【疑惑】
チャンネル√4 銚子倉庫 最下階 チャイの部屋。
ななからの電話にどう答えるべきか、思いを巡らす瀬瀬やすひろ博士。
そこにドアをノックする音。
ウルト「瀬瀬博士!」
これは好都合。
返答を考える時間が稼げる。
やっさん「ななちゃん、ちょっと待ってくれるかな?外で誰かが呼んでいるみたいなんだぁ。」
なな「ええ、ご用事済むまでお待ち申し上げます。」
やっさん「悪いね。」
スマートフォンのブラックベリーを耳から離す。
続けてドアに向かって叫ぶ。
やっさん「どなたですかぁー。」
ウルト「宇宙警備隊のウルトです。」
やっさん「宇宙警備隊・・ってことは味方でいいんだね?」
ウルト「そうです。今から他の場所に残っている敵を攻撃しに行きます。」
この場で敵を迎え撃つのは、ウルトにとって不利だ。
破壊力の有る光線技を使いにくい。
チャイの部屋を破壊してしまう恐れがあるからだ。
体術ではテー家騎士のほうが一枚上手だと認めざるを得ない。
阿仁木がいない今、手に獲物を持った彼等が3人もくればお手上げだ。
チャイの部屋から離れた場所で戦いたい。
勝機は光線技にしかない。
やっさん「ふーん、じゃあ、そこにいた敵は全部やっつけたんだ。」
ウルト「はい。阿仁木さんが・・」
”命と引換に”と言う言葉を言えなかった。
やっさん「この部屋の前には阿仁木さんが残るんだろう?」
ウルト「いえ阿仁木さんはいません。」
やっさん「いない?」
ウルト「はい。部屋の前がガラ空きになるので、天井と床を破壊して侵入経路を潰してゆきます。それを伝えたかったのです。」
つまりは生き埋めかよ。
やっさん「wwwちゃんと回収しに戻ってきてね。」
ウルト「万が一の時はチャンネル√4の仲間に電話をしてください。」
やっさん「えええ、おいおい。」
どぉん!!
ガガガン!キンッ
ウルトは早速やってしまったようだ。
天井から落ちてきた瓦礫が外側からドアに当り、内側にベコリと凹んだ。
やっさん「あーぁwww」
ブラックベリーを耳に当てた。
文月ななを待たせている。
電話の続きだ。
やっさん「お待たせ。」
なな「大きな音がしたようですが。何かあったのですか?」
やっさん「ウルトって奴が天井を壊して、入り口を封鎖したww」
宇宙警備隊関係者の文月ななはウルトをよく知っている。
なな「おやおや、援軍が必要ですか?」(棒読み)
やっさん「いや、部屋の前の敵をやっつけて攻勢に出るって言っていたから、順調なのでわぁ~?」
なな「ほうほう、それはなにより。」(棒読み)
やっさん「・・で・・ガパオの件で質問されていたよね?」
なな「そうですね。」
やっさん「ガパオはねぇ、ぼくがその行動をコントロールしているのです。」
なな「なんとなんと。これは驚きました。理由を教えていただけますか?」(棒読み)
やっさん「ガパオは自分で体を変えたんだけど、ちょっとミスったようでねww。彼が使ったのはこの施設の設備で、ぼくのいる部屋のPCからもシステムに入れたんだ。で、ログを見たら大量のエラーがさww。」
なな「あらあら、それは大変。」(棒読み)
やっさん「まぁ。脳の情報は膨大だからそれでも、おおむね大丈夫なんだけど・・」
さぁて、ここから嘘を言う。
怪しまれぬようにしないと。
声の調子も話の流れも、変えずに自然に・・
やっさん「・・一時的にちょっと不安定でね。発作・・のような感じになっちゃったんだようww。で、ぼくが彼・・今は彼女かな?・・の脳にリモートで入って修復しつつ作戦を遂行させているのさ。」
なな「・・・」
やっさん「・・・」
さて、納得してもらえただろうか?
なな「もう2つ、質問しても良いですか?」
やっさん「なにww。」
なな「ガパオさんをコントロール中とおっしゃいましたが、ひょっとして私の電話はお邪魔でしたか?」
やっさん「いーやぁ、緊急の作業はとっくに済んでいるからね。様子を見ながらぼちぼちと残りの作業を始末していたところさ。」
なな「安心しました。では最後に・・」
やっさん「・・」
なな「・・ガパオさんの脳の回復作業が完了してから、作戦に参加していただいても良かったのでは?」
やっさん「それでは作戦に間に合わないかもしれないだろ?彼は作戦に参加するために銚子から戻ってきたからね。役立たずで終わるのもかわいそうだし・・まぁ・・ちょっと手を貸してあげたって、ところかな。」
なな「なるほど。」
のてっと、何かひっかかる口調の”なるほど”だな。
やっさん「どうかしたかい?」
なな「いいえ、瀬瀬博士は意外と人情の厚いお方だったのだなと思いまして。有難うございました。それでは失礼します。」
電話は切れた。
やっさん「ふうっ」
文月なな・・あの頭の切れ、本当に中学生か?
いやな質問をズバリ聞いてきた。
特に二つ目は、ぼくがガパオを私用で使っているかを見極めるものだ。
ぼくの説明・・スジは通っているはずだが、ごまかしきれたか自身は無いな。
やっさん「まぁ・・やっちゃったもの勝ちって感じかな?」
気がつかれる前に、目的を達成しよう。
世界を変えてしまおう。
ディZ2ーランド。
一般人の避難を完了したテー家騎士の精鋭たちが戦列に復帰した。
狼頭王と8人の騎士が並ぶ姿は圧巻。
プレッシャーが突風のように殴りつけてくる。
チャンネル√4陣営に焦りの色。
そして騎士団の横にちょこんと並んじゃっている、馬鹿バクテーのうっかりちゃっかりした立ち姿。
同じテー家騎士団のはずなのだが、どう見ても別物。
両者の間には種族的な壁が存在するように感じる。
ぴろウき「向こうも、色々な人間がいるってことだな。」
ここでヂェットがぴろウきに耳打ち。
ぴろウき「奇策だな。面白い、それでいこう。」
ヂェットの戦闘用ボディーの稼働時間は後1分少々。
※このロボット、なに?
チャンネル√4 銚子倉庫 最下階 チャイの部屋。
ななからの電話にどう答えるべきか、思いを巡らす瀬瀬やすひろ博士。
そこにドアをノックする音。
ウルト「瀬瀬博士!」
これは好都合。
返答を考える時間が稼げる。
やっさん「ななちゃん、ちょっと待ってくれるかな?外で誰かが呼んでいるみたいなんだぁ。」
なな「ええ、ご用事済むまでお待ち申し上げます。」
やっさん「悪いね。」
スマートフォンのブラックベリーを耳から離す。
続けてドアに向かって叫ぶ。
やっさん「どなたですかぁー。」
ウルト「宇宙警備隊のウルトです。」
やっさん「宇宙警備隊・・ってことは味方でいいんだね?」
ウルト「そうです。今から他の場所に残っている敵を攻撃しに行きます。」
この場で敵を迎え撃つのは、ウルトにとって不利だ。
破壊力の有る光線技を使いにくい。
チャイの部屋を破壊してしまう恐れがあるからだ。
体術ではテー家騎士のほうが一枚上手だと認めざるを得ない。
阿仁木がいない今、手に獲物を持った彼等が3人もくればお手上げだ。
チャイの部屋から離れた場所で戦いたい。
勝機は光線技にしかない。
やっさん「ふーん、じゃあ、そこにいた敵は全部やっつけたんだ。」
ウルト「はい。阿仁木さんが・・」
”命と引換に”と言う言葉を言えなかった。
やっさん「この部屋の前には阿仁木さんが残るんだろう?」
ウルト「いえ阿仁木さんはいません。」
やっさん「いない?」
ウルト「はい。部屋の前がガラ空きになるので、天井と床を破壊して侵入経路を潰してゆきます。それを伝えたかったのです。」
つまりは生き埋めかよ。
やっさん「wwwちゃんと回収しに戻ってきてね。」
ウルト「万が一の時はチャンネル√4の仲間に電話をしてください。」
やっさん「えええ、おいおい。」
どぉん!!
