13号鉄扉

上坂冬子の巣鴨プリズン13号鉄扉を読んだ。「国敗れてつみ人死ぬる身は世界平和の杭となるなり」と記し、処刑された片岡正雄曹長の句が頭に残った。上官の命令で捕虜を処刑したのである。もちろん裁判の結果、情状酌量もなく裁判官の一方的な判決である。仏印で敵機が不時着して、現場付近でゲリラ化した。住民に危害を与えているという情報により、鎮圧部隊が派遣された。戦闘の結果取れえられた捕虜は負傷兵(治療されて帰国)を除く5名を処刑した。実際に携わった元日本兵が全員、死刑にされたのである。これらの人はBC級戦犯として処分された。そのうちの一人片岡曹長は若い妻を残して、日本の平和を祈り、犠牲となる覚悟を決めた。死刑と無期懲役では雲泥の差がある。A級戦犯で生き残った人もいる。BC級戦犯の人に本当に責任があったのだろうかと!それにしても戦争を絶対に起こしても起こさせてもならない。この本をもっと若い人たちに読んでもらいたい。

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