A5サイズの車輌工房

スル関(HN)が、鉄道模型の製作記を中心にアップしていきます。ツッコミ・コメントお待ちしています。

近鉄1480系制作回想録(その3)詰めの工作

2011-07-09 00:54:18 | 近鉄1480系製作回想録
☆★☆ 2010年3月18日現在 ☆★☆

前回から1週間ほど期間が開きました。
この間2437Fの床下機器も選定&下ごしらえ等を行っており、
1481Fは、ク1591の雨樋が再生できました。


雨樋が乗ってようやくそれらしく見えてきました。
エバーグリーンの0.25(幅)×0.5(高さ)としてを使用しましたが、
高さ0.5は、高すぎたので、ペーパーで削って若干背を落とし、
丸みを持たせて、雨樋らしくします。


前面のアップ。前照灯と標識灯は仮止めですが、ようやく近鉄車の顔になった感じです。
アップの写真を撮るのは結構大事ですね。気付かなかったライトリムの削り残しとかが判りました。

ク1591以外の車両は、モ1482は雨樋接着中乾燥待ち。
モ1481はサフ吹きをして、継ぎ目にクラックが何箇所か発生していたので修正中。


☆★☆ 2010年3月24日現在☆★☆

板キット制作で、新たな試みをしました。
キット付属のウエイトを使用せず、糸鉛を使って室内をフラットにしてみました。


手前2枚が1480系、奥2枚が2430系です
この時点で、鉄コレ改造動力の牽引力に不安があったので、
軽量化ということで、糸鉛を使用してウエイトとしました。
正確な重さは量っていませんが、持った感じで鉄コレT車とほぼ同等の重さです。


床板の上面がフラットになったので、やめとけばいいのにやってしまったのが、
ロングシートの制作です。
t0.5のプラ板の細切りから組みました。
今だったら、アングルのプラ材でもっと簡単に制作します。
また、シートのカドはこんなに丸くないはず・・・
(ホント、当時はノリだけで、制作していたと反省)


☆★☆ 2010年3月31日現在 ☆★☆

前回の製作記で、室内シートを作ったので折を見て床だけでも塗装したいなと思っておりましたが、
時間の取れるときには雨が降ったりしてなかなかできず、この日になりました。


近鉄1480系と2480系、合わせて6両で動力車を除けば4両の筈ですが、何故か大量の床板が・・・

今後の標準作業として、室内の床だけは塗装することとしたいので、
過去に作成し、未塗装のままであった近鉄車の床板も塗装しました。
8810系、2610系、2410系4連、2連×2、2430系3連を分解し塗装しました。

上記キットの床板以外に、マイクロエースの近鉄8000系と鉄コレの近鉄800系と
伊賀鉄860系の床板もついでに塗りました。

使用したのは、「グンゼ(現クレオス)43ウッドブラウン」
調色すれば、もっと良い色になるんでしょうが、こだわってもあまり目立つようなところでもないので、
近似色でお茶を濁すことにしました(笑)

以降、近鉄車のブラウン系の床は、ウッドブラウンを標準色で吹き付けることにしました。


以前紹介した、20m級鉄コレ動力を21m化改造したものです。
一番問題だと思っていたジョイントの延長は、在庫で持っていたKATOのASSYパーツを2個イチにして延長し、
チューブで接続し瞬着で固定しただけです。どこまでの耐久性があるのかは今後の課題ということで。
どちらかというと、集電板の延長の方が意外と手こずりました。
今回はエッチングキットのランナーをハンダ付けしましたが、
次回作を作るとすれば、真鍮線を使用してもう少し楽に工作しようと思います。
とりあえず、写真の状態で動作しましたので、これからモーターのローマウント化を考えていこうと思います。
(この回想録を書いている時点で、ボギーセンターが、95mmや93mmの鉄コレ動力が発売されています
 なんとか流用できるサイズなので、動力延長工作は2度とやらないでしょう・・・)


☆★☆ 2010年4月8日現在 ☆★☆

近鉄1480系の製作も塗装までの作業では佳境を迎えつつあります。

小学生?中学生のころで約6年。最近出戻ってから約3年。
キットを製作したり完成品の色さしをしたりしておりましたが、
本格的な屋上配管のパイピングはやったことがありませんでした。

配管をせずに違う作業をして現実逃避(笑)していたあたり、かなり及び腰でした。
かといって、やらない訳にもいかず、昨夜6時間(!)掛かってようやく仕上がりました。


苦行。としか言いようがないですね。いろんなサイトでパイピングされている方、ホントに尊敬します。脱帽です。
私は2度としたくありませんってぐらい苦行でした。
どのようにすれば綺麗に配管できるんでしょうね?
私は最初うち「練習がてらに?」だったのが、最後の方は「2度とするか!?」とグチりながらやっていました。


