うさぎ穴便り

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やっぱり、偉大!山岡荘八文学!! その② 人間的でもっとも、ススンでた!自由な文化人「徳川慶喜」

2006-04-28 06:02:11 | 日記・エッセイ・コラム
私は最後の将軍と言われた「徳川慶喜」様が大好きだ!よく考えたら、彼は、政治家。
最近の政治家には、ほとんど興味はない。
だけど、剣術指南役でありながら、政治の補佐だった「柳生宗矩」も大好きだ!
「柳生宗矩」のことは、またの機会にして。
「徳川慶喜」さまの大ファンの理由は、頭脳明晰、ジョークも抜群。しかも、当時の美形でいい男。そのうえ、、好奇心旺盛で、なんでも自分でやっちゃった人。
特に私は、将軍引退後の慶喜様の人生に惹かれてしまった。その人間的な性格は、徳川、明治、大正の時代を生き抜き、77歳でこの世を去るまで、ずいぶんと、いろんなことを楽しまれている。
私の本棚には、慶喜様関連本が10冊もあるのだ!(ちょこっと自慢)
ホームページの「やんちゃ図書館」見てくれればわかります。
「家康の周囲」を読んだことで、また、慶喜様が出てしまい。とりあえず、家康ほっぽり出して、また慶喜さまの本を読んでます。
とにかく、私は慶喜様の本を読むと、必ず鳥肌がたってしまうのです。素敵なのです。おもしろい!と思うのです。
司馬遼太郎さんも慶喜さまの人間性に惚れたというのだから。間違いなくいい男、興味をそそられる人なんですね。世間じゃ、一体何を考えていたのか理解に苦しむと書いてた作家もいましたが。そんな一言ことしか、書けんなら、本なんか出すんじゃない!ちゃんと、研究してる人もいるのだ!と、反論者には、けっこう冷静に熱くなってしまうのです。(どういう感じでしょうね、この感じ)
しかし、しか~し!!誰も、このいい男、慶喜様の後半の自由な人生を誰も映像化しないというのは、ものすごく悲しくて、ものすごく勿体なくて、ものすごく怒りに満ちてしまいます。
柳生宗矩だって、NHKの大河「春の坂道」の主人公をやってのけ、世間じゃ、陰謀なんていう言葉まで、つけてもらったりしちゃってるのに。陰謀って言うな~(笑)
慶喜様の将軍時代までしか、観てくれない世間さまに、私は、ブツブツ言いたくて、書いてるのですねえ。
側近をすごく大切に思っていた人でもありますが、
慶喜さまは、日本で一番最初に、自転車に乗った人なんだぞ~。洋服着て、ブーツも履いたんだぞ。
カメラの実力もすごくて、現像も暗室に入って自分でやっちゃっている。写真展にも出している。
将軍時代から刺繍はやるは、飯ごうで自分の三度の飯は炊くわ、投網はやるは、最後に側室はいっぱいいるわで、どこまで、器用で要領がよかったんだろうか?と思うような感じの人、慶喜様。
 こんな人を映像化しないなんて、一体どうなってるんだ!絶対に、コメディドラマにはなるような気がする。将軍と呼ばれた人をコメディにするのか、と思われそうだけど、側近は、その性格についていけなくて、かなり、振り回されちゃってるところがある。慶喜さま一人で、どんどん、文明開化してしまって、他の連中は江戸幕府をまだ引きずってるのだ。
 もし、ドラマになるなら一体誰に演じていただくか?なんてことまで、私の頭の中には企画書が成立しているのだ!
 実像は、ソフトバンクの和田投手に感じが似ている。イメージ的には、市川染ちゃんが、一番ハマルという感じ。
 だけど、二枚目だけではなく、一方ではやんちゃで、笑いも取れそうな慶喜さま、をウマい具合に表現してみて頂きたいと思うのが、やっぱり、貴重で器用な表現者、堤真一さんなのだ!!
 賢い三枚目は、堤さんで絶対に観たい!染ちゃんの二枚目慶喜さまも観たい!!意外なところでは、キムタクの慶喜さまも楽しそうだ。
 この企画書、できたら、どこのテレビ局に出すか、なんてことは、まだまだ先の話だけど、考えてるだけでも人生楽しいじゃありませんか(笑)
 本物の慶喜さまに逢えたら、間違いなく、プロポーズするんだけどな・・。
できることなら、ひ孫の徳川慶朝さんに逢ってみたい。
 でも、まだ「徳川慶喜記念館」に行ったことがないっちゅうに!!




