心の友だち

人付き合いが苦手な人のためのブログです。
コミュ障・吃音・赤面・あがり症などで悩んでいる方はご訪問ください。

不安や恐怖心を受け入れること

2015-12-31 18:22:37 | 心の健康
心に不安を感じたり、人と対面したときに恐怖心を持っ
たりしたときに、「これは異常なことだ。何とかしなくて
は!」とあせった気持ちになり、心が動揺してしまう人
は多いと思います。
そんな人のために、よく使われる例ですが、ご存じない
方もいるでしょうから、参考までに述べてみたいと思い
ます。

草原に杭が1本打ち付けてあり、そこに犬がつながれ
ています。ロープの長さは数メートルあり、その範囲
内で犬は自由に動けるようになっています。

ところが、犬はその範囲内で活動するだけでは満足せ
ず、もっと自由に飛び回りたいと思い、ロープをちぎっ
て逃げようとして動き回ります。
その結果、杭の周りをグルグル回ることになってしま
い、ついに身動きができなくなってしまいました。
逃げようとすればするほどロープが短くなってしまっ
たのです。

不安や恐怖を感じたとき、それから逃げようとすれば
するほどその不安や恐怖にしばられてしまい、ついに
はがんじがらめになり身動きができなくなってしまい
ます。

不安や恐怖は不快感を伴いますので、何とか逃げたい
と思うのは自然な感情なのですが、とても逃げ切れる
ものではありません。できることは、ただただ受け入
れることだけです。
いやな感情はそのままに、不安や恐怖を受け入れて、
それから逃げることなく、ただ静かにしていることが
最善の策なのです。




吃音の話~24(口形矯正法)

2015-12-31 16:19:45 | 吃音
以前、声が出るかどうかに関係なく口の形を作っていく
ということを述べました。
今回は、それを矯正法として実践します。
あちこちの矯正所で行なわれている「きちんとした口の
形を作る。」という方法ではありません。
口の形はあなたに任せます。
この方法は、声が出る出ないにかかわらず、朗読を続
けていくところに特徴があります。
長く伸ばしたり、一定のリズムを取ったりする必要はあ
りません。早口でしゃべっても、もごもご言ってもかま
いません。
とにかく口の形を作っていく以外は何も条件はつけま
せん。呼吸法も発音筋のリラックスも関係ありません。

例をあげて説明しましょう。
「とうきょうと とらのもんにある~」の発音教材の場
合、最初の「と」が詰まって出なくても、詰まったまま次
の「う」の口形に口の形を変えます。それで「う」が出れ
ば、そのまま続けていけばいいのですが、もし「う」も出
なかったら無声のまま次の「きょ」の口形に変えていき
ます。

そうやって、結局ひとつも声にならなかったとしても良
いのです。何度も繰り返していくうちにひょいと声が出
てくるようになります。

これは、声が詰まったときにそこで発音が止まってしま
うのが当たり前になっている、つまり、クセになってし
まっている吃音の習慣を離れるための練習です。

声が詰まったとき、発音筋は硬直していますが、その
緊張を解くのではなく、次の音の形に移ることによっ
て前の緊張が自然に解けていく感覚を脳に覚えこませ
ることを目的にしています。

以前、「口の形は意志の力によって変えることができ
る。」と言いましたが、そのことを実践的に示したもの
です。
これで、言葉につまずく悪癖が治るといいですね!




生の欲望

2015-12-29 17:06:52 | 心の健康
人見知りで人とのコミュニケーションを避けている人
は、消極的で、生きようとするエネルギーが弱いと思
われがちですが、実は非常に向上心が強く、負けずぎ
らいで生きようとする思いにあふれています。
でも、それが空回りしているのですが‥‥。

ちょっと例をあげてみましょう。

透明なガラスのビンがあります。その中に、ダイアモン
ド・エメラルド・ルビー・真珠などの宝石が沢山入って
います。
その持ち主が、「好きなだけあげるよ。ただし、1回だ
け腕を入れて握れるだけ握って取り出した分量だけ
だよ。」と言いました。
そのビンの口は、手をやっと入れれる程度の大きさし
かありません。

あなたは好きなだけ宝石がもらえるとあって、わき目も
ふらず手を突っ込んで、できるだけたくさんの宝石をつ
かみました。
でも、手が抜けません!
ビンの口が狭いので、宝石をいっぱいつかんだ手が
引っかかってしまい、どうやってもビンから取り出すこ
とができないのです。

あなたならどうしますか。

そう、宝石をあきらめて握っている手を出すしかないの
です。手の筋肉の緊張をとかないかぎり手をビンから
抜くことはできないのです。
つまり、欲望を捨てるということです。

対人恐怖症の人に限らず、人間はだれしも「人に良く
思われたい!」と考えています。また、「よりよい生活
がしたい!」と思ってもいます。
これは生命を与えられた人間には普通のことで、生命
活動を向上させる欲望(生の欲望)と言われます。