パンタとカマボコベンチレーターは仮置きです。
ちなみに、配管の配置はフィクションです。
パンタ間の母線が中央寄りであるということ以外は詳細資料が見つかりませんでした。


前面側からのアップ

配管以外にも、真鍮パイプで造った前照灯や
雨樋の漏斗の部分など、造型破綻している部分はなく、ほっとしております。

これで塗装をミスったら目も当てられませんね。ホント。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型へ
にほんブログ村
にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 車両加工へ
にほんブログ村
にほんブログ村 鉄道ブログ 近鉄線へ
にほんブログ村

近鉄1480系制作回想録(その2)本格工作開始

2011-07-06 11:24:48 | 近鉄1480系製作回想録
この頃から、本格的な工作に入っていきます。

☆★☆ 2010年3月2日現在 ☆★☆


ようやく3両分のパーツが揃い、製作の方向性がみえてきました。

編成ですが、基本的に私は製作する形式の第1編成から順に作っていこうと
心掛けているので、1481Fの制作ということにします。

たった2枚の写真ですが、解説はたくさん入ります(^^;
(だって、某SNS、3枚までしか同時掲載できないんだもの・・・)

屋根は、ラインデリア車の平屋根は不格好なんで、
とりあえず、2610系の屋根を使用し、
「ナンチャッテでも良いか?」
と、仮組しましたが、平屋根より多少はマシな程度で、イマイチ雰囲気が出ませんでした。
そこで、キットのR形状が、平屋根と丸屋根の中間ぐらいの8810系のを試しに組んでみると、
なかなかいい感じだったので、
8810系のキットのジャンクパーツ(近鉄3000系失敗作の解体品)を利用することとしました。
8810系は、イカリ肩で屋根幅が広いので、両端の雨樋で切り詰めて箱にしてから
プラ材で雨樋を復元することとします。

前面はジオマトリックス製の近鉄800系用標識灯を使用するので、
標識灯がシャープになって、ライトがそのままだと不恰好と思い、
銀河モデルか、真鍮パイプで作りなおす予定で下穴を開けました。

ここで、またまた問題発生。

「モ1481の連結面貫通扉の形状が解らない」

制作対象とした1481FのTcは特定のTcではないようで、Tc車のク1590形の何れかと編成していたはずです。
このク1590形は、増結用Tcで1470系なんかとも組んでいて、
一概に何番と編成していたかは決まっていなかったと思われます。
(保育社「近鉄一般車」の編成表より)

一応Tcはク1591ということで制作していくことにしました。
ク1591は増結用Tcだったので、妻面は狭幅貫通路でいいと思うのですが、
モ1481の貫通扉がどのような形になっていたのか資料が見当たりませんでした。
うろ覚えの記憶で、奈良線の8000系のような改造は、されていなかったと思うのですが、
なんせ、実車に乗ったのが20年以上前なんで覚えてません。

色々調べてみて、2次車以降のTcはク1580形で、広幅の様なので悩む必要はない上、
前面窓もHゴム支持じゃなくなっているので加工も少なくて済みそうです。

モ1481のク1591との連結側貫通路は一旦保留として、確実に広幅貫通路である、
MMユニット間の妻板を制作途中の8600系から拝借。

動力は、試験的に鉄コレ20m級を延長して使用する予定。


☆★☆ 2010年3月9日現在 ☆★☆
1週間かかって、ようやくハコにしました。


塗装工程の都合で、近鉄車をもう少し数を作っておきたかったので、
開封済みキットの残部品で近鉄2430系の2437F(1M2T時代)を同時進行で作成しました。
こちらは、ほぼ素組です。


ラインデリア車との屋根の深さの比較。
整形前なのでブサイクですが、扇風機車の感じはつかめていると思います。
モ1482のライトは真鍮パイプで作成することとし、モ2437はキットのままにします。
(800系の標識灯ぐらい仮付けして写真撮れば良かった・・・)


上から、モ1481、モ1482、モ2437です。
左右対称車と通常の窓割りの比較と、ラインデリア車の窓サッシ切削。
写真撮って気付きましたが、モ1481のドア灯の位置がおかしい(^^;

ウチのような田舎では入手困難なエバグリ材も通販で届いたし、
さっさと車体整形を終えて、雨樋の復元作業に入りたいと思います。


☆★☆ 2010年3月10日現在 ☆★☆


屋根の接合部の修正が完了しました。
サフを吹く前なので、屋根が廃品利用てのが思いっきりバレバレですね(^^;
また、ク1591の屋根を短く切ってしまい、プラ材で延長してます。


