上:花期の遠景 下はその近景
上:綻びそうな冬芽(雌株) 12.04.01
筒状の苞の中から雌蕊4本が現れた。下:その後直ぐに葉が現れた
下:雄株の長枝 花粉の放出を終えた葯が黒くなり、葉が対生した。
カツラ (カツラ科 カツラ属 落葉高木 雌雄異株 花期3,4月) 成木の樹皮は灰褐色で縦に裂けて剥がれる。葉は対生するが、互生も見られる。葉身は丸味のあるハート形、縁に波状の鋸歯。冬芽が展開して綻びると、苞の中から花と葉がほぼ同時に現れる(中段雌花の写真)。開花時には蕊が先に出るので、展葉に先立ち咲くように見えるが、直ぐに葉が現れる。雌雄異株で各々単性花を咲かせる。花には萼・花弁はなく基部の苞から蕊が出る。雄花は多数の紅い雄蕊、雌花は紅い花柱4本を観察。果実は長細い袋果で、秋に熟すと裂開し、翼のついた種子を散布する。
*写真観察では、冬芽が綻んで、苞の中から蕊が現れ、その後しばらくして或いは直ぐに葉が現れた。この点「葉に先立ち花が咲く」との記述が殆どである。冬芽には葉と花が含まれていたのだから混芽と言ってよいと思う。この点は詳細な解説が見当たらず。