空色だより

 ~天気の解説、季節の話題などを随時更新します(NPO法人気象キャスターネットワーク)~

暑さ寒さも彼岸まで!?

2011-09-08 17:11:38 | 節電


よく「暑さ寒さも彼岸まで」と言われます。
実際、9月も下旬に入り秋のお彼岸を過ぎると、
さわやかな秋の陽気の日が多くなります。
また標高1500メートルを超えるような山では、
朝晩霜が降りたり、紅葉が進むなど秋が一気に深まります。

でも年によっては、9月下旬以降でも、季節外れの真夏日ということがあります。
最高気温が30度以上の真夏日が、
過去もっとも遅かったのはいつか、各地で調べてみました。



すると札幌は9月21日(2007年)、仙台は9月24日とお彼岸の頃。
そして東京は10月9日(1915年)、大阪は10月12日と10月のことがあり、
沖縄の那覇は11月に入ってからの年もありました。



さて今年の暑さはいつまで続きそうでしょうか。
長期予報によると、9月の気温は上旬、中旬と
平年より高い可能性が高くなっています。

とくに中旬は、全国的に高気圧に覆われて、
夏を思い出すような暑さとなるかもしれず、
秋のお彼岸までは、きびしい残暑の可能性があります。

ちなみに記録的な暑いを記録した去年は、東京で9月22日まで真夏日の日がありました。
今年も場合によっては9月下旬以降に真夏日を記録するようなことがあるかもしれませんね。

念のため、少なくとも9月いっぱいは暑さへの備えは忘れないようにして下さい。

※大阪は、1941年以降の公式記録の統計値です。
  (それ以前の非公式記録をのぞいてます) 


9月の猛烈残暑

2011-09-02 14:26:56 | 節電


9月に入ると真夏の暑さもようやく一段落。
夜はコオロギなど虫の音も目立つようになり、涼しい日も多くなってきます。
ところが9月に入っても、真夏のような猛暑が戻ってくることは、
珍しくはありません。



全国各地の9月の暑さ記録をみると、
多くの都市で35度以上の猛暑日を記録したことがあります。
埼玉県の熊谷では2000年に、40度近い猛烈な暑さになったこともありました。


9月に猛烈な暑さになる注目点は、台風のコースです。
9月は勢力の強い台風が日本列島に近づくことが多くなります。
その際、西日本から日本海を進むようなとき、こんな時は要注意!
熱帯の空気が日本列島にどっと流れ込み、猛烈な暑さになりやすくなります。

記録的な猛暑となった去年(2010年)は、
9月上旬に台風が相次いで東シナ海から日本海を進み、
日本列島に真夏の空気が次々と流れ込みました。
埼玉県の熊谷では、8月下旬から9月上旬にかけて、
17日連続とう猛烈な残暑を記録しています。

台風が日本海を進むときは、雨や風の影響が非常に大きく、
天気予報では暴風雨が注目されます。

今回の台風12号も、この週末西日本を縦断して、日本海に進む可能性が高くなっていますが、
このコースのときは、暑さがぶりかえすことも多く、
長引く残暑への備え、対策もするようにして下さい。


自転車発電の発電量は?

2011-08-24 20:19:03 | 節電


節電対策の1つに、使う電気を自分達で作ってしまおう、
という方法もあるかと思います。
では自分たちの手で足で、どれだけの量の発電ができるのでしょうか?

そこで1つクイズです。
大人5人が3時間、自転車発電で電気を作り続けた場合、
どれだけの電力を作りだすことができるでしょうか。

1番:3時間テレビを見ることができる。
2番:3時間エアコンをつけることができる。
3番:3時間分の家全体の電力を作り出すことができる。

(※3時間でおよそ200ワットアワーの電力を作り出すことができたとして計算しています)


答えは何番だと思いますか?

正解は1番!テレビです。
長く電気を作り続ける場合、5人による自転車発電で、ようやくテレビが見られるんですね。
残念ながらエアコンを動かし続けることは難しく、家全体の電気を作ることはできないようです。



このテレビが見られる発電量ですが、しっかりと太陽の光が照っていれば、
大人が一人で持てる程度の大きさの、ごらんのソーラーパネルでも発電することができます。

身近な電化製品が、どれだけの電力を使っているかが具体的にわかると、
節電の効果が、よりイメージしやすくなるかもしれませんね。


LED電球の節電効果

2011-08-24 20:04:09 | 節電


LED電球への買い替え。
これは家庭でできる比較的手軽な節電ではないでしょうか。



消費電力は、一般の白熱電球と比べるとおよそ80%もの省エネになります。
しかも寿命はおよそ40,000時間。
一年間の点灯時間を2,000時間(一日平均5.5時間)とすると、20年間も使えることになります。


簡単な実験をしてみました。
60ワット形の白熱電球と、ほぼ同じ明るさになるLED電球を、それぞれ手回し発電機でつけてみました。
すると、白熱電球は2人でまわして、うっすらと電気がつきました。
一方でLED電球は、1人で楽々と、しかも明るくつけることができました。



家庭の中でエアコン、冷蔵庫と並んで消費電力が多いのが照明です。
年間を通した割合でみるとおよそ16%で、
24時間使い続ける必要がある冷蔵庫と同じような高い割合となっています。


明るい日中はできるだけ照明を使わず、
そして夜の照明もできるだけ減らした上で、LED電球に替えてみる。
暑さに関係なく家庭でもできる、手軽な節電方法です。

 


家族団らんは節電の近道

2011-08-18 13:38:32 | 節電


近年は便利な電気製品が増え、
以前に比べて家庭での消費電力はどうしても増えてしまっています。
今からおよそ40年前、1970年と比べると、
家庭での消費電力はおよそ3.5倍にもなっています。




夏休みに入り、昼間も家でゆっくりされている方も多い時期。
気がつくと、2つ以上の部屋でテレビやエアコン、照明などを使っていませんか?

内閣府消費動向調査によると、現在エアコンやカラーテレビは、
一世帯におよそ2.5台ずつ設置されています。
ですから、家族のみんなが一つの部屋に集まり、
エアコンは1つの部屋だけにつける、そしてテレビを家族みんなで見る、
それだけでも大きな節電になります。



夏の日中の消費電力を見ると、エアコンとテレビをあわせると
60%近くに達します。




ですから例えば、夏の日中、家族みんなが1つの部屋に集まるなどして、
エアコンの利用とテレビの利用を半分にすると、
それだけで家庭のおよそ30%の節電になります。




また家族みんなで外出すれば、家庭の中のエアコンもテレビも照明も使わずにすみ、
およそ70%もの節電になります。


簡単にできる身近な節電を、家族の絆を深めるキッカケにしてみてはいかがでしょうか。