やっぱり、偉大!山岡荘八文学!! その① 「史談 家康の周囲」

2006-04-28 04:50:06 | 本と雑誌
今回は、一人で盛り上るべく、大ファンである、山岡荘八さんについて語っちゃいます。

先月、Book Offでみつけた、山岡さんの「史談 家康の周囲」というタイトルの本を読み終えた。
この本は、山岡文学の代表である、徳川家康を書くにおいての、山岡さんのさまざまな研究結果と、家康への思い、その関係者の代表である、徳川慶喜、柳生宗矩ほか、伊達政宗、信長、秀吉のことが書かれていた。
世間で俗に語られている、「家康や柳生、慶喜」の誤解を解くためにも書かれた、この本、かなり中身が濃い内容で、知らなかった真実がいろいろで感動もしたけど、眼からうろこだらけ。
しかもこの本、古くて、普通の書店では本棚になく、今まで、出会うことすらなかったので、山岡さんの心の内をものすごく知りたかった私には、とても貴重な一冊で、この本ながめるたびに顔が緩んでしまう。
注文すればあるかもしれないけど。ちなみに、光文社文庫ですが、Book Offなら105円で買えちゃう古さです。

昔から、260年間、戦がなかった大平の世という理由から、徳川幕府が好きだった私は、まず、「徳川慶喜」を読んだ。全6巻。司馬遼太郎さんの本(文庫本1冊)には書かれていないような、詳しい内容と心理描写に深く感動を覚え、その後、「徳川家光」、「「水戸光圀」、「日蓮」「柳生石舟斎」、「柳生宗矩」を読破してしまった。特に柳生の本は、まるで、聖書かお経のように、清清しかった。
何よりも仏教で一番難しく、高貴だと言われる法華経に詳しい、奥深い感覚で捕らえた人物たちを観る公平な目と、その表現力。他の作家にはない。
しかし、その山岡文学の素晴しさは、私と同じく、なぜ、徳川の時代が260年も続くことができたのか、という思いからだったことが、書かれていた。
そして、その思いは、特攻隊を実際に送る立場にあったという、山岡さんの心が徳川家康の研究の原因だったことも、書かれていて、私の胸は、とても熱くなった。そういうことだったのか・・・と。
昭和の時代でさえ、戦争という歴史が年表に記されてしまった。鎖国していたとは言えども、徳川慶喜が将軍になるまで、戦と言う文字を年表の上から消していた、徳川氏。その現実は誰が見たって、ノーベル平和賞どころか、地球上の表彰もんです!世界からも注目された徳川家康。
徳川家康は、私がドラマなどで、観る限りでは、たぬき親父だとか、天下を取ったる気分が多かったりしていたけれど、
実像は、信長、秀吉の後を責任をもって、引き継いで、戦のない日本を作る。
決して、天下取りではなく、この精神を本気で全うしてしまった人。その精神は柳生親子からも伝心していたらしい。しかも、最後の将軍である徳川慶喜までが、一滴も血を流すことなく、あっさり、大政奉還してしまって、明治政府さん、おあと、よろしく、と、やってくれている。
お金がなかった、明治政府のために、幕府から資金まで出していたなんて!!この精神こそが、この本気で平和精神こそが、260年の歴史を作っていたのかと感嘆。
山岡さんは、そのことを、細部まで、詳しく調べている。しかもそこまでやれるほど、運もよかったようだ。山岡さんも本気で平和を考えていたからこそ、資料提供者が自ら名乗りをあげてくれたのだろうなあ。小説といえども、真実性は高く、人物の性格もかなり正確だと思われる。
ういう点では、ドラマを観ても、去年の舞台「吉原御免状」を観ても、本当の家康も本当の柳生もわかってないし、とう感覚になってしまって、感動しきれなかった。いかに、劇団☆新感線がすごくても、いかに、堤真一さんの表現力が素晴しくても美しくても、山岡文学には及ばないのだ。
だから、いつか、堤さんには、山岡文学を表現して欲しい!!と思ってしまう。
山岡さんは、ほかの作家よりも小説の長さは、とにかく長い。「徳川家康」は全26巻。私はこの長さに、まだ1巻目を読み始めたにすぎない。山岡さんは、「徳川家康」を18年かけて書き上げたそうだ。その間、健康運にも恵まれ、なにか、「家康」に伝言でもされてるような感じがしたそうだ。もちろん、日光東照宮にも何度も参拝されている。
1 8年かけて、世界一、長い小説を書き、原稿用紙は、17482枚半。この枚数は山岡さんの身長よりも高かったそうだ。17年間、人質人生を我慢していた忍耐強い家康をも山岡さんは超えてしまっている、と私は思う。
山岡さんは、日本という国を語るには、徳川家康と、明治天皇と、太平洋戦争を語らねばならないと書かれている。
私はまだ、「明治天皇」を1巻しか読んでいない。家康については、柳生親子の小説でも出てきているので、だいたいの人物像は見ているけれど、26巻を読破しなければ、偽山岡ファンになるし。日本人としては、人生をかけて書かれた山岡さんの「徳川家康」、「明治天皇」、「太平洋戦争」は、絶対に読破しなければならない。
徳川慶喜が言っていたように、山岡さんも、世の中を「四つの目」(ものごとは、右から観。左から観。真ん中から観。最後に上から観る。)できちんと観ようとした人なのだと思う。