吉田松陰と言えば松下村塾を開いた人で、松下村塾で松陰は自分のことを「僕」と呼び、塾生に対しては「きみ」または「○○くん」と呼んだ。これによって、「僕」「君」という単語が広まりました。
これらの中で二人称代名詞の「きみ」は別にいいけど、「僕」や「○○くん」には悩まされます。「私」と「○○さん」は男女とも(に対してでも)使えるニュートラルな言葉である一方で、「僕」、「○○くん」と区別して女性が(に対して)使われることもあるというのが悩みどころです。なので、「僕」「君」という言葉を盛んに使って広めた吉田松陰は
大っ嫌い!
「僕」とは「しもべ」のことであり、あまり好きな言葉ではありません。子供や学生が「僕」というのは仕方ないとして、大人でも「僕」と言う人が普通にいるので、このブログなど書き言葉では「私」という一人称を使ってるけど、話し言葉では「私」を使いたくても使いづらいと感じることがしばしばあります。
あと、年上には男女ともさん付けなのに、学校でクラスメイトを呼ぶときなどに女子を「○○さん」、男子を「○○君」と呼び分けるということに私は疑問を感じます。
しかし近年、変わってきてるような感じもします。琉球新報の小中高生を対象にした投稿欄「僕の主張、私の意見」では、男子生徒の名前をさん付けで書く人が多い。最近、私が浦添運動公園に行った時、高校のイベントをやっていて「○○さん」と男子生徒と思しき名前を呼ぶ放送が聞こえました。素晴らしいことだと思います。10年後や20年後ともなれば、「くん/さん」で男女を区別するのは時代遅れだと言えるような世の中になってほしいと思います。
ユーチューブでこんな投稿を見つけました
民主党が吉田松陰を冒涜!
物議をかもしたようですが、私は松陰を冒涜した民主党の方に賛同します。
吉田松陰の「功罪」の「罪」の部分はまだあります。彼は朝鮮半島の征服を主張(征韓論)した人の一人です。その後本当に朝鮮を征服して日本の植民地にしてしまい、35年間朝鮮の人々は国を奪われ、虐げられていました。
何気なく「僕」や「○○君」という言葉を使っているあなた!吉田松陰が征韓論を唱え、その後朝鮮はどうなったかということを一度想像してみてください。後ろめたい感じはしませんか?
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