ツルウメモドキ (ニシキギ科 ツルウメモドキ属 落葉蔓性 雌雄異株 花期5月 果期11月) 和名はウメモドキ(モチノキ科)に似て赤い実を生らす蔓性の意。自生するが雌株は庭木によく植えられる。葉は互生、葉身は卵形ないし楕円形、縁に荒い鋸歯、基部はくさび形で先端が凸出。花は淡緑色の5弁花、萼5、雄花は雄蕊5、雌花は立派な花柱の先の柱頭が3裂、花冠基部に仮雄蕊5。果実(さく果)は球形で秋に黄色に熟す。熟すと黄色い果皮が三裂し、朱色の仮種皮に覆われた種子が現れる。黄色い果皮と赤い種子のコントラストが実に華やかである。果皮と種子は長く枝に残る。ニシキギ科の植物は美しく紅葉するものが多い。本種も黄葉するが、果実の方に目を奪われてあまり意識されない。自生種は雄株ばかり目につく。雌株が見当たらないのは、昔々庭に移植されたからではないだろうか。