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ゲルマニウム

2009-10-20 | 健康
「免疫力を高める」、「鎮痛・抗炎症作用がある」、「抗酸化作用がある」など
という謳い文句で、ゲルマニウムを含むいわゆる健康食品が販売されています。

「無機ゲルマニウムには毒性があるが、有機ゲルマニウムは安全である」といった宣伝もされているようです。

そこで、ゲルマニウムについて、現時点で分かる範囲の情報を、国立健康栄養研究所の情報から載せておきますね。

無機ゲルマニウム(二酸化ゲルマニウム)を含むいわゆる健康食品の摂取で重大な健康被害が
起きたことから、「無機とは異なり、有機ゲルマニウムは安全である」として、それを含む製品が、
販売されています。

しかし、有機ゲルマニウムとして販売されていた製品の中にも、成分分析によって無機ゲルマニウムを
含有したものが存在していたことが明らかにされたり、有機ゲルマニウムそのものにも毒性があることが
報告されたりしています。
 
 ゲルマニウムが濃縮されたり、高濃度に添加されたりしている"いわゆる健康食品"を摂取した場合、
無機・有機に関わりなく生死に関わる副作用が起きる可能性が否定できません。

特に"いわゆる健康食品"では、品質の不確かな製品、表示内容と内容物が一致していない製品も
流通しているという問題があります。したがって、消費者の方が巷の不確かな情報を頼りにしてゲルマニウム
が添加された製品を積極的に利用することは、現時点ではあまりおすすめできません。

 ゲルマニウムの効能については、医薬品として承認されているプロパゲルマニウムを除き、
その科学的根拠のある有効性・安全性の情報はほとんど見当たりません。

また、ゲルマニウムを通常の食品以外の濃縮物や添加物として摂取した場合、生死に関わるような
重篤な副作用も起こります。このようなことから、有機ゲルマニウムという表示をした製品であっても、
消費者の方が自己判断で安易に利用することは安全ではないと考えられます。

法的には食品として販売することができますが、そもそもゲルマニウムの不足による身体への影響や
必要性も現時点では証明されていません。そのため、特にゲルマニウムが濃縮された製品を積極的に
摂取しない方が賢明と思われます。製品の利用には個々人の様々な考え方がありますが、もし利用する
場合は、リスク(副作用など)とベネフィット(良い効果)の関係を考慮し、冷静に対応してください。


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1 コメント

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こちらも載せておきますね。 (admin)
2009-10-23 23:30:46
PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)に寄せられた相談・・2004年度からの5年間で2,309件。。
それに伴い表示されたうたい文句に関する科学的根拠の調査を行い、消費者に情報提供しています。

以下その結果です。。

主な調査結果等
1.ゲルマニウム含有量
ベルト部分からはゲルマニウムは検出されず、12銘柄中8銘柄は黒色又は金属の粒部分にもゲルマニウムが微量しか含まれていなかった。うち1銘柄はゲルマニウムが検出されなかった。
2.ベルトの材質
5,000円未満のほとんどの銘柄はベルト部分の主成分が鉄であり、汗が付いたまま放置すると錆が発生してしまうものもあった。
3.接触皮膚炎の原因となる金属等の溶出
接触皮膚炎の発症頻度が高い金属の汗による溶出量を調べたところ、EUの指針値を超える量のニッケルが溶出する銘柄はなかった。
4.ゲルマニウムの効果等に関する表示調査
高純度のゲルマニウムを使用しているという表示で、ごくわずかな量しかゲルマニウムが含まれていない銘柄が8銘柄あった。8銘柄中6銘柄には、10名中8名以上のモニターがゲルマニウム含有量が多いと回答し、誤認を招くおそれがある表示・広告があった。
商品として効能・効果があると受け取れ、薬事法に抵触するおそれがあるインターネット上の広告がみられた。
全ての銘柄に、ゲルマニウムが健康に対する何らかの効果を示す旨の表示がみられたが、独立行政法人科学技術振興機構の科学技術文献データベースで検索したところ、科学的根拠を示す文献は確認できなかった。
5.ゲルマニウムの効果に関する事業者へのアンケート調査
ゲルマニウムのヒトに対する効果について、製造者又は販売者名が記載されていた5社に対してアンケート調査を行ったところ、回答があった2社中1社は根拠となる資料を所有していなかった。
インターネット通信販売業者の多くはゲルマニウムのヒトに対する効果についての科学的根拠を有しておらず、メーカーや仕入れ業者から入手した資料を基に表示を行っていた。



消費者へのアドバイス
テスト対象銘柄に表示されていたゲルマニウムの健康への効果は、文献調査及び製造・販売業者に対するアンケート調査を実施したところ、根拠となる科学的データが確認できなかった。ゲルマニウムブレスレットを購入する人は健康への効果を期待すべきではない。



業界への要望
ゲルマニウムのヒトに対する効果に関する表示について、明確な科学的根拠がなければ表示を取りやめるよう要望する。
インターネット上の広告について、薬事法に抵触するおそれがある表現がみられたため、改善を要望する。
ブレスレットは体に身に付けて使用する商品であることから、錆の生じにくい素材を使用するよう、要望する。



行政への要望
ゲルマニウムの健康への効果について、科学的根拠を示す文献が確認できなかった。景品表示法上問題があるおそれがあるため、監視・指導の徹底を要望する。
インターネット上の広告について、薬事法に抵触するおそれがある表現がみられたため、指導の徹底を要望する。


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