誓球の空 to the victory

目指せ甲子園、願いは一つ全国制覇
頑張れ創価

2007年 秋季東京都高校野球大会 1回戦

2007年10月06日 | 誓球の空 2007 

2007年10月06日(土) 12:28‐15:02 曇り 微風 市営立川球場

      1  2  3   4  5  6   7  8  9    計
都立文京  0  0  0   2  0  0   0  3  0  =  5
創価    0  0  0   1  0  1   0  0 6X  =  8
[ 投 手 ] 江口(4)-馬場(5)
[ 本塁打 ] 下山田(9回/右)
[ 三塁打 ] 大島(9回)
[ 二塁打 ]

1()横内�2(右)佐野�3(左)馬場�→(5表/投)4(遊)永井�
5(中)大島�6(捕)山水�7(一)加藤健�
8(三)加藤大�→(8裏/打)下山田�→(9表/三)、
9(投)江口�→(4裏/打)近藤�→(5表/左)


時計の針は、15時を少しだけ回ったばかり、
立ったまま、しばらく目頭を押さえライトスタンド後方を見つめていた。
厚い雲間から刺し込む黄昏間近の西日に重なってしまったのか。
それとも、ちょっと興奮して涙が滲んでしまったのだろうか。
ネットに突き刺さったボールの落下点が霞んで見える。

たった今、下山田の劇的なサヨナラ3点ホームランが出たばかり、
ベンチもスタンドも、現実に戻り大騒ぎとなっていたが、
15
分ぐらい前までは、九分九厘負けのパターンだった。

正直言えば、逆転するという確信は何一つなかった。

9
回裏を迎えて得点差は3点、ゲームセットまでアウト三つ、
唯一違ってたのは、ハラハラドキドキせず冷静に冷静に試合を見つめていた。
何故そうかって?
特に深い意味があったわけではない。


夏の甲子園に出場した後継チームとしては、少しお粗末な試合をしていた。
四死球を切欠に失策が絡んで、瞬く間に失点を積み重ねる。
振り返れば、タイムリーを打たれたわけじゃない。
でもスコアボードには2点・3点と得点が入ってる。
いったいどうしたんだ?


得点よりも、失点に対するフラストレーションの方が大きい。

かと言って、バットの芯で捉えられた打球はファールを入れても二つだけ
なんか、負けるわけないじゃん・・・
って感じだった。

9
回裏の創価は1番横内から、
思いっきりよく振りぬいた打球は、レフト前でワンバウンドするクリーンヒット、
2
番佐野、本来なら送りたい場面だが3点差、もう打つしかない。

思いっきりよいバットスイングとは裏腹に、打球はセカンド後方のフライ

これがなんと、セカンド・ライト・センターのど真ん中に落ちるポテンヒット、
ホントに三角形のど真ん中、三者のどこからも1歩圏内のジャストど真ん中
無死12塁、まだ足りないが相手が少し動揺してるのが何となく分かる。

さぁ、クリーンナップだ。
3
番の馬場、ゲッツーポジションの12塁間を強烈な打球が襲う。
正直抜けたと思ったが、相手セカンドのグラブの先っぽに引っ掛ってしまった。
セカンドの体勢が崩れてたので、ゲッツーは免れたが、
痛いのはアウトカウントが一つ増えたこと・・・

4
番永井の当りは、真っ芯で捉えた火の出るような痛烈な当たりだったが、
センターが左へ2歩動いたところへのライナー、
犠牲フライで1点返したものの、
あぁぁ~、と声が漏れ、思わず天を仰いでしまった。
二死2塁、いよいよ追い詰められてしまった。

5
番大島、簡単にツーストライクと追い詰められた後、
ファールチップを一つ、インコースの際どいボールを選びカウントはツースリー
勝負球は真ん中ストレート(カン違いかもしれない)に見えたが・・・ 
打球は一直線に、予め深く守ってたセンターの頭上を越えた。

2
塁走者が戻り、大島は2塁を蹴り3塁へ向かう。
タイミング的には少し微妙だが・・・
中継に入ったショートから3塁へ送られたボールは、
走る大島と交錯し、サードのグラブ横をすり抜ける。

