ゴスペルとは

2015-04-01 12:00:00 | CHIEKO GOSPEL LESSON ゴスペルレッスン

 

ゴスペルとは…

 

1993年4月、映画、「シスター・アクト(天使にラブソングを)」が公開され、翌年の続編「シスター・アクト2」と続けて大ヒットするとともに、日本でゴスペルブームが起こりました。

 ゴスペルとは福音、神様からの良いお知らせのことです。
私たちが一般的にゴスペルと表現しているのは、ブラック・ゴスペル・ミュージックのこと。賛美歌にアフリカの音楽が混ざり、スピリチュアルズ(黒人霊歌)、ブルースの要素が加わって、20世紀のはじめ、ゴスペルの父と呼ばれるブルース・シンガーのトーマス・ドーシー(Thomas A. Dorsey)によって形作られました。みなさんがご存知の通り、もともとはキリスト教の教会で、神様を賛美するために歌われたものなのです。

アメリカ大陸へ連行されたアフリカ人奴隷たちに、プロテスタントの白人牧師が、イエス・キリストの教えを伝えると、彼らは、聖書の言葉や賛美歌の歌詞に自由への希望を見いだし、キリスト教を受け入れ、祈り、歌いました。
同時に、一日の労働を終えた夜遅くに、雇い主に気づかれないように集まり、祈り、歌い、踊り、神様に救いを求めました。このHush Harbor(見えない教会/隠れた教会)で、黒人霊歌は誕生しました。リーダーと会衆のコール・アンド・レスポンス(かけあい)、精神の高昇、まさに私たちがイメージするゴスペルの原型は、そこから始まりました。
黒人霊歌の歌詞には、隠れた意味を持つものがあり、逃亡の手助けの暗号としても使われました。
19世紀後半、奴隷解放後の1866年に創設された黒人学校Fisk Schoolの財政難解消のために結成されたFisk Jubilee Singersは、白人の前でスピリチュアルズを歌い、寄付金を集めました。聴衆から高い評価を受けて、1873年に増員してヨーロッパ・ツアーに出かけ、数ヶ国では王室の前でパフォーマンスをしました。
黒人霊歌は、優秀なアレンジャーの手にかかり、合唱や独唱のスタイルで、好まれて歌われるようになりました。
一方で、奴隷解放後、仕事や自由を求めて北上した人々は、孤独、貧困、差別との戦いに苦しみました。そんな中で彼らが信じて通った教会では、スピリチュアルズはピアノやコルネットなどの世俗音楽の楽器で演奏されました。聖と俗の音楽の交流です。
天才音楽児で、牧師の息子であったトーマス・ドーシーは、ブルース・シンガーとしてデビューし、大恐慌後、貧困に苦しむ人々を励ますいくつもの曲を作り、それらを初めてゴスペル・ソングと呼びました。
「どんなときも、神様は愛してくれる。神様を信じて生きよう」というシンプルなメッセージでした。

 ソロ・シンガー、カルテット、ロックやR&Bへの接近、現在私たちが「ゴスペル」とひとことで表現しているクワイアの形式と、時代とともに、ゴスペルは様々なスタイルを生み出しました。
スティービー・ワンダー、ホイットニー・ヒューストン、ビヨンセやアリシア・キースも、幼少時代、教会でゴスペルを歌って育ちました。

 

さて、いかがでしょう?
一緒にゴスペルを歌いませんか?

CHIEKO


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