たしかに人間としては普通の欲望なのですが、これが
マイナスに作用してしまう場合があります。
それが対人恐怖症なのです。

そして、これを解決するのはとても簡単なのです。
そう、手に握っている宝石を離せばいいのです。
つまり、生の欲望を捨てればいいのです。
人に良く思われたいという考えを離れ、あるがままに自
然体でいること!
そうすれば手を簡単にビンから出すことができるのです。




吃音の話~23(対人恐怖症)

2015-12-29 09:29:14 | 吃音
吃音がなぜ対人恐怖症に含まれるのかについてお話
しします。

皆さんの中には、何で自分が対人恐怖症なんだ?と
不思議に思っている方もいらっしゃることでしょう。
ひとりでいると淋しいし、おおぜいの中にいるととても
楽しい。人と会話するのも嫌いじゃないし、心が通じ合
うのはとてもすばらしいことだと思う。
人間ぎらいなんてとんでもない!
ほかの、赤面恐怖症・視線恐怖症・卒倒恐怖症などの
引きこもりと一緒にしないでほしい。
そう思う人も多いかと思います。

たしかに、吃音は他の対人恐怖症とはかなり現れ方が
違います。吃音以外の恐怖症は、本人が言わないか
ぎり分かりません。でも、吃音は、その症状が周りに
はっきりと分かります。
それでも、吃音は対人恐怖症なのです。

みなさんは、指や腕を動かして字を書くことができる
でしょう。役所へ行って職員が目の前にいても、「い
やだな~」とは思っても字を書くことはできますよね。
(多少ふるえることはあるかもしれませんが‥‥)
つまり、字を書くという筋肉の運動が、人がいるいな
いに影響されないということです。

ところが、それが影響される人がいます。
人前に出ると手や腕の筋肉がこわばってしまい、字が
書けなくなってしまうのです。
書字恐怖症と言います。対人恐怖症の一種です。

このブログの過去の記事を読まれて、発音の仕組みは
理解できたことと思います。この通りに発音すれば、
どもることなくスラスラと言えるはずです。
ところがどうでしょう。
やっぱり人前に出ると詰まってしまうのではないです
か。
これは、ひとりなら問題なく動かせていた発音筋が、
人前に出た途端思うように動かせなくなってしまった
からです。筋肉を固めてしまい字が書けなくなる書字
恐怖と何ら違いはないのです。筋肉を硬直させるとい
うのは、対人恐怖のひとつの現れです。

でも、吃音者の救いは、引きこもりではないというこ
とです。筋肉の緊張をゆるめれば、それで吃音は治
るのです!

手を握ってグーをして、力を入れてみてください。
それから、少しゆるめて、力を抜いてみましょう。
それを何回も繰り返してください。
全員ができると思います。

つまり、意志の力によって筋肉の緊張はコントロール
できるということがこれで分かります。
それなら、意志の力によって発音筋を動かしたり、緊
張させたり弛緩させたりもできるはずです。
頑張りましょう!




吃音の話~22(カラオケ矯正法)

2015-12-28 20:55:15 | 吃音
みんなと一緒に歌をうたうときは問題なく発音できる
ことを利用した矯正法です。

吃音を治すためにカラオケを始めたという方もいるか
と思います。
また、浪花節(なにわぶし)が良いというので、浪曲
(ろうきょく)を習い始めた人が多かったという話もし
ました。

吃音は「ままやき」とも言い、あせってせっかちに話
そうとしがちです。そのため、発音器官がそのスピー
ドについていけないので、詰まってしまうのです。
試しに幼児がしゃべるようにゆっくり片言で話してみて
ください。大抵の吃音者は問題なく言えると思います。

歌は普段の会話などに比べるとゆっくりですし、母音の
発音がメインになります。
歌がうたえるということは、母音の発音=声帯の振動
は問題なくできるということなので、「母音が苦手」と
いう方でも、発音器官は正常だというです。
安心してください。

吃音者は子音から母音へのつなげ方に問題があり、
そこで詰まってしまう場合も多いので、歌の要領で
発音することで、母音を意識した発声法を身に付け
てほしいと思います。

例として、「たけやまの、たけやぶの~」を使って説明
したいと思います。

次のように母音をのばし少し強めに発音します。
「たあ~けえ~やあ~まあ~のお~、たあ~けえ~
やあ~ぶう~のお~」

子音部分は短く軽く、母音部分は強く長く言ってくださ
い。そうすると、常に声帯が振動し続けていることを実
感できると思います。

子音が発音できない(詰まる)のは、声帯部分から意識
が飛んでしまい、振動させ続けることを忘れてしまって
いることからくることも多いのです。
歌がそのことに気づかせてくれます。

(参考)発音練習用です。

東京都虎ノ門(とらのもん)にある、東京特許許可局は
特許を許可する所です。