誓球の空 to the victory

目指せ甲子園、願いは一つ全国制覇
頑張れ創価

2010年 全国高校野球選手権西東京大会 4回戦

2010年07月18日 | 誓球の空 2010 

[写真] 本日2本目、今大会3本目の本塁打を放ち笑顔でホームインする小松

2010
年07月18日(日) 12:25‐14
:16 晴れ 強い風(右→左) 八王子市民球場

      1  2  3   4  5  6   7  8  9    計
都立立川  
1  0  0   0  0  0   0  -  -  =  1
創価    1
  3  1   5  0  0   X  -  -  = 10
[ 投 手 ] 野田(5).安藤(2)
[ 本塁打
] 小松(2裏/左).臼井(4裏/右).小松(4裏/左)
[ 三塁打

[ 二塁打
] 野田(2裏)

1番(二)鈴木①、2番(三)藤田③、3番(中)五反③、4番(捕)野倉③、
5番(左)川村③、6番(遊)臼井③、7番(右)小松②、8番
(一
)深澤③
9番
(投)野田①→(6表/投)安藤②

つい昨日、梅雨が明けたばかりだが、今日の八王子は朝から盛夏の勢いだ。
センターポールに掲げられた日章旗・大会旗は強くはためいてたものの
その風は残念ながら、スタンドを舞うことはなかった。
いやはや・・・ 暑い。
今日の多摩地区西部の気温は32度だったらしい。

[写真] 先発は期待の1年生サウスポー野田、地元小平シニアの出身だ。

定刻の約5分前、後攻めの創価のマウンドに期待の1年生左腕野田が登った。
身長は166と小柄だが、ほど良い肉付きでバランスの取れた体から
整った綺麗なフォームで大きく腕を振って野倉のミットに投げ込む。

初球のストレートは、少し高く見えたが主審の手が上がりストライク
ところが、続くボールは低めの良いところに決まっているように見えたが
主審の右手が上がらない。

ネット裏寄りの1塁側スタンドから見てたので、判定には何とも言い難いが
どうやら今日の主審は・・・ 低めに厳しいようである。
今日の野田は、たいして制球に苦しむような雰囲気は感じなかったが、
ボールが先行する厳しい立ち上がりとなった。

ワンストライクスリーボールから先頭打者を歩かすと、2番は手堅く犠打
野田の正面に転がったゴロを勢いよくダッシュして2塁へ投げるが
バントエンドランかと思わせるぐらいに1塁走者のスタートが速くセーフ
ベースカバーの臼井から1塁への送球もセーフ
いきなり無死12塁の大ピンチとなってしまった。

ここで立川は仕掛けて来た。
初回無死12塁で3番打者の場面でヒットエンドラン

分からんでもない。試合前のシートノックを見ていれば、
創価の外野陣の本塁返球はナイスストライク、
ヒット1本で2塁からの生還は厳しいと見たのだろう。
であれば、1年生投手の揺さぶりも兼ねてのギャンブルか・・・ ?
いかにも名門の伝統校らしい頭脳的な陽動作戦である。

しかし、創価の内野陣は冷静だった。
三遊間の間に飛んだ緩い当りを、ダッシュよくサード藤田がグラブの先で捌く
23塁とされたが、まずワンアウト

そして相手は4番、バットをぶんぶん振ってバッターボックスに入ったが
今度はファーストストライクをスクイズ、
打球はベース前で弾んで2~3M転がるが、打者はファールと勘違いしたか?
一瞬スタートを遅らすが、主審はフェアのコール

打者の動作に釣られたのだろうか? 
野倉が一瞬捕球を躊躇し、1塁向きで捕球動作に入ると
走って来た3塁走者が死角(背中)に入り、やらずもがなの失点となった。

立川の積極的な走塁も見事だったが、立ち上がりの難しさというか・・・
四球と内野ゴロ3本で1点とは、なんとも拙い守備となってしまった。

[写真] 創価の不動の4番はキャッチャー野倉、まさに打って守って攻守の要

1失点を追う創価の反撃は、2番藤田のバットから始まった。
低めのストレートを巧くミートしてセンター前のクリーンヒット
やや態勢は崩されたが、軸はぶれず体を巧く回転させたナイススイングだ。

続く3番五反は痛烈に三遊間を破り畳みかける。
4番野倉はライトフライに倒れるが、藤田の好走塁で二死13塁
さらに五反も盗塁を決めて二死23塁、5番川村は痛烈にレフト前にはじき返す。

まず同点、そして2塁から五反も本塁を狙うが・・・
これは川村の打球が強かったのと、レフトの好返球もあって惜しくもアウト
逆転とはならなかったが、今日も打線は絶好調のようだ。

[写真] 5番川村、バッターボックスに立つだけで期待の膨らむ威圧感

初回に1点ずつ取りあった2回の表、立川は一死から四球を選ぶと
8番打者の当りは、強くはなかったものの左中間の真ん中へ飛んだ。

抜けるような当りではなかったが、ヒットか?と思われたが
レフト川村が猛然と突っ込み、伸ばしたグラブの先ですくいあげる。
ナイスプレーだ。

さらに盗塁・死球で二死12塁とピンチになるが、今度は立川が策に溺れた。
二死12塁からダブルスチールを仕掛けるが
キャッチャー野倉が、サード藤田に丁寧な送球をしてアウト
これで流れは創価に来たような・・・ そんな予感がしてきた。