大島はヘッドスライディング、

本来ならサード止まりだが、ここでラッキーがもう一つ重なった。

バックアップのピッチャーの位置がレフトより、逸れたボールはホームより、
起き上がってホームへ走ってもラクラクセーフ、
なんと土壇場で3点差を追いついてしまった。

確かに最後は運が重なったが、

相手がプレッシャーを感じてのものだけに、運も実力のうちと言って良いだろう。
とにかく追いついた。

ここまででも十分にドラマなんだが、本物のドラマはここからなおも続く。
6
番山水、ライト前にフラフラと打ち上げてしまった。
深い守備体制を取ってたライトが走る走る。
最後は頭から突っ込み、「取った」とグラブを揚げたが、
直ぐ目の前で見てた塁審の手は、大きく左右に開きセーフ、

私の位置からはよく見えなかったが、
ショートバウンドだったということなんだろう。

7
番加藤健一、8回に痛恨のエラーをして2失点に絡んでいる。
何とか汚名返上せねばと、気合十分の素振りで左バッターボックスに入る。

気持ちは分かるが、少し力みすぎでは・・・ 

と思ったが、完全に取り越し苦労だった。
スイングに力みは無く、軽くミートして三遊間真っ二つ、
二死12塁、ひょっとして・・・

8
番下山田、8回に代打で出てきたがセカンドフライ、
そのまま守備について2打席目、
簡単にツーストライクと追い込まれたがファールで粘る。
6
球目か7球目、バックネット前にファールフライを打ち上げてしまった。

あぁぁ~ これで延長かと思った矢先、キャッチャーがポロリ

こんなことがあるのだろうか?と思うような落球だった。
極度に緊張してたのだろう、
相手キャッチャーに同情したくなる気持ちと、
仕切り直しでバットを構える下山田への期待とが複雑に入り混じった。


もう
20年以上も前だと思う、夏の甲子園で似たような場面があった。
箕島(和歌山)vs星稜(石川)の試合は、延長に入って星稜が1点リード、
二死から箕島の選手の打球は、ファーストへのファールフライ、

まさに万事休すだったが、なんと星稜のファーストがつまづいて落球

その後、命拾いした打者はホームランを放ち同点に追いついたのだが・・・
なんて淡い期待を思い浮かべながらゲームに目を向けると、

カッキィーン、乾いた金属音が響いた。

うわっ! いった! えっ? ウソ? マジ? ホントに入っちゃった。 
言葉が巧くつなげない。


あったら良いなと思ってたホームランが・・・
本当に飛び出してしまった。

しかも、サヨナラ3点ホームラン

時計の針は、15時を少しだけ回ったばかり、
立ったまま、しばらく目頭を押さえライトスタンド後方を見つめていた。

厚い雲間から刺し込む黄昏間近の西日に重なってしまったのか。

それとも、ちょっと興奮して涙が滲んでしまったのだろうか。
ネットに突き刺さったボールの落下点が霞んで見える。


1 表
/文京 ニゴ、ニゴ、三ゴ
  裏/創価 中安、三振、三振、中安、一ゴ

2
/文京 投ゴ、一ゴ、三振
  裏/
創価 遊ゴ失、投ゴ併殺、三振

3
/文京 左飛、中安、死球、右飛、三飛
 
/創価 四球、犠打、左飛、四球、一ゴ

4
/文京 四球、死球、投ゴ、右安、四球1点、中犠飛1点、重盗本塁死
  裏/創価 三振、死球、四球、四球、遊ゴ1点、中飛

5
/文京 三飛、遊ゴ、遊安、盗塁、中飛
  裏/創価 三振、中飛、中飛

6
/文京 三振、右飛、死球、三振
  裏/創価 右安、犠打、中安1点、三振、三ゴ失、遊ゴ

7
/文京 ニゴ、四球、犠打、遊ゴ
  裏/創価 四球、犠打、左飛、左飛

8
/文京 投ゴ、四球、右安、一ゴ、四球、暴投1点、一ゴ失1点(送球失1点)、ニゴ
  裏/創価 遊ゴ、死球、ニ飛、右飛

9
/文京 遊ゴ、三振、三振
  裏/創価 左安、右安、ニゴ、中犠飛1点、中三1点(中継失1点)、右安、左安、
     右本3点、サヨナラスリーランで試合終了

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2007年 秋季東京都高校野球大... | トップ | 2007年 秋季東京都高校野球大... »
最新の画像もっと見る

誓球の空 2007 」カテゴリの最新記事