里山コスモスブログ

ネムノキ(合歓木) 亀裂が入った葉痕



上右:葉痕の内側にある隠芽が動き出してきた




上:黄緑色の萼筒そして、萼筒から伸びた花筒の先が裂して白い花糸・花柱が突き出る

上:撮影し易いように、筒状花の大部分を摘み取っている。
頂生花は花筒が長く伸び、蕊が横方向~斜め上に伸びている

ネムノキ (合歓木 マメ科 or ネムノキ科 ネムノキ属 落葉高木 雌雄同株 花期7月 果期10月) 幹はそれほど高くならず枝を横に張り出す。葉は大型の2回偶数羽状複葉で、葉軸に10対ほどの羽片が対生し、一つの羽片に20~30対ほどの小葉が対生する。和名は夜になると左右の小葉を合わせ“就眠”することに由来する。ネムノキの“花”は咲いた花より蕾を見ると理解し易い。蕾は15個ほどが集まって頭状をなしており、蕾の基部は筒状で、蕾は球形に膨らみ綻び(5裂)かけている。この綻びかけているのが花弁で、花弁が開くと折りたたまれていた雄蕊・雌蕊が花糸や花柱を長く伸ばす。花柱は白色で柱頭らしきものも見当たらない。花糸は下部が白色で上部が鮮やかな紅色をし、先端に点状の葯がついている。つまり、ネムノキの花は15個ほどの目立たない筒状花が頭状に集まり、それらから雄蕊・雌蕊が長く突き出て円錐状(横から見ると扇型)に広がったものである。花色は花糸の紅色である。更に筒状の部分をよく見ると、萼筒と花筒に分かれており、1本だけ他より長い花筒を持ったものがあり、それから突き出た雄蕊は他より違った方向(横方向~斜め上)に伸びている。その長い花筒は蜜を分泌し花粉を媒介する昆虫を誘い入れるためのものであるらしいがよく分からない。果実は豆果で、秋に茶褐色に熟すと莢が割れて種子を散布する。冬芽(主芽)は葉痕の下に隠れた隠芽で、春になると葉痕を割って出てくる。葉痕の上に半球状の冬芽(副芽)が見られるが、これは主芽が育たなかったときの予備芽である。隠芽が顔を出すところを忘れずに撮りたいものである。


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