病気なんかに負けない!わだじゅんの乳癌日記

病気のこと,職場のこと,家庭のこと・・・
その日のつれづれを記していきます。

大きな前進、大きな一歩

2021-05-18 21:31:23 | 職場
今年度、転入生を受け入れた。

訳アリの子である。
昨年度、1学期のうちに不登校になった。
登校しても、保健室や職員室で過ごし
学習をほとんどしていない。
親も『普通』と違う。
詳しくは書けないが、本当に『難しい』と
感じる親子である。

4月。
環境が変わって、登校するかと思えば
全くダメで、『行きたくないというので休みます』という理由。
校内会議を開き、対応を練り、ベストな方法を試す日々。
家庭訪問を早い時期に3回も行った。
特別支援学校から講師をよび、そのための情報交換や研修も行った。
それでも、なかなか変化がない日々・・・


そうこうするうちに、放課後登校ができるようになった。
それも、最初のうちは、母親の後ろに隠れるように。
そして、相変わらず、学習に向かおうとはしない。

来れば、自由奔放に振る舞い、
飽きると『ママ、帰ろうよ』と。
母親が子どもの言いなりになっている部分があり、
親としての役割が果たされていないと感じた。

とにかく、学校に来てくれればいい。
長い目で見ていこうという方針に変わった。
そのうち、3校時頃から登校できるようになった。
私は、クラスの子たちがいるので、
休み時間しか対応ができないが、支援の先生が
対応してくれた。
会えた時は、話をしたり様子をさぐったり、
時には、じゃれ合ったりしながら、信頼関係の構築に
注いだ。

ここにきて、大きな変化があった。
低学年で一緒に学校探検をしたとき、ちょうどその子が
登校してきた。社長出勤というものである。
他の子どもたちを見て嫌がるかと思ったが、
その様子がなかったので、思い切ってクラスの子を
近くに行かせた。声も掛けてもらった。
全員が揃ったということで、集合写真を撮ろうと持ちかけた。
すると、その中に入れたのだ。
ちょうど、作っておいた名刺を転入児に渡した。
特別支援の先生曰く『大事そうに紙に貼っていた』と。

先日の、運動会全体練習には、『参加しない』と言い張っていた。
休み時間に外に連れ出し、気になる掲示物を一緒に見に行き、
転入児の思うようにしてやった。
その代わり、『先生の言うことも1つ聞く』という条件で。

勤務校は、休み時間の終わりだけ予鈴がなる。
ちょうど、中休みが終わる予鈴だった。
『プールが見たい』というので、他の学年もいる時間帯だったけど
プールに行った。とにかく、欲求が満たされて嬉しそうだったので
『じゃぁ、今度は先生の言うことを聞く番!並ぶよ!』といったら、
反抗しない。ここぞ!とばかりに、繋いでいた手を強く握り
他の子どもたちが並んでいるところに連れて行ったら、
あらっ、並べるじゃない!!!

ということで、デビュー戦は、全体練習の場でした。
その後も、続くことを願ったのですが、45分が限界のようでした。
でも、彼女にとっても私たち関わりがある職員にとっても、
大きな前進の日でした。
一歩前進、3歩後退・・・のような繰り返しの日々ですが
近い将来、同じ教室でほかの子どもたちと一緒に学べる日を
夢見て・・・




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする