うろこ玉絵日記

日々のなにげない一こまを絵日記にしてみました。大阪に近い奈良県在住です。
マウスでかいてまーす。

FAXおくりませんか~

2011-01-29 | Weblog

21日から、若者たちが山口県庁前でハンガーストライキ(ご飯をたべないで伝えたいことをアピールする方法)をはじめました。
彼らの要望は『上関原子力発電所の工事一時停止と、埋め立て許可の再検討が行われるまで、一切食べません。』です。


もう明日で10日です。
駆けつけることはできないけど、わたしもFAX送ります~


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ハンストを応援する マル秘☆ドッキリ☆アクション のお願い
こんにちは。
本当に聞いてほしい事があります。
どうか流さずに最後まで読んでいただけると幸いです。
※この事を知っている方も読んでください。
 全国一斉アクション大作戦のお誘いメールです


ご存知の方もいると思いますが、
米原の弟のカンタが、山口県で原発を止めるために
中間達とハンガーストライキをしています。
(ももの家の息子さん、げんちゃんも一緒にがんばっています)

ハンガーストライキとは何も食べずに訴える非暴力運動です。
すでに弟達は8日も何も食べていません。
彼らは成人式迎えたばかりの5人組です!ちょうど遊び盛りですよ。
その時間を彼等は日本を本気で変えたいとアクションしています。

正直!これで動かなかったらいつ動くんじゃ!ってくらい衝撃をう
けました。
兄貴としてやれる事をやりたいと思い素敵な作戦を考えてみました。
どうかみんなのパワーが彼等にとどきますように。

あなたの力を貸してください!転送して、広めてください!

☆☆☆☆☆どっきり大作戦☆☆☆☆☆

【はじめに】
山口県上関町で建設が予定されている原子力発電所。
なかなかテレビなどでは報道されないタブーともいえるこの問題に
20歳3人19歳2人の5人組が立ち上がりました!!
その名も『長州ファイブ』!!
まずは、彼等の想いを読んでください  
彼等の想いは→
http://yaredeki2009.jugem.jp/?eid=866&guid=ON  
彼等の断食は、今日で9日目!!
何も食べずにこの問題を訴えています。
そんな彼等を応援したい!!
と沢山の方達が山口県庁にファックスや手紙を送ってくれています。
ただまだまだ衝撃が足りないみたいです。
この辺でみんなで一気に力を合わせて、
県庁の人達をビックリドッキリさせませんか!?
たった今、動いてくださっている方も☆
今まで知らなくてこれから動きたいって方も☆
よろしかったらこの大作戦にご協力お願い致します!!
・・・彼等が一秒でもはやく暖かい御飯が食べられるように!!
僕らにもできる事があります。


作戦内容(極秘):
マンデーどっきり大作戦!!
つまり月曜日に山口県の職員の方達にどっきりしていただこうと企
画しております。
すでに山口県庁にファックスを送られた方も沢山いらっしゃると思
います。
きっとまだ1日数件しか届いていないと思います。
そこで・・・
県庁職員の方がお休みの土曜日と日曜日の間にこっそり!!どっさり!!
一気にみんなでファックスを送りまくって、
月曜日には100枚以上のファックスが届いていて職員の方びっくり!!
という感じにしませんか?
みんなで力を合わせてやってみませんか?
1日に100件の応援メッセージをもらったら
きっと長州ファイブも元気になると思うのです。
※ファックスのない方は
お手数ですがコンビニ等で送って頂けると幸いです。


参加方法(極秘)
日 時:
1月29日(土)~30日(日)この2日間限定企画です。 
時間はいつでも大丈夫です。

内 容:
1人1人の想いを込めたファックスを山口県庁に送る。
※メールではなくファックスという物で送る事によって
インパクトも大きいし読み終わったファックスは
長州ファイブにも届けられます!!

ファックス書き方:
1、ファックスの宛先は《山口県知事》でお願いします。
2、県知事に対するメッセージは各自自由です!!
  感じた事や質問を書いてください
3、長州ファイブへの応援メッセージも書きたい方は
  県知事にあてた文章の後に《長州ファイブへ》
  と入れてから書いてください
4、応援メッセージがある方もない方も、
  ファックスの最後に
  『読み終わった後に、ハンスト中の五人にお渡し下さい。』
  と入れてください。
  注:これがないと彼等の手元にいかない場合があります!!

ファックス番号:山口県庁ファックス 083-933-2599

以上です!!
すでに彼等は8日間食べてません。
来週が山場になるのでは?と思います。
このアクションはいつでもできるわけではなく!!
今しかできません!!
どうか1人でも多くの方に大作戦に参加していただきたいと思います。


《毎日できるアクション》
☆彼等の現状を見る知る!!  
 長州ファイブblog☆http://blog.goo.ne.jp/newgenerations
 ユーストリーム(現地からの動画配信)
 http://www.ustream.tv/channel/hungryboys
☆ツイッターフォロー     
 かんた nandakandakanta
 エレキ erekierekiereki

☆やっぱり声が一番!!
県庁に電話!!TEL083-933-2570 
ハンガーストライキしている子達について聞きたいんですが・・・
っていうと担当に変わってくれます 

☆彼等に贈り物がしたい方!!
県庁住所   
《753-0071 山口県山口市滝長1-1 山口県庁宛 ハン
スト5人組へ》 
みたいな感じで送ってください。
注:ハンスト中なので食べ物はだめ~!!
  ホッカイロその他暖房グッズや水や塩を送ってあげてください!!

最後まで読んでいただきありがとうございます。
この問題を機に日本を考えていきましょう!!


言い出しっぺ:かんたの兄貴 そうた

http://blog.goo.ne.jp/newgenerations

http://yaredeki2009.jugem.jp/?eid=866&guid=ON

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先ほどの転送メールは、迷惑なアクション案内だったかもしれませんが、
想定の範囲内では現状は何も変わらない、とも思っています。

山口県庁の職員が驚いたところで、何も変わらないかもしれませんが、
多くの人が一挙一動を見ているんだよ、
これは山口県だけの問題じゃないんだよ、
という事を知ってもらうだけでも効果はあると思います。

何より、想定外の思いつきで“うかつ”に行動する事が、
草の根市民アクションらしい特徴だと思っています。
ご批判もおありでしょうが、ご容赦ください。


下記、1/28に発信された、
5名のhungry boy(長州ファイブ)からのメッセージを転載
します。

ぜひ、今一度、ハタチの若者達の想いを汲み取り、
他人事ではない原発問題について、もう一度深く考えるきっかけに、
また同様に社会へ投げかける機会にしていただければ幸いです。

そして、山口県、中国電力、経済産業省などの当事者や、
メディアやご友人に、自分の言葉でお伝えいただけるなら幸いです。
彼らの身を削っての行為を活かし、応えるためにも。

*なるべくメールなどのデータ通信ではなく、
 手紙やファックスなど“実体化”したものの方が、
 今の時代は効果的です。


<抗議の連絡先>
◎山口県知事への提言
TEL 083- 933-2570
FAX 083- 933-2599
メールフォーム
https://cgi01.pref.yamaguchi.lg.jp/gyosei/koho/chiji-teigen/3teigen.htm

◎中国電力 広島本社
広島県広島市中区小町4-33
TEL 082- 241-0211
FAX 082- 523-6185
メールフォーム
https://cc-www.energia.co.jp/faq/1024/app/servlet/ext_inquiry_a?linkid=904&linkstr=%8C%B4%8E%71%97%CD%8F%EE%95%F1

◎中国電力 上関原発準備事務所
TEL 0820- 62-1111

◎海の埋め立てに関して
山口県土木建築部港湾課
〒753-8501 山口県山口市滝町1番1号 
TEL 083-933-3810(管理班、港政班)
FAX 083-933-3829
メールアドレス a18700@pref.yamaguchi.lg.jp

◎経済産業省 資源エネルギー庁 電力ガス事業部
原子力立地・核燃料サイクル産業課 原子力発電立地対策・広報室
〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1
TEL 03-3501-1873


<支援の連絡先>
◎漁船を出して身を挺して埋め立て工事を阻止している、祝島島民
へご支援ください。
「上関原発を建てさせない祝島島民の会」事務局
〒742-1401 山口県熊毛郡上関町祝島218
FAX 0820-66-2110
ホームページ http://blog.shimabito.net/
メール iwaishima@gmail.com
寄付先 郵便振替 01390-4-67782


<マスメディア連絡先一覧>
◎テレビキイ局、全国新聞(電話、FAX、WEB)
http://www.ztv.ne.jp/mizuya/main/media/media.html
◎ 中国地方のテレビ局
大スポンサーの不利になる報道はしないと思われるでしょうが、
以前RCCでは上関原発反対のハンストを報道をしたことがあり
ます。
http://www.youtube.com/watch?v=nsaHA-f1DEQ
中国放送(RCC) http://www.rcc-tv.jp/four/ 
http://www.rcc-tv.jp/news6/
広島テレビ放送(HTV) http://www.htv.jp/toiawase/index.html
テレビ新広島(TSS) http://www.tss-tv.co.jp/index.html
広島ホームテレビ(HOME) http://www.home-tv.co.jp/co/reference.html

テレビ山口(TYS) https://tys.co.jp/NewsEnquete.aspx?SITE=45655ff0-76d0-48cf-8052-9dc983477afd&ENQ=1a90d127-ea95-455b-a5df-0c877be06b1a
山口放送(KRY) http://kry.co.jp/tv/plusone/ http://kry.co.jp/tv/sawayaka/
http://kry.co.jp/tv/nekketsu/
山口朝日放送(YAB) http://www.yab.co.jp/jc/ 



---下記、1/28発、hungry boyからのメッセージを転載---


日本全国のあなたへ


19歳、20歳の僕達5人は、
上関原発予定地の
工事一時停止と、
埋め立て工事再検討を求めて、

只今山口県庁前で、
ご飯を一切食べない
ハンガーストライキをしています。


皆さんのお陰で一週間、
無事に意思表示
出来ています。


全国から
沢山の応援メッセージや
カイロや衣服。


凄く力になります。

ありがとうございます!!



そして当初、
マスコミには10日程
ハンガーストライキを続けると答えました。


もちろん
僕達の中で必要ならば、
10日以上ハンストを続けるという話にはなっています。


大丈夫だと言いつつも、
僕達のアクションは
確実に命を
削っています。


こうまでして
メッセージを送っている山口県知事。


だけじゃなく、
やっぱり日本に住む
「電気をつかう」
全国のあなた達への
メッセージなんです。


これからの日本を
つくっていく
僕達の世代や、
これから産まれてくる
次の世代へ本当に
大切な事を伝えたい。


大切な海を
埋め立てる事、


僕達を生かして
くれている地球が、
助けを求めている
ように感じてます。


じゃあ僕達に
何が出来るだろう??


国の方針を
変えること??


国とは僕達1人1人なんじゃないの??


全て任せて
見て見ぬ振りで良いの??


今からで良いので
一緒に考えませんか??


まずは
電気の事、
原子力発電所の事、


原発を造る際に分断する
賛成と反対の対立。


その争いによって
出来た発電所の電気の
ほとんどが、

大阪や東京等の
都市部に送られる事。


発電にあたって出る
核のゴミ(死の灰やプルトニウム)
の処理方法がいまだ
確立されていない事。


原子力発電所の
寿命は約40年程、
その解体も
確立されていない。


そしてなにより
広島・長崎原爆のように、
放射能が出るという事。


先ずはあなた自身で
調べ感じて下さい。


そしてその事を
自分自身の中で解釈し、
知識にして下さい。


それが僕達の
お願いです。


一緒に考えよう。
本当にお願いします。

hungry boysより
愛を込めて
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元一級配管技能士
平井憲夫さんの著書。
http://blog.7gwalk.org/?eid=1261937

僕達のブログ
http://blog.goo.ne.jp/newgen
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ps.
昨日(1/28)、社会民主党の福島瑞穂党首が、
都内の中国電力東京支社、山口県東京事務所を訪れ、
中国電力社長宛「上関原発計画の凍結を求める申し入れ」
山口県知事宛「上関原発建設計画に係わる公有水面埋立許可の取り
消しを求める申し入れ」
を、社民党として提出されました。

新聞(地方版)も徐々にハンストの事を取り上げています。
テレビ全国ニュースなど、もっと報道されてほしいです。
http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20110127ddlk35040463000c.html
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201101220010.html



不機嫌な少国民

2011-01-29 | Weblog
6年生の娘は
社会で日本の戦後をやってたときに、
担任の先生が
「今の日本の平和があるのは、戦争で死んだ人たちのおかげです」ていうから変だなと思ったんだって。
それで、一人ずつ学習したことを発表するときに
「日本は戦争中は戦争がいいことだと言い、戦争が終わった途端平和がいいことだと言い、おかしいと思いました。
それから、二度と戦争はしないと言って自衛隊を作って、武器をたくさん持って訓練して、
アメリカと組んでいておかしいと思います」


て言ったんだって。先生口ぽかん。




昨日は中学入学説明会でした。
学校生活のいろいろ書かれた資料を読んで
「清く正しくなんて、大人ができないのに子どもにオシツケルナヨナ」だって。

友人にこのことを話すと
「君の子は登校拒否もしくはひきこもり決定だな」と笑いました。


あなたはどうなってもぜったいだいじょうぶ。
まわりにはユニークな仲間が見守っているからね!








みなさんも気をつけて

2011-01-23 | Weblog
先週の土曜日から数日、夫と息子がインフルエンザにかかり、たいへんでした。
わたしと娘は、こんなすき間だらけのせまい家に一緒にいてもうつらずに
「よかったね、ウフフ」なんて彼らを横目に微笑み合っていたのですが

昨日になってわたしもかかってしまいました。
1週間遅れてうつることあるのかな?
それとも別のところからかな?


一昨日金曜日はやたらくしゃみと鼻水が止まらず
それでもお酒たくさん飲んで笑ってすごしていました。

土曜日は目覚めても上半身が熱くて重くて起き上がれず・・・
夫に体温計をとってもらって測ったら38.5℃でした。

ぜったい、インフルエンザじゃないっ!と言い聞かせて
お医者に行くのも、もっと悪くなったら考えようと布団にもぐりこんでいたのですが
友人が
早く医者に行くのだ、歩けないならタクシーを呼びなさい
行けないならわたしが家まで行きます、と何度も言ってくれるので
一人で行ってきました。


それで検査(鼻の奥深くまで綿棒をつっこむ)してもらったらA型でした。
お医者さんはにっこり笑ってタミフルを3日分くれました。

インフルエンザは初めてだし、タミフルも飲みたくなかったけど、しかたありません。

ヨーグルトとスポーツ飲料をとって、薬飲んで寝ました。
熱はぐんぐん上がり、39.3℃。
子どもたち退屈そうに隣りの部屋でおとなしく遊んでる。カワイソー。

娘が白菜と玉ねぎでスープを作ってくれました。
玄関の引き戸の開け閉めのたびに、乾燥した、きしんだこの家全体が震えるのを感じ、
体温計の電子音が突き刺すように耳に響くのは、高熱のせいなのか、薬のせいなのか??

夫が夕方帰宅したけれど、夫は今度は下痢だと言う。
もう、ほんとにしょんぼりの夕げでした。


わたしはスープをのんで、とにかく水分をたくさんとって
薬飲んでまた眠りました。
明け方に測ると35.4℃。今度は下がりすぎだよ。
頭が割れそうに痛むのでした。


そして今朝はもう平熱になり、今まで「ひまだなー」と思いながら布団ですごしたのです。
あとしばらくゆっくり休みます。


みなさんも気をつけてくださいね!!











なにもない島?

