goo blog サービス終了のお知らせ 

海の博物館~わらじえびによるナルホド情報

海の博物館の解説員をしてます。博物館の新着情報や職場での出来事をのせていきます☆

エチゼンクラゲ発生!

2009-11-01 14:36:52 | Weblog
先日収蔵資料展でも展示したエチゼンクラゲについて紹介しましたが、その矢先に太平洋までやってきましたね。

銚子では漁船が転覆したというニュースが流れていますが、この調子だと勝浦まで流れ着きそうな勢いです。

エチゼンクラゲも含め、クラゲはわかってないことが多いので難しいとは思いますが、こうやって問題が発生している以上、早く生態などを明らかにして対策を立てられるようになりたいものです。

かもせい祭り

2009-10-31 12:26:03 | Weblog
しばらくブログの更新をさぼっていたら、あっという間に10月が終わってしまいました…(ノ△T)

11月8日に、鴨川市にある青年の家で「かもせい祭り」が開かれます。
まぁ要するに県の施設が主催の文化祭みたいなものですね。

そこに海の博物館も出店(?)します。

メニューは体験コーナーでもおなじみのオリジナルオブジェ。

ただ、一応お祭り用ということで、いくつか新たに材料を用意しています。

わりと砂浜でなじみのサトウガイも白くてきれいですが、今準備しているのはアワビです。

といっても普通想像する食べられるようなサイズではなく、2~4cmくらいの稚貝の殻です。

試験場で死んでしまったものの殻を大量にいただいてきましたが、けっこうかわいらしい雰囲気です。
形はしっかりアワビですが、緑がかった殻でミニサイズがわりとお気に入りだったりします。

オブジェに使えるようにきれいにするのが思ったより大変ですが…当日は楽しんでもらえるといいなと思っています!

収蔵資料展は終わってしまったけど… ~エチゼンクラゲ~

2009-10-03 15:21:09 | Weblog
9月27日で10周年記念収蔵資料展は終了してしまいました。
大きなものや、普段は展示室に展示しないような資料も展示していたので、少し寂しいですが、10月6日からは県内の巡回企画展である「ミヤコタナゴ」の展示が始まるので楽しみです!

すでにプレ展示はしていますが…。

さて、収蔵資料展での目玉展示のひとつである「エチゼンクラゲ」を博物館ロビーに引き続き展示しています。

エチゼンクラゲは名前の通り日本海側の越前(福井県あたり)に発生する大型のクラゲで、近年大量発生の頻度が高まって漁業に深刻な影響を与えていることで有名になっています。
大きくなるものだと傘の大きさが2mにもなるもので、小型のプランクトンを食しているようです。

中国付近の海の富栄養化が原因とも考えられているようですが、詳しいことはよくわかっていないというのが現状です。

いつもクローズアップされるのは日本海側での発生した様子ですが、実は大量発生する年は日本海を渡り、津軽海峡を越えて太平洋側までやってきます。

現在海の博物館で展示しているのもそうやって房総勝浦まで流れついた個体のひとつです。

資料展の時は流れ着いた直後の生きている状態の映像も合わせて上映していたのですが、標本だけでも迫力なのでぜひ見に来てほしいものです☆

しばらくは展示している予定なのでどうぞ~。

オブジェの材料~カバザクラ~

2009-08-23 18:06:00 | Weblog
普段のイベントである体験コーナーでも実施しているメニュー「オリジナルオブジェをつくろう」を、夏休みバージョンのイベントである『みんなで工作海の生き物』でも実施しましたが、これはいろんなアレンジがきくのでけっこうオススメです。

自分で海辺に出て拾ってきた材料をすぐに使えるのがいいですよね♪

とはいえ、その辺で拾ってきたものだけではさすがにおもしろくないと、見栄えのする材料もいくつか狙って集めたりしています。

ウニのカラや魚のウロコなんかがそうなんですが、きれいな色の貝殻もそのひとつです。

サクラガイと言えばピンク色の小さくて可愛らしい姿で有名ですが、その仲間のカバザクラを研究員から譲り受けました。

「カバザクラ」はサクラガイによく似た貝で、殻に2本の白い帯模様があるのが特徴です。
サクラガイに比べて明るい桃色をしているものや黄色味がかった色(樺色:カバいろ)をしているものなどがあり、名前もここからついているのでしょう。

何にしろとってもかわいいこの貝殻、オリジナルオブジェの材料には最適なので、ぜひぜひ海岸で見つけてみてください☆

淡水のクラゲ

2009-08-22 18:05:30 | Weblog
近所の民宿に泊まっている方からクラゲを提供していただきました。

ただのクラゲではありません。

なんと真水に生息するクラゲです。

名前は「マミズクラゲ」。まんまですね(笑)

本来は海の生き物についての博物館なのですが、クラゲと言えば海の生き物という印象もありますし、せっかくなので展示させていただきました。


このマミズクラゲ、池や沼などに夏になると発生する種類で、見た目はミズクラゲのミニ版みたいな半透明のクラゲです。
繁殖方法や生活サイクルなど、不明な部分もかなりあるようで、数年に一度大量発生したりするらしいのですが、なぜなのかは詳しくはわかっていないそうです。