そして、資料を参考に床下機器の選定作業に入りました。
上からモ1482、モ1481、ク1591の機器類です。
白い部分は、裏側を塞いだり、抜きテーパーの関係で斜めになっている箇所の修正のプラ材です。

使用したのは、GMの旧ABC、新AB、4064Aです。
(今後のためには、どこにどのパーツを使用したかぐらいは、メモ取っておくべきですね)

モ1482のMGだけは似たようなパーツも無く、非冷房車を主張する部分でもあるので
少々こだわってプラ材から自作します。

ク1591のCP(D-3-F)は、メタルパーツに近い形(D-3-FR)のがありますが高価なので採用は見送りました。
まぁ私には猫に小判なパーツなので・・・。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型へ
にほんブログ村
にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 車両加工へ
にほんブログ村
にほんブログ村 鉄道ブログ 近鉄線へ
にほんブログ村

近鉄1480系制作回想録(その1)序章

2011-07-06 10:25:34 | 近鉄1480系製作回想録
久々の更新です。

いやぁ、暑いですねぇ。
最近の休みは、模型工作からちょっと離れて、自宅の玄関に網戸を取り付ける工事をしたりして、
なかなか趣味まで時間が割けない現状です。
去年の猛暑で懲りたので、今年の夏は、網戸を付けて少しでも風通しを良くしようと
春先から考えておりましたが、5月までの涼しさで、
「今年は冷夏だろう」
とタカをくくっていたのが失敗。
先週から猛暑の中工事を開始し、昨日でようやく終わりました(採寸含め実質3日)

今日の休みは、今から何しようか?
フロアレイアウト用のレールのポイント配線やパワーパックの修理など、
インフラ系の工作でもやってみようか・・・

と、前置きはこの辺りにして、
ぼちぼち、模型ネタ書かないと忘れられそうなので、
現在まとめている「近鉄1480系制作回想録」を載せておきます。

4部構成になる予定です。

最初におことわりしておきますが、ヘタレな工作力しかないので、あまり参考になりません。
資料不足の部分は、かなりナンチャッテ加工が入っていますので、悪しからずご了承ください。

これから1480系や先代鮮魚列車なんかを作ろうと思われる方の何かヒントにでもなれば良いかと思い、
また、現在制作中の1470系や、今後増備するかもしれない近鉄扇風機車の工作メモを兼ねて、
当時、某SNSにアップしていた制作記の内容を多少アレンジして、
回想録として、アップしていきます。

まず、近鉄1480系の実車ですが、既に全車廃車されております。
比較的近年(と言っても、もう10年前か?)まで、1編成が鮮魚列車として運用されていたので、
少しでも近鉄に興味のある方は、ご存じかと思います。
もっと詳しく知りたい方は、色々なサイトで説明されているので、
そちらを参照ということで、ここでは割愛します(手抜きだ!)

1480系の大きな特徴として、3200系が登場するまでは、
近鉄4扉の区間車として、唯一前後対照の窓配置を持った中間車があり、
この特徴のおかげで、既存のキットからは、なかなか作りづらい形式です。

1480系とほぼ同様の仕様で作られた2470系というのがありますが、
2470系の中間車は、近鉄の一般的な前後非対称。
中間車の制作基本方針が決まるまで、何度2470系に逃げようとしたか・・・(^^;

前置きが長くなりましたが、制作回想録に入ります。

1480系制作しようとした、そもそもの発端は、2009年の夏頃に、
なにげな~く、誰も作らなさそうなのを作ってみようと思っていたうちの一部で、
1250系(新製時)や、8600系の6コテなんかを手がけていました。

ジオマトリックス製の800系用標識灯パーツを持っていたので、
「2400系以前の旧車も何か作りたいな」
という思いがあり、8600系6コテ制作のため、2箱開けた2610系キットの余った側板で、
とりあえず、前後対照中間車のある1480系でも手がけてみようか?という軽い気持ちでした。
(その後、1250系は、鉄コレ1200系発売で作る気が一気に失せ、断念。
 8600系は、1480系や2610系制作の為に部品取りされて、側板と一部妻板が残存。
 そのうち、8600系6コテも制作再開したいですね)