ガガガン!キンッ
ウルトは早速やってしまったようだ。
天井から落ちてきた瓦礫が外側からドアに当り、内側にベコリと凹んだ。
やっさん「あーぁwww」
ブラックベリーを耳に当てた。
文月ななを待たせている。
電話の続きだ。
やっさん「お待たせ。」
なな「大きな音がしたようですが。何かあったのですか?」
やっさん「ウルトって奴が天井を壊して、入り口を封鎖したww」
宇宙警備隊関係者の文月ななはウルトをよく知っている。
なな「おやおや、援軍が必要ですか?」(棒読み)
やっさん「いや、部屋の前の敵をやっつけて攻勢に出るって言っていたから、順調なのでわぁ~?」
なな「ほうほう、それはなにより。」(棒読み)
やっさん「・・で・・ガパオの件で質問されていたよね?」
なな「そうですね。」
やっさん「ガパオはねぇ、ぼくがその行動をコントロールしているのです。」
なな「なんとなんと。これは驚きました。理由を教えていただけますか?」(棒読み)
やっさん「ガパオは自分で体を変えたんだけど、ちょっとミスったようでねww。彼が使ったのはこの施設の設備で、ぼくのいる部屋のPCからもシステムに入れたんだ。で、ログを見たら大量のエラーがさww。」
なな「あらあら、それは大変。」(棒読み)
やっさん「まぁ。脳の情報は膨大だからそれでも、おおむね大丈夫なんだけど・・」
さぁて、ここから嘘を言う。
怪しまれぬようにしないと。
声の調子も話の流れも、変えずに自然に・・
やっさん「・・一時的にちょっと不安定でね。発作・・のような感じになっちゃったんだようww。で、ぼくが彼・・今は彼女かな?・・の脳にリモートで入って修復しつつ作戦を遂行させているのさ。」
なな「・・・」
やっさん「・・・」
さて、納得してもらえただろうか?
なな「もう2つ、質問しても良いですか?」
やっさん「なにww。」
なな「ガパオさんをコントロール中とおっしゃいましたが、ひょっとして私の電話はお邪魔でしたか?」
やっさん「いーやぁ、緊急の作業はとっくに済んでいるからね。様子を見ながらぼちぼちと残りの作業を始末していたところさ。」
なな「安心しました。では最後に・・」
やっさん「・・」
なな「・・ガパオさんの脳の回復作業が完了してから、作戦に参加していただいても良かったのでは?」
やっさん「それでは作戦に間に合わないかもしれないだろ?彼は作戦に参加するために銚子から戻ってきたからね。役立たずで終わるのもかわいそうだし・・まぁ・・ちょっと手を貸してあげたって、ところかな。」
なな「なるほど。」
のてっと、何かひっかかる口調の”なるほど”だな。
やっさん「どうかしたかい?」
なな「いいえ、瀬瀬博士は意外と人情の厚いお方だったのだなと思いまして。有難うございました。それでは失礼します。」
電話は切れた。
やっさん「ふうっ」
文月なな・・あの頭の切れ、本当に中学生か?
いやな質問をズバリ聞いてきた。
特に二つ目は、ぼくがガパオを私用で使っているかを見極めるものだ。
ぼくの説明・・スジは通っているはずだが、ごまかしきれたか自身は無いな。
やっさん「まぁ・・やっちゃったもの勝ちって感じかな?」
気がつかれる前に、目的を達成しよう。
世界を変えてしまおう。
ディZ2ーランド。
一般人の避難を完了したテー家騎士の精鋭たちが戦列に復帰した。
狼頭王と8人の騎士が並ぶ姿は圧巻。
プレッシャーが突風のように殴りつけてくる。
チャンネル√4陣営に焦りの色。
そして騎士団の横にちょこんと並んじゃっている、馬鹿バクテーのうっかりちゃっかりした立ち姿。
同じテー家騎士団のはずなのだが、どう見ても別物。
両者の間には種族的な壁が存在するように感じる。
ぴろウき「向こうも、色々な人間がいるってことだな。」
ここでヂェットがぴろウきに耳打ち。
ぴろウき「奇策だな。面白い、それでいこう。」
ヂェットの戦闘用ボディーの稼働時間は後1分少々。
※このロボット、なに?