こんにちは。荒木香織です
今日と明日でRWC2015イングランド大会の3位決定戦と決勝戦。
いよいよ終わりに近づいてきました。
日本代表は残念ながら目標としていたベスト8には進めませんでした。
でも、南アフリカ、サモア、そしてアメリカ戦にて勝利をおさめました。
そのことから、リーダーシップグループで掲げてきた「歴史を変える」や「憧れの存在になる」といった目標は達成できたように思います。
最近は、五郎丸選手のプレ・パフォーマンス・ルーティーンについての取材を受けることが多く毎日2回くらい誰かに説明をしています。
ただ、メディアに出ていくときには編集がされるため真意が伝わらないことが多いのが残念です。
よって、ここにもう一度書き留めておこうと思います(めっちゃ長いですよ)。
まず、「お祈りポーズ」「五郎丸ポーズ」と命名されていますが、あのポーズには全く意味はありません。
あのポーズをしても精神統一はできません。あのポーズをしてもキックは成功しません。
くれぐれも誤解のないようにお願いします。
今日は「じゃあ、あれが正座でもいいってことですかっ!?」と意味の分からない質問をされました
まあ、プレ・パフォーマンス・ルーティーンにあのような姿勢で静止することが含まれなくても構いません。
もっと短くても、長くても本人がキックの準備が出来れば問題はありませんし、成功率とも関係しません。
プレ・パフォーマンス・ルーティーンはパフォーマンスの前(プレ)に行うルーティーンです。
五郎丸選手の場合はペナルティーキックやコンバージョンキックの前に行います。
ポスト・パフォーマンス・ルーティーンはパフォーマンスの後(ポスト)に行うルーティーンです。
テニスのボレーを失敗した後に、もう一度素振りをして成功のイメージをして終わるような動作です。
よって、ルーティーン=決めごと・ゲン担ぎといった誤解のないようにしてください。
基本的にプレ・パフォーマンス・ルーティーンは、
1.止まっているボールへアプローチすること
2.制限時間がなく自分で時間をコントロールできること
などの条件のもとに行います。
イチロー選手の例が良く挙げられますが、どちらかと言えばピッチャーの方がプレ・パフォーマンス・ルーティーンの条件に当てはまります。
そのほかの例としては、バレーボールのサーブ、ゴルフのファーストショットなどです。
効果としては大きく4つあります。
1.何度も動作を練習することにより、それに続くプレー(五郎丸選手の場合はキック)をスムーズに行うことができる。
2.動作に集中することにより外的(歓声・相手の動き)及び内的(不安・心配)な障害を取り除くことができる。
3.動作をおこなうことによりストレスの軽減につながる。
4.動作を通じて、それに続くプレーのリハーサルをするため、プレーの修正をすることができる。(キックをミスしたら、次のキックの成功のため動作の途中で調整をする)。
単に「プレッシャーを取り除く」や「精神統一」、そして「集中できる」と表現されることが多いですが、どれも当てはまりませんので気を付けてください。
なぜなら、プレッシャーを取り除き、精神統一をして集中すればキックの成功につながると端的に捉えられている感じがあるからです。
-プレッシャーを取り除くトレーニングは別です。
-精神統一の意味があやふやですから、気を付けないと「落ち着く」などの意味合いがあるとすれば、落ち着いていてはできないプレーもあるので・・・
-集中は上記の2と関係しますが、プレ・パフォーマンス・ルーティーンに「集中」できるように、トレーニングをしますので、キックに集中できるようになるわけではありません。
最後にキックが成功したか否かといった結果と照らし合わせることはしません。
あくまでも、プレ・パフォーマンス・ルーティーンとして決めた動作を遂行することができたかどうかを評価しながら完成を目指します。
なぜなら、プレ・パフォーマンス・ルーティーンはパフォーマンスの強化・向上に影響するとスポーツ心理学で明確にされているためです。
以上思いつく限り書き出してみました。
また、機会を見つけて補足をしていきたいとは思います。
最後に、プレ・パフォーマンス・ルーティーンはメンタルのスキルのほんの一部です。
選手の状態や状況に合わせた様々なスキルが存在しますよ
荒木香織でした
私はスポーツはあまり得意ではありません。ただ、この方法を身につけれいれば、私の欠点(怒りっぽい)が治るのではないかと、思うのですが、的外れでしょうか?