。
(信号設備にもよりますが、どちらかが先着して待つのが普通です)

また、単線で行き違いをする列車は、何も普通列車に限ったことでは
ありません。特急列車も行き違いを行います。
このような場合、時刻表で「レ」のマークがあっても行き違いをする
ために停車することがあります。

例えば、JR伊東線の特急列車を考えてみましょう。(単線です)
熱海駅から4つ目の宇佐美駅には、「踊り子」は一部停車しますが、
「スーパービュー踊り子」は全て停車しません。
ところが、この「スーパービュー踊り子」の11号と10号のダイヤをよく
見ると、次のようになっています。

 11号 網代発16:58→伊東着17:08
 10号 伊東発16:58→熱海着17:22

宇佐美駅の次の駅は、網代と伊東です。
ということは、同時に両隣の駅を出た2本の特急は、宇佐美駅周辺で
必ず出会うことになります。
よって、通過するはずの宇佐美駅で、2本の特急は行き違うのです。
(実際、2本ともこの駅でいったん停車します)

勿論、時刻表に「レ」とあるので、駅に着いてもドアは開きません。
このように「レ」の記号がついていても、運転の都合のために停車する
ことを、運転停車と言います。

さらに、単線区間には列車の行き違いを行うためだけに設けられた、
信号所というものが存在します。これは駅ではないので、時刻表には
載っていません。
この信号所で行き違いを行う場合の目印としては、通常の所要時間で
次駅の到着時刻を計算すれば、確実に正面衝突するところです。
実際には正面衝突しないダイヤを作っているのですから、このような
場合には、駅の途中の信号所で行き違いを行うのです。


この記事は、白翼 天(くびき そら)がお送りしました。
毎週木曜日に更新しています。

8 切り離しのある列車に注意

2008-12-18 08:42:16 | 時刻表の読み方
今回は、切り離しについて説明しましょう。

切り離しとは、列車が途中で分割して、それぞれ別の行き先に向かう
ことを指します。例えば、1号車から10号車までがA行き、11号車から
16号車までがB行きというような列車は、途中駅で切り離しが行われる
ことになります。

このような場合、時刻表ではカギカッコに矢印のついたマーク
表わされます。
(今回は、PCで記号を表示することができません)

このマークを見たら注意が必要です。通常、時刻表で一番上に書いて
あ駅から列車は出ることになりますが、このマークがある場合、その
始発駅は枝分かれしている列車の始発駅となります。
つまり、切り離しが行われる駅までは1本の列車、そこから先は2本の
列車として表示されます。
(2本の列車を始発駅から分割駅まで2列で表示しません。列車番号も、
途中までは一つしか使いません)

では、実際の例を見ていきましょう。
東北新幹線のページが一番分かりやすいですので、それを使います。

「はやて」号のほぼ全ての列車は、「こまち」号を切り離します。
この「はやて」号は東京から八戸まで、1列のダイヤとして時刻表に表示
されています。一方の「こまち」号は、盛岡から秋田までしかダイヤが
表示されていません。
その代わりに、「こまち」の列の盛岡着欄に、先程のマークがあります。
このマークがあることによって、「はやて」と「こまち」が盛岡駅で分割
することが分かり、「こまち」も東京から出ていることが分かるのです。

何号車までが「はやて」で、何号車からが「こまち」なのかは、時刻表の
後ろのページの編成一覧に書いています。この列車の場合、「はやて」が
1~10号車、「こまち」が11~16号車になります。ただし、進行方向が
16号車のところに「秋田・八戸」とあるので、先頭が16号車になります。
つまり、「こまち」の後ろに「はやて」が連結されています。

分割のある列車の場合、乗り間違いにはご注意ください。
気が付いたら別方向に行っていたということも少なからずあります。
また、分割駅と路線が分かれる駅が異なる場合もあります。上越線の
特急「水上」と、吾妻線の特急「草津」は、吾妻線が渋川から出ている
にも関わらず、その手前の新前橋で切り離しています。
(これは作業の都合上、渋川では分割できないためです)

