手賀沼日記

経済封鎖とビジネスー昨日のチリ関係の続き及び貿易講座第235回

昨日の「地図を信じて馬鹿をみた」の関連記事です。チリへ出張したのは、
当時チリが周辺諸国に経済封鎖され、新聞用紙など従来の売り先へ売れなくなり、国内に生産力が余っており、新規買い付けのチャンスとにらんだからです。ビジネスは思惑通りに進み、数千トンの新聞用紙を買い付け、中国へ売りました。

製紙会社本社と商談ののち、先方が用意してくれた小型機で南部にある工場視察へ向かいました。工場周辺は一面ラジアタパインの植林、機械設備や稼働具合、原料面で問題はないか、鉄道側線はどうなっているか、さらに船積港の基礎的情報を収集しました。どの程度の船まで入港可能か荷役能力はどうか調査するためです。

港湾にはギャングというものがありますが、悪いことをするギャングではなく、港湾労働者のグループなのです。したがってギャング数により、港湾の荷役能力が決まってきます。

調査終了の翌日、電車でサンチアゴへ戻りましたが、途中の風景が何とも素晴らしい。いいところでしたね。

ただしこのような取引は、駆け出しの経験が浅い人には無理です。まず政治経済の先行きが読めないでしょう。封鎖はいつ解除されるか。すなわち、封鎖が解除されれば、チリ製紙メーカーは採算の良い従来の得意先に供給再開、新規の買い手には供給しない可能性があります。すなわち契約不履行ですね。また輸送とか決済条件に関し、知識と経験がなければ、取引を進めることはできないのです。




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