先輩歌友の鹿取未放さんがご子息の総説がかかれている科学書をくださった。表題のとおりの話題が12題あり多くは一般的に興味が高そうな水族館やクジラ類の生活の記事であるが、鹿取ジュニアさんのはやや専門的な解説である。・「最近の形態学が明らかにしたネズミイルカ科の進化」村上瑞季 分子系統学が近年主流であるが、特に化石の比較形態研究が進化を考えるうえで不可欠である、との立場でまとめられたもの。現在、小型歯鯨ではマイルカ科が主流であるが、かつてはネズミイルカ科が隆盛を誇っていたそうだ。いろいろ難しい解説があるのだが話をとばすと、ヒトにしてもイルカにしても頭骨は左右対称と僕は思っていたが、必ずしもそうない。捕食だか会話だかのために音を発するイルカなどでは音波の受容がずれたほうが位置情報が捕りやすいので左右非対称となることがあるようだ。ネズミイルカはかつて非対称の頭骨であったが、捕食者であるシャチに聞かれないような周波数の音でのエコーロケーションを採用するようになって、二次的に対称性の高い頭骨に代わってきたとのことである。(詳しくは本を読んでください) なるほど、こういうことはDNAではわからないだろう。 哲学・歌論に強いお母さんから科学な息子さんが進化?したのだろうか。
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