2011-01-16 | Weblog
原発建設をすすめる中国電力は、
祝島を

「仕事がなくて可哀想な島」「枯れ木のような島」「なにもない島」と呼び、
「子孫の為に原発を」と言うそうです。


また、推進派の上関町の人たちも、まったく中電の受け売りの言葉をそのまま祝島に投げかけてくるのだそうです。



野菜もお米もお魚も自給できていて、
自動販売機は島に1つだけ。
みんな朝から忙しく働くので、夜は早い時間に眠ってしまう。
余計な電気は使いません。
定期的にゴミを収集し運搬する船がやってきても
人口500人でたったこれだけ?という量だそう。



自然も人も、美しい循環のもとに季節がめぐるこの島が「可哀想」で「限界」なら
余計なものばかり手に入れたがって、暮らしの大きくなりすぎた都市に住むわたしたちは
いったいなんなのか?

この自然のサイクルを破壊し
有害な空気をまき散らし、有害な水を垂れ流し、
なにか起これば生命に死をもたらす原発に頼らなければ生きられないと刷り込まれるわたしたちこそ、不幸ではないのかな。


島の波打ち際から臨む建設予定地を眺めながら
静かによせる波の音をききながら、そう思いました。







わたしが小学生のころ社会科で習った「過疎」という言葉。
若い人が故郷を捨て、都会に集中したために農村は老人ばかりの活気のない暮らしを強いられている、という意味合いでの授業だったと思います。
そこからは、気の毒だ、というメッセージしか受け取ることしかできませんでした。

わたしの生まれた70年代にはすでにめざましかった高度経済成長は
村での生活の息苦しさ、人間関係のわずらわしさとの決別という意味でも
画期的な時代の始まりを告げるものだったでしょう。


けれど、わたしが島で見た人々の風景は
皆がそれぞれ信頼され、一人ひとりの役割を期待されていました。
皆に居場所があるのでした。元気に笑っていました。

「自分の孫に恥ずかしくない生き方をしたいんじゃ」
と未来を見据えて原発に反対を貫くお年寄りたちは、背筋が伸びています。



たしかに祝島での暮らしだって、大変なことはたくさんあると思います。
とくに人間関係は。
それでも、人間関係が厳しいのは、どこでもいっしょです。
そして今は、今までになかった生きづらさが、
大人にも子どもにものしかかっている時代になりました。




どんな都会に住んでいても、どんな農村に住んでいても
大事なのは、当たり前だけど、人なんだー!と思った今回の旅でした。

どこに住んでいても、どんな人も
みんなが幸せで、人の中で生きるにはどうしたらいいんだろう??


わたしの、これからも考えていくテーマです。


祝島レポート、これでおわりです。
また訪れたい場所がひとつ増えました。
読んでくださってありがとうございました~~!!

祝島のエネルギー自立へ 島民とNGOが試み
山口新聞の15日のニュースです。












小屋のない家

2011-01-15 | Weblog
海からの風が吹きさらしの段々畑です。


「こうやってどんどん開拓されてきてるんだよ」と案内してくださいます。
今豚さんたちが歩き回っている、平らな(それでも石ころや木の根っこなんかはごろごろしていますが)場所も、
以前は遠くに見えるような、人も歩けない様なやぶだったそうです。

それを根を掘り起こし、食べ、土を踏みならし、平らにするのだそうです。


餌は、氏本さんが島の人たちから集めた残飯や、野菜くずなどです。
わたしたちが泊った「みさき旅館」のおばさんも、朝
「豚さんによろしく!」と送り出してくれました。ここからもきっと、ご飯が提供されているでしょう。

氏本さんは集まった野菜の皮や煮干し、スパゲッティの残りなどを丁寧に
コンテナに移し、間違ってプラスチックなどが混ざっていないか点検します。
まきちゃんも
「ふむふむ」とずっと一緒にのぞいています。


