里山コスモスブログ

クワの実 マグワとヤマグワの果実と葉




上4段:マグワ 下:ヤマグワ

クワ (桑 クワ科 クワ属 落葉高木 雌雄異株) クワはクワ属の総称でマグワ、ヤマグワなどがある。日本では古くから養蚕が行われてきたが、江戸時代には諸藩が殖産事業として力を入れ興隆し、明治時代には盛んに絹糸の輸出が行われ近代養蚕業が発展した。社会科の教科書ではクワ畑を表す地図記号が載っていた。V字の下にL字を継ぎ足した記号である。
マグワは中国原産で養蚕用に植えられ野生化した。又果樹として畑の縁などに植えられた。葉は卵形~広卵形で先がやや短く尖り、縁に粗い鋸歯がある。枝から出る短枝状の新枝から長い葉柄を持つ葉が出て、その葉腋に雌花(果実)がつく。花柱は先が2裂する。果実にその花柱が残るが、非常に短いので注意しなければ気付かないほどである。幼果は白色をしているが、成長すると次第に赤味を帯び黒紫色に熟す。山里に行くと、今では荒畑となったその縁に、桑の老木が太い枝を横に伸ばし赤い実をたわわにつけていた。かつて、丈が短くなった着物を着た童達がこの木に登って、唇を赤紫色に染めながら採って食っていたことだろう。今は民家も途絶えて野道を走る子等の姿はない。
ヤマグワは日本に自生し、古来よりその葉がカイコの餌として重要であった。特徴は葉先が尾状に長く尖り、雌花の花柱が長く、果実にその長い花柱が残る。
恥ずかしながら、昨年、蓬矢桑弓(ほうしそうきゅう)という言葉を初めて知った。男子が誕生すると、蓬(よもぎ)の葉を羽根にして作った矢を、桑の材で作った弓で四方に射て、前途の厄を払い、立志雄飛を祈ったという。


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