なお、切り離しとは逆に、連結することもあります。この場合には、
併合される列車から、カギカッコ矢印が併合する列車に伸びている
ように表示されます。

なお、途中駅で切り離しをする場合には、列車が別々の方向に向かう
だけでなく、何両かを途中駅止まりにする場合もあります。ところが、
この場合には時刻表に先程のマークは出てきません。あたかも1本の
列車として走っているように表示されるのです。
(ただし、分割の作業がありますので、その駅では何分か停車している
ようには見えます)

最後になりましたが、カギカッコ矢印のマークには、他にも使い方が
あります。それは、運転整理の都合で、途中で列車番号を変える場合
です。
列車番号が列の先頭に来ていることから、1列のダイヤには、基本的に
一つの列車番号しか表示できません。途中で列車番号を変更する場合
には、別の列に移動させないといけないのです。
この場合には、列車はマークのついた駅止まりにはならず、引き続き
乗車することができます。
つまり、カギカッコ矢印の正しい意味は、「列車番号は変わるけれども
1本の列車として引き続き乗車できる」ということになるのです。


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7 どの駅で通過待ちをしているか?

2008-12-11 08:38:04 | 時刻表の読み方
今回は、通過待ちについて説明しましょう。

とくに特急や快速などが頻繁に走っている路線では、これらの列車を
各駅停車はどこかで待ち合わせしなければなりません。
そこで、各駅停車がどこで快速や特急を待避しているか、次の例を
使って考えてみましょう。
左の2本が各駅停車、3列目が快速です。


 山野 1000 1007 1012
 宮田 1003 1010  レ
 松井 1006 1013  レ
 富沢 1009 1019  レ
 立岩 1012 1022 1020


2列目の各駅停車は、3列目の快速をどこで待避しているでしょう?
山野を快速より先に出て、立岩を快速より後に発車していることは、
すぐにお分かりでしょう。
従って、待避は宮田~立岩のいずれかで行われることになります。

ところが、この3行から、どこの駅で待避が行われるかを容易に判別
することができます。
2列目の各駅停車が通過待ちを行う駅は、富沢駅です。

その理由は、1列目の各駅停車との違いにあります。
1列目と2列目の各駅停車のダイヤを、もう一度調べてみましょう。



 山野 1000 1007
 宮田 1003 1010 ←山野から3分
 松井 1006 1013 ←宮田から3分
 富沢 1009 1019 ←松井から3分
 立岩 1012 1022 ←富沢から3分


1列目のダイヤから、次の駅までのおおよその所要時間がこのように
分かります。これと比較した場合、2列目の列車は、松井~富沢間を、
見た目では6分かけて走っていることになり、極端に遅く走っている
ように思われる方もいるかもしれません。

ところが、実際はこの列車も松井~富沢間を3分、あるいは4分かけて
走っていると思われます。つまり、富沢駅には10:19よりも前に着いて
いると考えられるのです。
時刻表にある時刻は、発車時刻のみで、到着時刻は記載されません。
10:19に発車する列車が、10:17に着いたところで、時刻表では全く記載
されないのです。

何のために、10:19よりも前に到着しているのでしょう?
もう一度快速との待避を念頭に置いて考えてみると、この快速を先に
行かせるために、各駅停車は富沢で数分停車しているのです。
従って、各駅停車が快速の通過待ちを行う駅は、富沢駅なのです。

さて、もう一つ、こういう事例を考えてみましょう。
先程と同様に、左の2列が各駅停車、3列目が快速です。


 山野 1000 1007 1012
 宮田 1003 1010  レ
 松井 1006 1013  レ
 富沢 1009 1019 1018
 立岩 1012 1022  レ


2列目の各駅停車は、富沢駅を10:19に発車しています。
一方、快速列車は富沢駅を10:18に発車しています。
ところが、この場合、富沢駅に先に到着するのは、各駅停車です。

先程と駅間の所要時間は同じです。従って、先程と同様、所要時間の
違いより、富沢駅で待ち合わせすることが考えられます。また、仮に
松井で待ち合わせしようとすると、快速は山野~松井を1分で走って
いることになってしまい、各駅停車で6分かかることからありえない
と考えられるのです。

