引き取り当日となりました。
平日の引き取りでしたので、運営者さんのお勤めの関係上19時になってからのお迎えです。
お迎えと言ってもこちらから相手先に迎えに行く訳では無く、里親の本人性確認もあり、運営者さんが当家に着ていただく格好です。
迎えるに当たって、初めて「里親詐欺」なる詐欺行為がある事を知りました。
当時は全くの無知でしたねぇ。
僕の家はJRの駅裏にある下町のショボい建物ですので、非常に位置が掴みにくい立地です。
PHS(携帯じゃなかったですよ)で運営者さんと連絡を取り、「あ、そこじゃなくて、次の通りを右です」と誘導しつつ、玄関先で待っていました。
そうこうしている内に、家の前に運営者さんが到着。
運営者さんだけかと思っていたら、ボランティアさんも付き添いとして同乗しておられ、2人してダンボールを2個抱えてました。
・・・・・2個??
1個はちっさいダンボール、もう1個は幅広のちょっと大きめなダンボール。
「1個は仔猫としても、もう1個は何なんだろ?」と思いつつ、運営者さん御一行を応接間に案内。
とりあえず飲み物を勧めて、相対します。
運営者さんがちっさいダンボールを開けると・・・・。
募集サイトに掲載されていた写真画像のまんまの仔猫が現れました。
(当時はデジカメどころか、まともなカメラさえ持ってなかったので、この頃の写真はありません)
猫を迎え入れる方なら、ほとんどの方が経験していると思いますが、ファーストコンタクトな猫は警戒心のカタマリです。
元々くっちゃくちゃな仔猫なのに、更に背中の毛が逆立ってるわ尻尾は試験管を洗うブラシの様だわで、全身ボーボーになってました。
不安そうな顔をしてるわ、爪を出して運営者さんにしがみ付いてるわで、大変です。
ボランティアさんが大きいダンボールを開けました。
中には・・・・。
猫トイレのセットと、爪とぎが2本におもちゃが多数。
フードまで入ってます。
何たるコトだ、僕がペットショップで買ったアイテムとダブってます。
どうやら、最悪の場合はボランティアさんがこの仔猫を引き取って家族にしようと考えられていたようで、アイテムを揃えていたとのコト。
僕が里親に名乗り出たので、お礼代わりに貰って欲しいとのコトだったのです。
・・・・僕の諭吉ぃ・・・・。
気を取り直して、書類の手続きです。
記入事項の説明を聞きながら記入・署名・捺印し、子猫の名前記入欄になりました。
「うに」
・・・皆さん、ちょっと呆気に取られてました。
この仔猫、「375番」と募集サイトでナンバリングされていたのですが、ボランティアさんは「ちーちゃん」と呼んでました。
そりゃそうだ、刑務所じゃないんだから「375番」とか呼びませんよね。
「ちーちゃん」でも悪くなかったなぁ、と思ったんですが、「うに」と書いてしまったから、もう引っ込みがつきません。
ここに、我が家の猫「うに」が誕生しました。
「ちょっとだっこしてみます?この仔、肩に乗るのが好きなんですよ」
と、ボランティアさんがおっしゃったので、恐る恐る肩に乗せてみると・・・・。
いきなりの引っ掻き攻撃を食らわされ、擦り傷を負わされてしまいました。
・・・・得体の知れない人に触られたらどんな猫だって怖がりますよね。
人間同士でも初対面はぎこちないんだし。
そんなこんなで、初めて猫を飼う時のレクチャーを30分ほど受け、運営者さん御一行は帰られました。
そして、「うに」との生活が始まったのです。
この時は、うにを題材にホームページを作ろうとか全く考えていませんでした。
ホームページはHTMLをテキストエディタで書いてFTPでアップロードする面倒なモノでした。
当時はブログって便利なモノもありませんでしたし、デジカメは高級品で、携帯電話にもカメラなんて付いてなかったんですよ。
う:「そんな時代もあったね、と」
ちょっとしたコトが原因で「うちのうにねこ」を始めるんですが、そのコトは、また次回に。
【うちのうにねこ創世記3へ続く】