果物の素晴らしさ/栗田智仁

栗田智仁です!
趣味である果物にまつわる話を書きました!

栗田智仁の楊貴妃に愛された果物「ライチ」

2011年05月09日 | 日記
こんにちは。栗田智仁です。

今日は、楊貴妃に愛された果物「ライチ」についてです。

中国料理のレストランなどでデザートとしておなじみの果物、ライチ。
レイシ(茘枝)とも呼ばれています。
直径3~4cmぐらいの丸い果実の皮をむくと、乳白色の果肉が出てきます。
香りがよく、甘酸っぱくて上品な味わいがあり、高級感のあるフルーツとして人気があります。


ライチは、植物としては、ムクロジ科レイシ属に分類されています。
東南アジアなどで栽培されている熱帯果実のランブータンやリュウガンなどもムクロジ科の仲間であり、これらのフルーツは、ライチと同様に、果肉が乳白色で、果実の中に1個のタネが入っていることが特徴です。

皇帝への献上品として用いられたことも
ライチは中国原産です。中国では紀元前からライチが栽培されており、多様な品種が育てられ、古くからライチが皇帝への献上品としても珍重されてきたといわれています。

唐の時代、玄宗皇帝が楊貴妃を寵愛するあまり、国を省みなくなり、政治が乱れて、楊貴妃が死に追いやられたエピソードはあまりにも有名ですが、ライチはその楊貴妃の好物であったことが伝えられています。
当時、皇帝は楊貴妃のために、ライチを南部の産地から首都長安(現在の西安)まで、早馬で長距離輸送させたほどだといわれています。


ライチは、ジューシーでなめらかな食感、ほどよい甘みや香りのよさなど、独特のおいしさをもつフルーツであり、楊貴妃のみならず、現代人にとっても魅惑的です。
かつて中国で高貴な人々によって食された果実は、現在は、世界の熱帯、亜熱帯の地域で栽培されるようになり、日本でも気軽にその味わいを楽しめるようになってきました。


先天性疾患防ぐ葉酸も豊富
楊貴妃が好んだとあれば、美容によい効果を期待したくなりますが、ライチの栄養効果はどうなのでしょうか。
可食部100g当たりの栄養成分を見てみると、エネルギーは63kcalで、サクランボやカキと同じくらいです。
豊富な栄養素としては、ビタミンCや葉酸、カリウムが挙げられます。

ビタミンCは、抗酸化作用や鉄の吸収促進、抗ストレスなどさまざまな効果のある栄養素です。
加熱により損失しますが、生で食べる果物からは効率よく摂取することができます。
ライチに含まれるビタミンCは、可食部100g当たり36mgで、ミカンよりも少し多い量です。
ビタミンCは1日に100mg摂るとよいといわれていますから、いろいろな果物や野菜からとるようにするとよいでしょう。

また、葉酸は可食部100g当たり100μg含まれています。
葉酸は水溶性ビタミンの1つで、妊娠初期に葉酸が不足すると、赤ちゃんの「神経管閉鎖障害」の発症リスクが高くなるとされています。
妊娠している人はもちろん、妊娠を計画している人や妊娠する可能性のある人は、葉酸を積極的に摂取することが勧められています。
緑黄色野菜や果物などから摂取できますが、ライチも葉酸の補給源の1つとして有効といえます。

カリウムは神経の働きや血圧のコントロールに関与する栄養素で、ライチ可食部100g当たり170mg含まれています。
カリウムを十分摂ることにより、高血圧の予防にも役立ちます。


通年で出回り、入手しやすい冷凍品
年間を通して出回っており、いつでも入手しやすいのは、冷凍品のライチです。
買ったら冷凍庫で保存し、自然解凍して食べるといいでしょう。
一方、生鮮品は中国産、台湾産、メキシコ産などが5月頃から8月頃まで出回ります。
また、国産品としては、鹿児島産、沖縄産が7月頃に出回っています。

ライチを選ぶときは、果皮の色がきれいで、いたんだり傷ついたりしたところがないものを選びましょう。
保存するときは、ビニール袋などに入れて、冷蔵庫の野菜室に入れます。
新鮮なうちに食べたほうがおいしいので、早目に食べましょう。室温で保存すると傷みやすくなるので、注意が必要です。

食べるときは、生でそのままいただきましょう。
皮は手でむくことができます。ドリンクやデザートの材料としても活用できます。