その脇を、スクーターに乗ったおばさんが
さっそうと手を振りながら通り過ぎていきました。


嵐の時や、真冬の寒い時期は、どこか小屋に入れるのかな?
「あの、小屋などは?」

「ないですよ!」



「ここにずっと住んでます。嵐でもシケでも大丈夫。
勝手に寝床を作って休んでますよ」

寝床を探してみました。土が大きくくぼんで、ベッドのようになっていました。
しかもこの寝床は、海からすこし登ったやぶの中にあり、
風がさえぎられているのでした。夏は夏で、涼しい、居心地のよい場所を探すそう。


「豚は知能が高いんです。よかれと思って人間があれこれやらないほうがいいんですよ」
氏本さんはそういいながら、一頭一頭、なでたり、話しかけたりしていました。


氏本さんの育てる豚は、一般の養豚が半年くらいで出荷するのに比べ
じっくり時間をかけ、1年育ててから送り出すそうです。
よく運動しているので、病気にもならず、かかる薬代といえば
雄が生まれた時に去勢する際の消毒代程度だそうです。


スーパーなどで市販されているものは、大量に詰め込まれ、ストレスだらけの生活を送ってきた豚なので
胃や内臓に、なんらかの異状があり、廃棄されることが多いそうです。

「豚は頭がいいし、繊細で、よくわかっています。だからこそ、詰め込んで育てちゃいけないんです」

柵といえば、ソーラーで出来た電気柵のみ。
あるとき、嵐で柵が倒れ、放電し、豚たちが外に出ていってしまったことがあったそうです。
いつも餌をあげているおばさんの家の玄関が、なにか物音がすると思ったら
なんと、豚さんたち、たずねてきていたそうです。


「豚さん達、ちゃんとくれる人の家はわかるんだね~」とみんなで大笑いしたとか。
のどかです。




この畑を氏本さんに貸してくれたのは、原発の推進派の人だそうです。
自らの手で石を積んで作った畑が、荒れて見る影もなく朽ちていくのが悲しいのは
賛成反対関係ないでしょう?と氏本さんは言います。


推進派の自分がこの畑を貸すことで
もしかしたら原発反対派の力が強くなっていく。
それでも、それならそれで仕方ない。
見て見ぬふりをしていよう。
自分はしがらみに縛られて、賛成に投票せざるをえないのだから。


氏本さんのお話しから、そんな人の姿が浮かび上がってきました。
島で生きるということ。しかもこんなに二分された小さな町で。
その厳しさとともに、しなやかさも感じるお話しでした。


氏本農園・祝島だより

豚さんの放牧

2011-01-15 | Weblog
朝、祝島自治会で経営しているレンタサイクル(1日200円、「チャリンコハウス」と名付けられた自転車置き場から自分で選んで乗っていく)で自転車を借り
氏本さんの数か所ある農園の一か所をたずねました。


風が冷たくて気持ちいい。島の人たちはもう軽トラや、スクーターや、テーラー
(トラクターの後ろに荷台をつけたもの。人も乗れます)で働きだしています。


左手に山、右手に海をみながらしばらくこいでいくと
ワンワンワン!!とまきちゃんの鳴き声。
敢然とお仕事中~!


数段高く積まれた段々畑が、豚さんの家でした。

氏本さんは
「おはよ!おはよ!おはよ!」とあいさつ中。
豚さんたちも、もう我先に近寄ってきて、たいへん!

氏本さんと島のひとたち

2011-01-10 | Weblog
偶然、いいタイミングで
私も加入している生活協同組合「生活クラブ」で毎月発行される
「生活と自治」1月号14ページに
氏本さんの寄稿が掲載されています。


生活クラブのひとは、是非みてください!
表紙の絵も、祝島のイラストなんですよ~。
タイトルは
「小さな離島で有るものさがし」です。


食事を終えたわたしたちにコーヒーを淹れてくださり
いろいろなお話をうかがうことができました。

氏本さんのプロフィールを「生活と自治」から引用します。

1950年山口県祝島生まれ。
帯広畜産大学卒。北海道稚内市営牧場長、宗谷畜産開発公社宗谷岬肉牛牧場長を歴任。
酪農教育ファームの実施や日本初となる肉牛のトレーサビリティー制度の導入、
家畜に対する動物福祉の実践、
稚内市の全消費電力の7割をまかなう国内最大規模の風力発電施設の誘致などに携わる。
2007年に帰島し、「氏本農園」代表。
放牧養豚や無農薬での果樹や野菜作りに取り組む。
地域おこし活動「祝島未来航海プロジェクト」代表