☆★☆ 2009年9月9日現在 ☆★☆


当時携帯カメラしかなかったので、ブレブレですが・・・


とりあえず、2610系のトイレ窓部分を利用し、単に前後対照にしてみました。

この時は、
「間延びした妻板寄りの部分がなんか不自然で、記憶だけでの加工は危ないので一時中断」
ということで、
この後はしばらくは、1480系に関しては深く考えず、資料収集もせず、
別の塗装済みキットなんかをお気楽に組んだりしていました。
で、鉄コレ1200系発売!しかし、発売当日は仕事で調達できず、ヘコミまくっていて、
(買い逃したからといって、トナリの駅で普通に売っていたものをオクでプレ値払うのもかなり悔しい)
冬に入る頃には、ヘビーな工作は全くしなくなって、
年明けまで、工作関係は、ダラダラと何もしない日々が続きました。

そんな時、見かけたのが、このブログによくコメントを下さっている
オイゲン様の近鉄車の作品でした。
もの凄い衝撃を受けましたよ(オイゲン様、マジで)
あの某SNS内で、これほどまでの近鉄車を作っている人は見たことない。

「これは、負けてられんなぁ。いっちょオイラも気合い入れて作るか!」

と、俄然やる気が最高潮。テンションMAX!
制作を再開したのが、2010年2月中旬。

しかし、いかんせん資料不足。
前後対照中間車の図面なども持っていないし、
近鉄の板キットは、ラインデリア車の平屋根と、新製冷房車の丸屋根なので車体断面が違う。

たまにネット上で見かける近鉄扇風機車も、平屋根にカマボコベンチレーターという
作例しか見かけなかったので、車体断面にもこだわりたい。

記憶では扇風機車とラインデリア車の屋根の高さは50mm(100mmかも)違っていたはずで、
その高さ分、扇風機車の屋根が高く丸まっていたはずです(制作当時の回想)

車体断面からすると、クロポの6800系をタネ車にした方が良いのでしょうが、
1輌あたりの単価が、鉄コレの5倍もするキットを切り刻む勇気がなく、
板キットの2610系をベースにした加工でいくこととしました。

しばし、ネットや書籍で資料収集。
で、見つけましたよ!!
保育社の「カラーブックス近鉄2」に側面から1480系を撮った写真がありました。


この写真を穴が開くほど、よ~く見つめました(笑)
よくよく見ると、

「戸袋部分と妻面の両方が、先頭車と違って長い」

ということが判明しました。
近鉄に詳しい方からすると「今更なにを言っている!」とお叱りを受けそうですが、
発見したときは、目からウロコ状態でしたね。

車体断面のことは一旦保留として、まずは、側板の工作計画に入りました。
妻面側延長と、戸袋は8カ所の延長となるので、片面で10カ所の延長工作となります。
今まで、切り接ぎは、仕掛けるもののほとんど完成した例はなく、
唯一、鉄コレの南海ズームカーの中間車が、なんとか見られる程度に仕上がったぐらいです。
で、1両分の合わせ目をカウントすると、合計36カ所(戸袋はプラ材で延長なので1部位で2カ所)
(今だったら、多分2470系に逃げていると思いますね。
 オイゲン様の制作記で、かなり勇気づけられました、本当に感謝です。)


☆★☆ 2010年2月24日現在 ☆★☆


図面もなく、本当にやっつけ作業でしたね(^^;
上から
・キットの窓割り(8600系になる予定なんで、裾曲げ加工しています)
・加工した裏面
・加工した表面

戸袋の延長は、レーザーソーで切断し、1mm角のプラ棒を挟んで再度つなぎ合わせました。
切断の切りしろが0.5mmなので、都合0.5mm延長されたことになります。
妻面は0.5mmのプラ板で延長すると、不思議とぴったり元の長さと同じになりました。
結構いい加減に加工していきましたが、個人的には許容範囲(^^;

裏面には、床板を取り付けるリブの上に0.5x1mmのプラ材で補強を入れました。
ここから、ひたすら表面の継ぎ目消しとなります。

今から思えば、側板延長に使用したタミヤ製の1mm角のプラ棒は失敗でした。
近所でも入手しやすかったので、タミヤ製を使いましたが、エッジが甘いので、
こういう箇所に使用するには不向きですね。
今ならエバーグリーンなど、よりシャープなプラ材を使用します。

また、どうしても資料不足は否めず、今までは、
「解らないところは雰囲気重視」
で、作っていましたが、床下機器も雰囲気重視で作るにしても不明な点が多いので、
今まで高価で手を出せなかった、レイルロード刊の「SIDE・VIEW KINTETSU.1」を
発注しました。
注:この書籍のおかげで、パンドラの箱を開けてしまった感じがします(苦笑)

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型へ
にほんブログ村
にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 車両加工へ
にほんブログ村
にほんブログ村 鉄道ブログ 近鉄線へ
にほんブログ村