以前にも少し触れましたが、当方はGMの4速オートマチックトランスミッションの修理、リビルトをいたします。
いわゆる700R4、4L60Eトランスミッションですね。
今回は96年C1500の修理&オーバーホールをさせていただきます。
とりあえず作業用のスタンドにトランスミッションを取り付けます。
故障の箇所を絞るため本当は試乗もしたいのですが、たいていは業者様よりトランスミッションを車から取り外して送っていただきます。
ですから故障箇所の特定はばらしていきながら、点検、測定の繰り返しで進めていきます。
バルブボディーもチェックポイントはたくさんあり、神経を使うところです。
今回の一番の不良箇所はスラストベアリングです。
ご覧のとおり粉々ですね、、、、、、、、
これは嫌な壊れ方の典型的パターンです。
通常クラッチがなくなり滑りだすと、お客様も早く気が付き通常のオーバーホールで済むのですが、今回のようなケースはスラストベアリングのローラー部分が飛び散り、あちこちに噛み込みほかの部分まで壊してしまいます。
すべての部品をチェックしてみましたが、フロント側(インプットシャフト側)は全滅、、、、、総交換です。
上の写真のようにあちらこちらからローラーが出てきます。
本体のケース自体は無事でしたのでそれだけは助かりましたよ。
下の写真をご覧ください。
インプットハウジングですが左が壊れてないもの、右が今回の壊れてるもの。
上のスプラインの部分がデコボコになってしまってます。
とてもじゃないですが使えませんね、、、、、
お約束の3-4クラッチも焦げてるばかりか、一部千切れてるところもありますね。
ここまでひどいのは久しぶりに見ましたよ。
こうならないためにもオイルの管理はお忘れなく!!
後はクラッチクリアランスを調整しながら組みつけです