2016年に発表された論文は「ASDのコミュニケーション能力の改善と、ASDの客観的な症状観察にVR使えるんじゃね?」と主張している。
「ASD(自閉症)は一部の脳機能の異常により、対人関係やコミュニケーションが思う通りにいかないという特徴を持っている。保身を第一に考えたときの短絡的な解決策は誰にも会わないことだが、しかしそれでは社会的にも逆に指針的にも持たなくなってしまう」
「なら、仮想現実(VR)にASD患者にあうコミュニケーション環境を作って訓練させればいいんじゃね?」
「ついでにサンプル不足だったASD患者の反応や客観的数値を、VR機器を通じて集めればいいんじゃね!」
彼らのひらめきは、技術革新の利点の1つである『コスト削減』の恩恵を受け、すぐさま実現した。
そして、コミュニケーション課題において一定の成果を残し、対人関係の改善において強力な保管ツールとして役に立つことを示したそうだ。
技術革新が、例えばVRが人間に与える影響はいまだにわかっていない。
だからと言って余計に臆する必要はない。
少なくとも今回の議題である「コミュニケーションツールの補完」においては、VRは有効であることが分かったのだ。
臆せば絶える、使えるならありがたく使わせていただこう。