だそうです。すごいですね。
那須さんによると
北海道で肉牛にかかわる中で、動物の福祉への理念を築き上げてこられた方だということでした。

お会いして挨拶をし
「わたしの知り合いも、南足柄で養豚をやっています。
小規模ですが、頑張っているんですよ」と言うと

動物のことを考えると、大規模な経営はできない、というような事をいわれました。


豚さんとのかかわりについては、次の日の朝、実際に養豚の現場を訪ねて伺う事になりました。



ここでのお話しでとくに印象にのこったのは、島の人たちのことでした。
食堂には、製茶されたびわ茶や、島の人の手づくりの草履なども販売されています。
この食堂ができたことで
自分の作ったものが売れる、
自分の作った野菜を「おいしい」と言ってくれる人に会える、
そういったことが、70代、80代の現役のお年寄りたちの大きな支えになってきている、ということでした。

そう話している最中も、隣りからは
お好み焼きを食べるおばちゃんたちの大きな声で笑ったり、話したりする声が聞こえてきます。

小田原で、またわたしの生まれ育った地域で
こんな元気な笑い声をあげる人達を、わたしは知らないのでした。



氏本さんは
「若いころ散々働いて、年取ったらもうあなたは要らない人だよ、
することないんだよ、
必要ないんだよ、っていうことほど残酷なことはないですよ。
ここの人はみんな元気だよね。」


この言葉がわたしには突き刺さるようでした。
わたしが小田原で、訪問介護に訪れる家々の人の顔が浮かんできてしまったから。

みんな、嘆いている、寂しさとやるかたない不満に身を縮めている人々だから。
若いころはあんなに輝いていたのに、働いていたのに、と自分を責めている人々だから。


介護の仕事をする中で
お年寄りは辛く、さびしいものだから、
いくらわたしが「あなたは一人じゃない」というメッセージを送りながら働いても
きっと届かない岸にいるのだと感じることが多くて、
いつのまにか
わたしはあまり長生きしたくないな・・・と思う様になっていました。


でも、ここの人たちは、眩しかったです。
涙が出そうになるくらい、ちょっとうらやましくなりました。



氏本さんには、朝、豚さんのところに行きますと約束して別れました。
この絵のワンちゃんは、まきちゃんといいます。氏本さんと共に働く有能な相棒です。

つづく!




たかちゃんとお好み焼き

2011-01-10 | Weblog
わたしたちが食事をいただいたのは
氏本さん邸のかつての隠居部屋だったということです。

食材の無駄を出さないために、一日5名のお客さんしかとらないということでしたが
たかちゃんは忙しく、14時をすぎても働いていました!

この絵は、食堂のお隣にある、練塀蔵で、たかちゃんが島の人たち向けに
お好み焼きを焼いているところです。
漁師のまーちゃんや、元気なおばちゃんたちが焼けるのを待っていました。

島の人向けのメニューもあるんですね!
今まで食堂などがなかった島にこの場所ができたということで
大人気な様子…。


この蔵は昔々できたもので、壁にはよく見ると
練った土を張り付けた人の指の跡がしっかり見てとれるのでした。


たかちゃん、にこにこしながらも、大変忙しそう・・・。
漁師のまーちゃんが、それを見守りながら、食用油にまでそんなこだわらなくても、
というような事を言いました。
みんなに体にいいもの食べてもらいたいからなんだからね!と笑いながら言い返すやりとりが
なんとも微笑ましい場面でした。



氏本農園の、氏本長一さんも、時間を割いてわたしたちとたっぷりお話ししてくださいました。つづく!

いただいた、半生の状態のベーコン、最高でした。