里山コスモスブログ

ナンキンハゼ(南京櫨) 雌性先熟の花を観察



上:雌性期の花序(7月9日)     下:雄性期の花序(7月23日)




ナンキンハゼ (トウダイグサ科 シラキ属 学名Sapium sebiferum 落葉高木 雌雄同株 花期7月 別名・:唐櫨とうはぜ 原産地:中国) 葉は長い葉柄を持ち、葉身は基部から急に広くなり先にかけて急に細る広卵形(~菱状広卵形)で葉先は尾状に尖る。黄緑色の長い穂状の総状花序を形成し、基部に数個の雌花、それより先側に多数の雄花をつける。花に花弁はなく、雌花は柱頭が3裂(稀に4裂)して反り返る。雄花は長い花糸の先に葯室がつき、それが開いて2個の葯が覗いている(ように見える)。7月9日観察時には雌蕊が展開していたが、雄花は蕾状態であった。7月23日観察時には雄花(雄蕊)が開き、花柱・柱頭は既に黒褐色に変わり、丸く膨らんだ受精子房の先に残っていた。この個体は雌性先熟である。雄性先熟の個体は未見。果実は(子房が3個の心皮からなる)さく果で、秋に黒褐色に熟すと果皮が3裂開して、白い蝋質の仮種皮に覆われた種子3個が現れる。この仮種皮は脂肪分を多く含み、ハゼノキに代わり蝋採取のために栽培されるようになったという。葉は赤紫色に紅葉し美しく、公園や街路樹などによく植栽されている。
同属にシラキがある。シラキも花序の基部に雌花、その上方に雄花が多数つく。果実、紅葉が美しい。
属名Sapium は粘るという意。同属にトリモチを採取した木があると言われる。
種小名sebiferum は脂肪があるという意
シラキ 花序の基部に雌花、上方に雄花2011-06-08


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