下:花弁3と萼3
下:特急 はまかいじ(横浜ー松本) と 線路端に咲くカンナ
カンナ(ハナカンナ) (カンナ科 カンナ属 学名Canna x generalis 多年草 花期6、7月~9月) 原種の一つにCanna indica (インド原産)があるが、現在栽培されているのはハイブリッド園芸品種(Canna x generalis)。葉は大きな卵状楕円形で先端が尖る。主脈から側脈が分岐しながら湾曲して葉先に向かう。日当たりの良い土地を好み、初夏から秋まで長い間咲く。花色は赤色、朱色、黄色など。はなびらのように見えるのは雄蕊が変化したもので、1本の雄蕊(内側の小さな花弁状片)だけに葯がつく。雌蕊はヘラ状。花弁は3片で細長い披針形、基部に小さな萼片3片がある。萼の下位に子房がついている。
ショクヨウカンナCanna edulis は根茎がサトイモに似て食用になる。edulis は食用 (英edible)
属名Canna 管を指すギリシャ語<kanali>、ラテン語canalis に由来する説。英Canal/channel管/reed葦
x generalis 交配品種一般
カンナとカナリそして火星人の話
1877年に、イタリアの天文学者スキャパレリは火星の表面に多数の筋があることを発見した。彼はこの筋をcanaleカナリという語で報告する。canaleはイタリア語で「水路、溝」を意味する。これがフランス語の人工構築物の意味合いの強いcanal(運河) そして英語のcanal(運河) に訳された。このため、火星に人工的な構築物があるとの誤解の元となり、進歩的な火星人の存在が多くの人に信じられることになった。その後火星人説は否定されたが、水が流れた跡であるという説から、昔火星に水があった。水があったなら生物が生存していたはずだとされ火星探査が展開されてきた。最新では米航空宇宙局(NASA)が昨年打ち上げた自走火星探査機による生命の痕跡探査が続いている。