駅で待ち合わせする場合、待ち合わせを行う列車が先に到着します。
駅で待ち合わせをしているように見える場合、9割9分はこのパターン
ですので、待ち合わせ駅まで行く場合は、各駅停車に乗った方が先に
到着するのです。

なお、このように待ち合わせや待避が行われた場合は、後発の列車が
左の行に掲載されることになります。必ずしも、右に行くに従って、
遅い列車が載っているわけではないことに注意しましょう。


この記事は、白翼 天(くびき そら)がお送りしました。
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6 「この駅通過します」と「この駅通りません」

2008-12-04 10:37:27 | 時刻表の読み方
今回は、通過について説明しましょう。

各駅停車しか走っていない路線は珍しく、特急や快速など、停車駅の
少ない種別がほとんどの走っています。それらの列車には、通過駅が
あります。
停車しない駅を通過する場合、当然その駅に発車時刻はありません。
従って、時刻表ではその駅に時刻は書かれていません。その代わりに
このマークがついています。

  

この「レ」という記号は、時刻表でしか見かけない記号で、これはその
列車が駅を通過する(注1)という意味です。

ためしに、時刻表で湘南新宿ラインのページを開いてみましょう。
(以下平日・南行きのダイヤで説明しますので、平日用の、大船が下に
きているページを開けて下さい)

新宿11:00発の「特別快速」(特快と書かれています)を例にしましょう。
この列車は、大宮を出ると、赤羽・池袋・新宿・渋谷までは全ての駅に
停車しています。
次の恵比寿のところには「レ」のマークが出ています。ということで、
この「特別快速」は恵比寿を通過することになります。
また、大崎の下、西大井・新川崎、さらに保土ヶ谷・東戸塚にも「レ」の
マークがついていることが分かります。これらの駅は、全て通過です。
これらの駅から、この「特別快速」に乗ろうとしても、ホームを通過して
しまうのです。

逆に言えば、1128とか数字が入っている駅に、この「特別快速」は停車
することになります。新宿を出ると、渋谷・大崎・横浜・戸塚・大船の
順に停車することになります。
停車駅の少ない列車に乗る場合は、このように停車駅を調べることが
できるのです。

さて、「レ」のマークと同じように、この記号のある駅から列車に乗る
ことができない、というものはもう一つあります。
先程紹介した湘南新宿ラインの平日・南行きのページを、夜の方まで
目を移すと「ホームライナー小田原」という列車が目につくでしょう。
その列車の横浜駅のところには、このマークがついています。

  ||

この「||」という記号も、時刻表でしか見かけない記号で、これはその
列車が駅を通らないという意味です。

一見すると「レ」と同じような意味に見えてきそうな記号ですが、実は
この二つの記号には、決定的な違いがあります。
「||」という記号がある場合、その列車は別の路線を走っていて、その
駅のホームを通ることはまずありません。ホームを通過する「レ」とは
異なり、「||」はその駅に来ることすらないのです。

さて、先程例に挙げた「ホームライナー小田原」は、渋谷を発車すると
恵比寿・大崎・西大井には「レ」のマークがあるので、通過しています。
ところが、その先の新川崎・横浜・保土ヶ谷・東戸塚は「||」のマークが
ついているので、ホームを通らないことになります。
実際、この列車に乗ると、注意深く見ていても、横浜駅の駅名を見る
ことはまずできません。(注2)

いずれの記号も、その駅から乗ることができない、ということは同じ
です。ところが、ホームを通るか通らないかという大きな違いがある
ため、とくに列車を撮影される方は注意して下さい。


この記事は、白翼 天(くびき そら)がお送りしました。
毎週木曜日に更新しています。


注1:厳密には「停車するが列車のドアは開かない」(運転停車)ことも
    含まれますが、この運転停車については後日説明します。
注2:「ホームライナー小田原」が、新川崎~東戸塚間、どこを走って
    いるかについても、そのうちお話しします。