原作:松本光司
監督:キム・テギュン
出演:石黒英雄、渡辺大、水川あさみ、山本耕史、弓削智久、森脇史登
足立理、半田晶也、瀧本美織
2009年 日本・韓国合作
ジャンル:丸太映画と思ってたら山本映画でした
というわけで先週末に「かいじゅうたちのいるところ」を後回しにして見てきましたよ、「彼岸島」を。
原作は、友人から20巻分ぐらいまでいっぺんに借りて13巻ぐらいまでは入りこんで読んだもんです。14巻以降は惰性の気配濃厚でしたが。
6巻ぐらいまでの緊張感と息苦しさは読み応えあったなあ~。
この映画も日本映画単独製作ならスルーしたかもしれませんが韓国との合作と聞いて「よっしゃ、韓国スプラッタ!丸太解禁!!」と丸太だけ期待して待ってました。
途中で製作費用が少なくなるのに比例して宣伝が全然見られなかったせいか公開まで映画の存在をすっかり忘れてましたが。
結論から言うと原作で私が楽しかったエッセンスは全部出てきたので満足です。
丸太を使う原作のトップシーンをしっかり再現してくれてたし。
兄ちゃんには野性味がありつつもクールで兵役経験のある韓国の俳優を使ってほしかったのですが、今回演じた渡辺くんもがんばってたと思います。
まあ兄ちゃんが丸太を使った時点で私がこの映画を見に来た目的が達成されたので贔屓目はあるかもしれませんが。
でも雅ですよ、この映画は。雅につきますよ。
さすが山本耕史、NHK木曜時代劇「陽炎の辻」で坂崎磐音を爽やかに演じた男。
エロい。エロすぎるぞ!もう原作の雅がガキに見えるくらいエロいぞ、山本耕史!
原作で吸血鬼が勝てないのは、雅が「お坊ちゃん」なせいだと私は思ってるんですが、この映画の雅は人間界をどうする気もなさそうです。
どう見ても変態心で人間と遊びたいだけです。
けど、そんな変態な色気が最高。
ちょうど「陽炎の辻」の正月スペシャルドラマ「海の母」で、相変わらず他人の苦しみに爽やかに寄り添う山本くんを見たところだったので、もう画面から溢れんばかりのエロい色気が楽しくて楽しくて。
とにかく最高のエロさでした。
あと雅と兄ちゃん以外のキャラクターの感想など。
●明
原作のキャラがキャラだから、どんな演技でも明に見えることを発見。むしろぎこちない演技のほうがいいのか。
●ケンちゃん
原作の外道な彼岸島ツアーがなかったせいか(たぶん製作費のせい)、原作より頼りがいのあるナイスガイに見えたんですけど。
●西山
時間がないのが分かってても、やっぱり一度くらい「こんなこともあろうかと思って」を見たかった…
●加藤
ビジュアルは原作から一番遠いが、原作の行動の実写化という意味では彼が一番忠実だったのではないだろうか。でも、原作を知らない人にはなぜ彼が(スタッフに)殺されないか不思議だろうなあ。普通のホラー映画なら一番ひどい死に方をするキャラなのに。
●ポン
実はこの映画で一番不満があるのが彼。ポンをあそこまで原作に忠実に再現するなら原作のアレをやってほしかった。上映時間の関係があってもやってほしかった。あのいエピソードが一番原作のキモになる部分だと思うんですけど。
●ユキ
実はこの映画では別にいなくてもいい(日本映画にはよくある扱い)。
●冷
原作より正統派美人ヒロインになってる…
●リンダマン
「クローズZERO」のリンダマンが好きな私としては、彼が出てきた時はうれしかったんですが物語が進むにつれてガッカリイリュージョンが…
●師匠
あれは伏線じゃなくて原作読者へのサービスだったんでしょうか。
もうちょっと丸太使って欲しかったな。
●彼岸島
見慣れない風景に「韓国ロケ」かと思ってました。
八丈島と猿島(旧日本軍の要塞だった)だったんですねー。少し行きたくなりました。
●五十嵐
はい、無意味に再現度高すぎ!満足!
しかし、合作なのにエンディングのスタッフロールみると日本の関与率が大きくて少し驚きました。監督とプロデューサー以外ほとんど日本人じゃん。
個人的には映像製作面では韓国に丸投げして、本気の韓国ホラー版「彼岸島」にしてほしいと思っていたのでその点が残念でした。
たぶん、近いうちにみる「チェイサー」(劇場で見損ねたのでDVD買っちゃった)を見たら、「このスタッフに作らせたかったー!」とか思うんだろうな。
でも、雅は山本くんね。そこは変えちゃダメ。
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コメントありがとうございます。
いやー、この映画は結局雅様に尽きますね。
正直、あの楽しい雅様がいなかったらあの映画つらかったです(苦笑)
>エロシーンでなんかカメラ目線
普通のエロシーンするより楽しかったです、あれは。