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人村です!

舞台と結婚したと公言する「人村朱美」が綴る舞台生活 毎週火曜日更新・・・したいなぁ

訃報

2009年08月04日 | 徒然
 気がつけばブログを書けずに二週間が過ぎていた。ある意味、有り難い
とも思う時の速さよ・・・。

 10年にわたって、朗読なぎの会の古参メンバーとして頼りに思ってきた
Tさんが、一年間の入院の末、先月末亡くなった。通夜にも葬儀にも伺えず、
昨夕お宅にお参りさせて頂いた。
 
 おととしの春、金ケ崎宮から20脚の床几(しょうぎ)をお借りした事が
あった。なぎの会で初めて、能舞台での発表会を計画した時の事だ。その際
仲立ちをして下さったのがTさんの旦那様だった。

 私と二人連れ立って、チャリで宮司さんに会いに行って下さった折の
お元気な姿を思い浮かべて玄関に立った。ところが、当時とうって変わった
やつれたお姿に胸をつかれた。ご自身も昨年から具合が悪く、通院なさって
いるという。

 遠方に暮らす二人の息子さんが、この一年、ご両親の面倒を交代で看て
いらしたそうだ。ご長男が、「母はよく”そっちで朗読公演があったら観たいから
知らせてね”と言ってました」と、おっしゃった。
 とても努力家だった。ゆっくりと言葉を紡(つむ)いでゆく彼女の朗読は、
心に沁み入るようで大好きだった。お客様にも好評だったのだ。
 せっかちな私の良い師匠でもあった。

 惜しい方を亡くしてしまった。

 やがて、ご家族を時が癒し、私も忘れがちになるだろう。そうでなければ
と思う。人はそうして立ち直り、生かされてゆく。それが故人の願いでもあろう。


 Tさんの安らかなることと、ご家族のご健勝を祈る。
 残酷だけれど、なくてはならない時の速さに感謝すべきなのかもしれない。

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