今回から[た]の発音の検討に入ります。
(か行については、[か]の発音の注意点と同じなので、説明を省略します。各
自で練習をお願いします。)
「た」は、舌先を上の歯茎につけて、そこに息を少し強めにあてて破裂させて
出します。必要以上に舌で上あごを押し上げないように注意しましょう。
また、舌を緊張させすぎないように、歯茎に軽くあてるだけです。
口の前の方を使うので、奥を使う「か」に比べ、吐く息を止めてしまう恐れは
少なくなりますが、やはり、言いづらいことに変わりなく、舌の奥と上あごの
奥を使って息を止めてしまいます。
鼻の通路をふさがないようにして、舌を下げるのではなく下アゴを下げること
で、舌を上の歯茎から離すようにします。
そのため、アゴ関節をなめらかに動かす必要があります。
耳の下あたりの筋肉を硬直させないことと、ホホの筋肉をやわらかく保つこと
に注意を向けましょう。
基本的には、「か」の発音と同じ要領で発音します。
鼻の通路をふさがない習慣をつけるため、次の発音練習を参考に、「ん~」を
つけて言ってみましょう。
(ん~)竹山(たけやま)の
(ん~)竹やぶの
(ん~)竹垣(たけがき)に
(ん~)誰(たれ)竹立てかけた
* この記事は、『 吃音の話~17(子音の発音)[た] 』(2015・12・18)を加筆
・訂正したものです。