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白と蒼

フィギュアスケートの小塚崇彦選手、羽生結弦選手、無良崇人選手に関する情報とか、思ったこととかをゆるゆると書いていきます。

アスリート交差点:氷の炎(毎日新聞)

2013-06-28 | 雑誌・テレビ
6月28日より毎日新聞にて「氷の炎」と題された小塚選手のコラムが始まりました。



アスリート交差点:氷の炎=フィギュアスケート・小塚崇彦

 (カットは直筆)

 ◇熱い闘志で復活目指す
 昨季は世界選手権出場を逃すなど不本意なシーズンだった。悔しかったし、多くは語らなかったが、心配してくださっているファンの方々も多いので簡単に振り返ってみたい。

 シーズンに入ったころから右股関節の痛みに悩まされるようになった。ジャンプは、跳ぶタイミングを変えれば、今までの経験と合わせて、どうにか跳べていた。しかし、次第に痛みが増し、それとともに練習量も減ってしまった。全日本選手権のころには右足首にも痛みを感じていて、ジャンプの際に踏み込めず、精彩を欠いてしまった。もちろん結果も出せなかった。練習あっての試合だということを改めて思い知らされた。

 その後、病院などを駆け回った。何が正解かも分からないまま。結局、股関節の問題が影響して、足首に痛みが出ていたことが分かった。それからは、自分の体と相談する時間が多くなった。「アスリート」という仕事は、好きなことだけをやっていればいいのではなく、面倒だと感じることにも時間を割かなくてはならない。今回のけがで、あまり気乗りしていなかった練習前後のケアの重要性を痛切に感じさせられた。

 4月にイタリアで行われた復帰戦「ガルデナ・スプリング杯」では、なんとか優勝することができた。内容的にはまだまだだったが、ここでやっとスタートラインに立てた感じがした。久しぶりの試合は体力的にとてもきつかったが、心地よかった。4月末からは米デトロイトに来ており、佐藤有香さんに指導していただいている。思い返せば、デトロイトは中学2年の時以来、毎年のように訪れており、「マイ・ホーム・タウン・イン・アメリカ」のような場所だ。もう地図がなくても運転することもできる。昔からのリンクメートもおり、練習も軌道に乗って充実した毎日を過ごしている。

 今回、コラムを連載するにあたって、タイトルは「氷の炎」と名付けた。一見矛盾しているようだが、氷のように冷静な平常心とともに人々を魅了する熱い闘志を持っていたいという思いからだ。五輪のリンクで「氷の炎」をともすことができた時、僕の胸元に光り輝くものがあると信じている。

(毎日新聞 6/28朝刊)

毎日新聞


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