里山コスモスブログ

キョウチクトウ(夾竹桃)



上:12月に観察した冬芽(トップ)の展開については未確認。枝の分岐と花の咲かせ方を観察すると次のようであった。
新梢の各節に葉を3輪生させながら幾節か伸びると伸長を止め、頂部の3輪生した葉の腋に各々葉芽を分化させ、頂部(3輪生した葉の中心部)に花芽を分化させる。花芽は花軸を伸ばし花序を形成し花を咲かせる。3っつの葉芽は各々新梢を伸ばす。各節に葉を3輪生させて幾節か伸びると伸長を止めて頂部の3輪生した葉の腋に葉芽を分化させ、それらの中心部に花芽を分化させる。花芽は花軸を伸ばして花序を形成し花を咲かせる。ということを繰り返す。従って枝は三叉分枝となる。三叉分枝を繰り返しては新梢の先に花を咲かせるので、花期が6月~9月と長く、果実が大きく成長している隣に蕾が見られるという状態となる。
下:花糸は5個あり先が窄まって葯がつき、その葯から螺旋状に巻きあがった付属体がつく。雌蕊は雄蕊に隠れて見えていない

上:成熟中の果実(9月初旬) 左に見えるのは遅まきながらこれから咲く花の蕾だろうか



上2段:西洋キョウチクトウ

キョウチクトウ (夾竹桃 キョウチクトウ科 キョウチクトウ属 学名Nerium indicum syn. Nerium oleander var. indicum) 常緑小高木花期6~9月 原産地:インド) 和名は葉が細長いところが竹に似、花の色形が桃に似ることに由来する。インド原産で暑さ乾燥に強靭。葉は新梢の節々に3輪生し、葉身は長い披針形で革質、縁は全縁、側脈は主脈から鈍角に出る平行脈。新梢が幾節か伸びるとその頂部に3輪生した葉の腋に葉芽を分化させ、それらの中心部に花芽を分化させる。花芽は花軸を伸ばしその先に花序を花を咲かせる。分化した三つの葉芽は各々新梢を伸ばすので三叉分枝となる。花は基部が筒状で先が5裂して平開し巴状を呈する。花色は一重の白色、桃色、赤色、八重咲きは桃色系を多く見る。日本では受粉を媒介する適性昆虫がいないためか、クローン増殖のためか、結実は花数に比し非常に少ない。果実は長さ10cmほどの痕棒状の袋果で、熟すと縦に裂開して長い毛の生えた種子を風散布する。栽培樹木の中で最も毒性が強いもののひとつとされている。葉や枝、若い果実を傷つけると白っぽい乳液が出るがこれに強い毒性分が含まれる。児童の頃、弁当の箸を忘れて木の枝で代用するこがあったが、その際は堅くて無臭で樹液の出ないツツジ(ヤマツツジ)の枝などを選んだ。軟らかい枝(ヤナギ)は不適で、臭いのあるもの(クサギ)や乳汁などが浸出するようなものは具合が悪いので避けた。この観点からすると夾竹桃は(毒性の他に)箸や串の代用には不適であろう。
キョチクトウ(学名Nerium indicum)は西洋キョウチクトウ(学名Nerium oleander)とは別種とされていたが、新分類では西洋キョウチクトウの亜種、学名上は変種インディカム(学名 Nerium oleander var. indicum)とされている。
属名Nerium 西洋キョウチクトウの古代ギリシャ名からくるとある。ギリシャ語の neros(湿地)に語源を発するとの記載もある。ギリシャ語 は水。ラテン語でaqua。
湿地と高温乾燥を兼ねている環境は河原にある。土壌は砂地で、常に強い日差しに晒され、雨が降らなければ干上がり、雨季には水を被る。原産地と示唆されている地中海沿岸や西アジアは概して冬期に降雨があるものの夏期は少雨で暑く乾燥する。oleander(西洋キョウチクトウ)はこのような気候帯の河原にも耐えられる強靭な樹木ということであろうか。
種小名oleander Olea(オリーブ属)の葉に形が似ることに由来。

Nerium oleander is most commonly known as oleander. Nerium oleander は最も一般的にoleander(西洋夾竹桃)として知られている。The Oleander derives its name from Latin name "oleo" which means oil, from its superficial resemblance to the unrelated olive Olea.  oleanderの名は、それが単なる表面的なオリーブへの相似(披針形の葉が)により、オリーブオイルを意味するラテン名“oleo”に由来する。
When mature the oleander plants produce light brown colored oil with rancid smell in its trunk and shallow roots. 
oleanderが成木になると、幹や浅い根に油が腐ったような臭いのする明茶褐色の油成分を生ずる。

It is so widely cultivated that no precise region of origin has been identified, though southwest Asia has been suggested. The ancient city of Volubilis in Morocco may have taken its name from the Berber name oualilt for the flower.  oleanderはあまりにも広く栽培されているので正確な原産地は特定されていないが、南西アジア(南西アジアor 西アジア)が示唆されている。モッロコの古代都市Volubilisではその花のベルベル語名“oualilt”からその名前をとっていた可能性がある。(wikipedia参照)


ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「8 樹木 花と葉と果実」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
2021年
2019年
人気記事