上:コムラサキ 下:コムラサキの変種のシロミノコムラサキ
下:ムラサキシキブ(花序/果序は葉腋に腋生し、葉のほぼ全体に鋸歯
コムラサキ (シソ科 APG ムラサキシキブ属 学名Callicarpa dichotoma 落葉小低木 花期6,7月 果期9,10月) 若い枝は紫色を帯び星状毛が密生する。葉は対生、葉身は倒卵状楕円形で先が長く尖り、葉先側半分ほどに鋸歯。葉腋から少し間をおいた上側から集散花序を出し淡紫色の筒状花を多数(10~20ほど)つける。花冠は4裂し、雄蕊4、雌蕊1が長く突き出る。葯は黄色(拡大して観察すると葯袋は2室あり各々弁開するように見える)。枝の元から順次咲き上がり、枝先が開花する時分には下方では幼い果実が誕生している。果実は球形で秋に美しい紫色に熟れる。観賞用に庭木に栽培されるが、園芸業界では“ムラサキシキブ”の名を借りて流通させているようである。変種に白い果実が生るシロミノコムラサキ(コムラサキの変種の白実種)がある。
属名Callicarpa ギリシャ語 kallos+karpos ( 美しい果実 )
種小名dichotoma dichotomis二又 (観察した限りコムラサキの枝は太い主枝から細い側枝が出ており意味不詳)
シロミノコムラサキ 学名Callicarpa dichotoma var. albi-fructus albi-fructusは白い果実。
ムラサキシキブ(学名Callicarpa japonica) は林縁に自生し、樹高3mほどの大柄な落葉低木で、葉のほぼ全体に鋸歯があり、花序(果序)は葉腋から出る(腋生)。庭木に植えられることはあまりなく、稀に公園でみかける。
シロシキブ 学名Callicarpa japonica f. albi-bacca ムラサキシキブの白実品種でalbi-baccaはラテン語でホワイトベリー。未見であるが、花序(果序)は葉腋に腋生し、葉の縁はほぼ全体に鋸歯があるだろう。サイトを見るとシロシキブとされているものは殆どがコムラサキの変種のシロミノコムラサキのようである。