寿命が2~3週間くらいしかないので、展示していられる期間はとても短いのですが、その間に来館できるようならぜひ見てほしいものです☆

南からやってきた魚~ミヤコキセンスズメダイ~

2009-08-20 18:06:09 | Weblog
夏休みの人気イベント『磯いそ探険隊』は、研究員の案内で博物館の目の前の磯を観察するイベントです。

参加者はいつも楽しんでくれるので、こちらもやりがいがあるイベントですが、たまに参加者が面白い生き物や珍しいものを見つけるときがあります。

その時は、許可をいただいて博物館に提供していただき、しばらく展示室で展示することもあれば標本にすることもあります。

今日見つかったのは「ミヤコキセンスズメダイ」。
チョウチョウウオと同じく黒潮にのってやってくる魚で、スズメダイの仲間です。

黒潮に乗って流れ着く千葉の海が一番北の生息地で、かわいらしいサイズの魚です。

この魚は成魚になるとグレーに白いラインが入るという、わりと地味なかんじの魚なんですが、仔魚のときは黄色の地に背ビレにかけて青い模様が入る、とてもきれいでかわいらしい姿をしています。

この模様も、成長とともに変化してなくなってしまうんですが…

今回見つかったのもそれですね。
初めて見たときはついつい「かわい~」とはしゃいでしまいました。

こういった潮に乗って流れ着く魚を含めて魚たちは、普通歩いていけるような場所にはいないものですが、潮が引いた磯ではそういった生き物たちが潮溜まりに取り残されていて、思わぬ発見があっ

巨大ナメクジ

2009-08-15 17:07:56 | Weblog
夏休みともなるとお客さんも増え、いろんな質問がきます。

中には実際に生きものをもってきて「これはなんですか?」と聞きに来る方もいるんですが、その中で珍しいものがあったので紹介しようと思います。

といっても、皆さんけっこうなじみのある生きものです。

それは…ナメクジです。

ただのナメクジじゃありません。
めちゃめちゃ大きいです。
具体的には、携帯の縦のサイズと同じくらいの長さがあります。

おそらく移入種じゃないか、と研究員とも話していましたが、詳しい種までは特定できず…。

しかし、ここまで大きいとそこまでナメクジが嫌いじゃなくても、ちょっと気持ち悪いですね…。

収蔵資料展〓 チョウチョウウオたち

2009-08-10 18:05:52 | Weblog
いまさらですが、収蔵資料展で展示されている生き物を紹介したいと思います。

今回の展示では、過去の企画展で展示された資料も多く、生き物はあまりないのですが、生物展示ということでチョウチョウウオの仲間が数種類展示されています。

展示されているのは、チョウハン・チョウチョウウオ・セグロチョウチョウウオ・アケボノチョウチョウウオの4種類。

チョウチョウウオの仲間は基本的に温かい海にすんでいて、千葉の海には黒潮に乗って流れつきます。

ただし、冬の水温にはさすがに耐えられないので、多くの南から流れついた生き物たちは死んでしまいます。

これを「死滅回遊」と呼んでいますが、チョウチョウウオもそのひとつです。

チョウチョウウオは成長とともに体にある模様が大きく変化していくものが多いので、見分けるのがちょっと大変ですが、熱帯魚!ってかんじでかわいいですよね~。

みんなで工作

2009-08-02 18:05:41 | Weblog
夏休みの時期は普段実施している『海の体験コーナー』の代わりに、ロングバージョンの『みんなで工作 海のいきもの』を開催します。

その日は1日バタバタするのでけっこう大変なんですが、楽しんで帰ってもらえるのでやりがいがあるイベントです(準備とかはほんと大変ですけどね…)。

去年から始めたこのイベント、けっこう手探りな状態で、今年は去年とはちがうメニューを実施してみました。

それは、「オリジナルオブジェをつくろう」です。
普段の体験コーナーでもやってるんですが、せっかくのロングバージョンなので、海で拾える貝殻やビーチグラスを使って写真立てを作ってもらうことにしました。

写真立ても段ボールで手作りできるので、それこそ夏休みの自由研究とかにいいかな~と思います☆

海ではほんとにいろんなものが拾えて、正直私たちではぱっと見なんなのかわからないものもあったりするんですが、それはそれでありかな、なんて思ってます。

参加者数も大盛況なかんじでよかったんじゃないでしょうか。
初っぱなからバテたので、これから夏が乗りきれるかいまいち心配ですが…。

ヒダミノウミウシのお食事

2009-07-15 12:02:29 | Weblog
こっそり新しい海の体験コーナーのメニューを考えていたりします。乞うご期待!

…てことはおいといて、来館した小学校団体の生徒さんがクラゲにさされたかも、と言ってきたので、研究員が様子を見に行きました。

青いクラゲが浮いていた、と聞いて真っ先に浮かぶのはカツオノエボシ。
だとすると毒も強いので、注意を促す表示を出さないと、とドキドキしたんですが、流れ着いていたのはカツオノカンムリ。

同じような青色のクラゲですが、カツオノエボシに比べれば毒も弱いのでひとまず安心だったんですが、思わぬえものも見つかりました。

それは…ウミウシです。
うちあがったクラゲにくっついてもぞもぞしているのがかわいらしく、思わず写真をとってしまいました(笑)
調べて見ると「ヒダミノウミウシ」という種類でした。

ヒダミノウミウシは、ミノウミウシ目ヒダミノウミウシ科のウミウシで、カツオノエボシやカツオノカンムリのようなクラゲを食べます。

そして、カツオノエボシを食べると灰褐色に、カツオノカンムリを食べると灰青色に体色が変化するんだそうです。

発見した研究員も、褐色になっているほうのヒダミノウミウシしか見たことがなかったので一瞬悩んでいましたが、カツオノカンムリに付いているし、見た目はばっちりヒダミノウミウシ♪

水に浸かっていないとミノがよくわからないかんじでしたが、海水につけてみるときれいなミノを広げていて、ちょっとかわいらしい様子でした。