[写真] 今日も見せたナイスキャッチ、俊足で堅守のセンター五反

2回裏、一死から7番小松は低めのボールを上手くすくった。
申し訳ないが、打った瞬間はレフトライン際のフライか?と思った。
ところがこの打球が風に乗る。相手レフトがフェンス前まで背走するが、
グラブを差し出すこともなく頭上を越えて行った。

ややアッパー気味で、けっして誉められるようなスイングではないが
軸がぶれず、ヒッティングと同時に体が巧く回転してるから距離がでる。

そして・・・ その打球を、誓球の空に吹く風が後押しする。
まさに技ありの一打だろう。

さらに二死となってから9番野田も続いた。
上手く引きつけてジャストミートした当りは、左中間を真っ二つ
そしてトップに戻って1番鈴木の強い打球がファースト左を襲い
ファーストを強襲した打球がセカンドの前に転がる。

1塁はセーフのタイミングだったが、焦ったセカンドが1塁へ暴投
3塁で止まってた野田は、これをみて悠々とホームイン
さらに2番藤田も、しぶくレフト前に落としてもう1点

3回にも野倉の四球を川村が送り、野田のゴロがエラーを誘って追加点
流れは完全に創価に傾いた。

[写真] 逆風をついてライトスタンドへ満塁ホームランを放った6番臼井

勝負が決まったのは4回裏だった。
まず、2番藤田が痛烈なピッチャー返しでセンター前にはじき返す。
3番五反はサード前にセーフティバント
サインは犠打なんだろうが・・・ あまりに良いところへ転り無死12塁

さらに4番野倉は、ピッチャーとファーストの間にプッシュバント
1塁ベースに向かうセカンドが逆をつかれてオールセーフ

無死満塁で迎える打者は5番強打の川村
初球ストレートを痛烈に叩くが、三塁スタンド後方ネットに突き刺さる。
真正面なら、文句なしにバックスクリーン直撃なんだが・・・
2球目は緩い変化球を見逃しツーストライク
3球目も同じ球、慌ててバットを出したが・・・ 空振り三振、残念

期待が大きく盛り上がった場面だっただけに、スタンドは少しざわめいたが
そのざわめきを6番臼井のバットが一瞬にして歓声に塗り替えた。

初球を痛烈に叩くと、打球は逆風をついてライトスタンドに飛びこんだ。
それは乾いた金属音ではない。ピシッという小さな音だった。
本当の芯の芯、真っ芯で捉えた打球とはこんな音がするのだろうか?
あっという間にライトスタンドに飛び込んで行った。

 

[写真] 若さ溌剌、1年生でトップバッターを任されたセカンド鈴木

文句なしのグランドスラム、完全に勝負あっただが
見せ場はもう一つ用意されていた。

続く7番小松も痛烈に初球を叩く。
大きな放物線はレフトポール際に飛び、スタンド後方の林の中に飛び込んだが
これは惜しくもファール、歓声は一瞬にして溜息に変わったが、
その直後に打ち直した打球は、レフトが仰ぎ見る本日2発目の一発だった。

いやはや凄い。171センチ・66キロの体から弾きだされる打球が伸びる。
2試合で3発の脅威の7番打者現る。しかも2年生だ。

そして10対1で迎えた5回表、マウンドに上がった野田は
先頭打者をボテボテの当りに打ち取ると、セカンド鈴木が猛然とダッシュ
素早く捌いてアウトを取ると、その勢いで野田とグラブタッチ

爽やかな1年生コンビが、二人にしか分からないプレッシャーに挑み
互いのプレーを称えあう。ナイスピッチング、そしてナイスプレーだ。
グラウンドに良い風が吹いている。ふと、そのように思えた。

[写真] 今日も最後は任せた。ストッパー安藤が豪快に腕を振る。

そして、6回からは安藤がピシャリと締める。
春に比べて心持ちフォームが大きくなり、制球も良くなった。
ホンの少しだが、ボールを長く持てるようになった気がする。
球速以上にボールに伸びを感じる。

これでベスト16へ進出
次戦は工学院大付、昨夏の初戦で当り大接戦をした相手だ。
甲子園まで、あと四つと思うよりは・・・ まず次を勝つ。
そんな気持ちの方が、リラックスして臨めるんじゃなかろうか。

あと一週間で総てが決まる。
炎天下の戦いが想定されるが、しっかりと休養を取って次も頑張れ



1 表/立川 四球、犠打野選、三ゴ(23塁)、スクイズ1点、右飛
  裏/創価 二ゴ、中安、左安、右飛(13塁)、盗塁、左安1点(2塁走者本塁死)
2 表/立川 三振、四球、左飛、盗塁、死球、盗塁死(2-5)

  裏/創価 中飛、左本1点、遊ゴ、左中二、一安(送球失1点)、左安1点、一ゴ
3 表/立川 中飛、二安(後に失策に変更)、左飛、盗塁死
  裏/創価 四球、犠打、四球、三邪飛、死球、一ゴ失1点、中飛
4 表/立川 右安、三振、犠打、三振
  裏/創価 中安、三安、二安、三振、右本4点、左本1点、左飛、四球、中飛
5 表/立川 二ゴ、三振、遊ゴ
  裏/創価 右飛、死球、盗塁、中飛、遊飛
6 表/立川 三振、三振、四球、左飛
  裏/創価 四球、左二(後に失策に変更)、三振、遊飛、二ゴ
7 表/立川 遊飛、三邪飛、三ゴ、コールドゲームで試合終了

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