女子医大でMRIを撮ったのは3ヶ月前、一週間後の診察で経過良好と診断されたが、去年から何の前触れもなく突然咳が出ることが多くなり、これが容易には治らないと「マリコ」先生に相談した。
思い起こすと一昨年、何度も入退院を繰り返しているとき口から内視鏡を入れる検査を何度もしたが、検査後はよく咳き込んでトローチをもらったり咳止めを処方されたりしていた。
そして昨年8月、コロナで肺炎になって当然のごとく咳がではじめ、退院後も今年5月くらいまですっと咳は続いていたのだ。
その咳は側でみている人が眉をひそめるほど酷く、涙とよだれが出てなかなか止まらない。
だから外出するときはシート状のトローチやガム、フリスクが手放せなく、頻繁にうがいをしていた。
ところが陽気がだんだん暑くなってくるにつれ咳の頻度が減り、今はだいぶ楽になったが、一時は食事の時の誤嚥で死ぬんじゃないかと思ったりもした。
だからMRIの診察の時にそのことを相談したら、では3ヶ月後に検査をしましょうとなったのだ。
朝イチの女子医大は相変わらず混んでいて、採血で待ち続くエコー検査でもたっぷり30分は待った。
これまでエコーとか超音波検査とか言ってたが、英語で書くとウルトラサウンドなんだよね、シュワッ‼️
「ちょっとお腹にガスがあってよく見えないので・・・」
とことわってお姉さんがいったん退出して年配の医師と入ってきて、今度はオジサンにグリグリされた。
十数分グリグリされて終わり、お腹のヌルヌルを拭き取りながら、
「盛大に屁をこいたらお腹のガスは消えるのかな?」
と言ったら、そういうことではないとお姉さんに笑われてしまった。
予定の時間を30分オーバーした11時半、今度は「上部消化管内視鏡検査」。
これまで何度?何十回内視鏡を受けたことだろう。
今度も麻酔で眠らせてもらいアッちゅう間に終わるだろうが、そのためにまた同意書にサインした。
半年前と同じように点滴を打たれ、口や喉を麻痺させる不味い液体や氷を飲み、勝って知ったる内視鏡室へ入ると、ん?
翌朝、誰かのコンサートの裏方で汗をかいている夢をみて実際に汗だくで起きて、Macを立ち上げ石のことを調べた。
すると、膵臓や膵管にできた石のことを「膵石症」といい慢性膵炎の人に多く、原因はよくわかってないが70%がアルコールの大量摂取が原因で、他には自己免疫性や膵管の走行異常などがあるそうな。
またこの「膵石」を放っておくと膵癌になりやすいとあった。
う〜ん、また酒ね。
だけどこのオヤジは呑ん兵衛ではあるけれど酒が原因の膵炎ではないと証明されたし、近頃じゃあ恥ずかしいくらいの酒量なわけで、「膵石」の原因のひとつ自己免疫性ちゅうヤツが怪しいと思うのだ。
なんたって自己の免疫を抑制する薬を飲んでいるんだから。
まったく、膵炎の原因も免疫抑制剤、「膵石」も青あざの原因も免疫抑制剤の副作用だとしたら、さらに今後なにが起こるんだろう❓
先日「小林泰三」の短編集「人獣細工」を読んだ。
産まれた時からブタの臓器を異種移植され続けた少女の話しだが、その中で免疫抑制剤についてこう書いてある。
まあどんな副作用かは個々人で違うのだろうが、移植者友の会にでも入らなければ他の人の状態はわからない。
しかしこの先何があるかとビビって生きるのは真っ平御免だし、もし「膵石」だろうが癌だろうが戦うのみだ。
だからくるかもしれないその時のために、体力だけは付けておきたい。
1年半あまり痛みと入退院に耐えられたのは、10年間マラソンを走って付いた体力があったからだと今はしみじみ思う、座ったら自力で立てないほど痩せて落ちた体力もようやく戻ってきたので、これを落とさないように今後も務めるべく、ウエアに着替えて熱波の中へ出た。