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海の博物館~わらじえびによるナルホド情報

海の博物館の解説員をしてます。博物館の新着情報や職場での出来事をのせていきます☆

残念ながら…

2010-06-27 06:54:42 | Weblog
久しぶりの投稿になります。

実は海の博物館をこの春退職したため、このブログの更新は当分いたしません。

といっても、実はボランティアとしてちょくちょくうみはくに出没する予定なので、気が向いたら更新しようかな~と思っています。

もし心の広い方がいらっしゃいましたら、たまーにのぞいてやってくださいませ。

共生とは?

2010-03-04 15:06:43 | Weblog
今回の企画展のテーマはなかなか難しいものでもあるので、少しだけテーマについて説明してみようかな~と思います

現在開催中の企画展のテーマは「共生」。


この言葉はよく聞いたことがあると思いますが、実際にどういうものなのか、意外と知ってる人は少ないかと思います。


共生の意味は、字のごとく「共に生きる」関係です。

異なる種類の生き物の関係なのですが、一口に共生といってもさらにいくつかの関係に分けられます。

お互いに利益のある「相利共生」、片方にのみ利益のある「片利共生」、どちらかが体の中にすみついている状態になっている「体内共生」、見てすぐに共生だとわかる「体表共生」などが代表的なものです。

…こんなかんじで一口に言っても、??マークとびますよね

特に片利共生は、寄生とのちがいが専門家によっても意見がちがうこともあり、さらに複雑です。

今回の企画展では、そんな生物たちの一言では表せない、複雑な関係をちょっとだけ知る、という気持ちで見てもらうのがよいような気がします

マリンサイエンスギャラリー開催中!

2010-02-23 14:54:39 | Weblog
待ちに待ったマリンサイエンスギャラリー(企画展)が開催しました!

今回のテーマは『海の生き物の共生』です。

なじみ深いものから「なにコレ?!」というようなものまで様々ですので、ぜひ見に来てほしいです☆

そういうわけで、早速展示の1つを紹介。


それは…「クマノミとイソギンチャク」です。

イソギンチャクはクラゲと同じ仲間で、強弱はあるものの、毒の入った刺胞というカプセルをもち、様々な場面で利用します。

そのため、多くの他の生き物があまり近づきません。

それを逆に利用したのがクマノミ。
わざとイソギンチャクの中で暮らし、身を守っています。

このような関係のクマノミとイソギンチャクはいくつかいるのですが、今回展示しているのはハマクマノミとシライトイソギンチャク。

ハマクマノミのハマは沖縄の方の言葉で「赤い」という意味だそうです。

たしかに鮮やかな赤色をしてますね。


こんなかんじで、また少しずつ紹介していけたらと思ってます。

パンパンのソコダラ

2010-02-10 14:25:37 | Weblog
またもや地元の方から資料が提供されました。

※写真は正直きもちわるいので、ゲテモノが苦手な方は見ない方がよいかも…

内臓やら目玉やらがパンパンにふくれあがってよくわからなくなっていますが、ソコダラの仲間です。

これは水深1000m以上に生息するタラの仲間で、頭が大きく鼻先が尖ったものが多いのが特徴です。

発光器をもち、そこにすみついた発光バクテリアが光を放ちます。

そのためなのか、光は全く届かないはずなのにとても大きな目をしています。

ソコダラの仲間はほとんど食用にされないのですが、その理由は、頭でっかちで尻尾が長く身になる部分が少ないことやうろこが硬いことがあげられます。

しかし、専門の研究員曰く、煮魚にするとけっこう美味だとか…。

少し気になりますよね~。

でも、見た目のエグさに勇気が出ない…。

深海魚〓 オキアナゴ

2010-01-29 11:45:26 | Weblog
飼育室に入ったら、研究員が提供資料の撮影をしていました。

せっかくなので一枚

まだ正確には同定していませんが、オキアナゴという深海魚とのこと。

底引き網に引っかかったんですね。

オキアナゴはアナゴ科の魚で体調は40cmほど。
分布は相模湾以南の深海となっていますが、この近くでもかかるみたいです。

わりと近い仲間のマアナゴは、皆さんおなじみのアナゴとして親しまれていますが、オキアナゴはあまり食用には向かないようです…

残念。


今回紹介したオキアナゴ以外にも2匹ほど提供された魚がいたので(見た目はなんとなく似てるんですが、ちがう種類なのはわかります)、こちらもなんという魚なのか気になりますね。

マリサイのポスター

2010-01-20 15:13:39 | Weblog
マリサイ(マリンサイエンスギャラリー)という、毎年の企画展があと1ヶ月に迫っています。

本格的な準備が進みつつあるという感じなのですが、配布用のチラシとポスターが完成しました

テーマは「海の生きものの共生」という、専門家の間でも意見がわかれることもあるためにちょっとむずかしい分野なのですが、様々な生きものの標本やパネル、水槽展示がみられる予定なので、楽しみにしていてほしいと思います

会期は2月20日~5月9日なので、ぜひぜひ来てみてくださいね~

サンゴに寄生するフジツボ

2010-01-15 15:40:35 | Weblog
あっという間に年が明けちゃいました。。。

ただ今2月から始まる企画展の準備の最中です。
テーマとしては難しいかもしれませんが、楽しいものになると思うのでお楽しみに


そんなかんじでにわかにバタバタしてきていますが、研究員の研究紹介のコーナーが久しぶりに更新されました。

今回は『サンゴに寄生する甲殻類』です。

ビワガライシというイシサンゴの群体の中で、ひときわ大きくなっているところがあり、それを調べてみたら、中に小さな甲殻類が寄生していたという内容です

ペトラルカとよばれるその甲殻類は、フジツボに近い仲間で、実は東南アジアで固定された(つまり死んでしまっている)標本からしか報告がないんだそうです。

そんな生き物なので、生態もわかっていないことが多く、これから研究のしがいが大いにあるテーマなんです

どんなことが新しくわかってくるのか、楽しみです

ちなみに、今回の研究対象になっていたビワガライシは、実は地元の漁師さんから提供していただいたもので、生きている状態だったんです

うちの博物館は地元の方からいろんなものを提供されていますが、こんな形で新しい発見をしていることが思った以上に多いです。
貴重なことですよね

ぜひいろいろなものをだめもとでもよいので、持ってきてみてほしいものです

今年もおわり

2009-12-27 13:22:27 | Weblog
あっという間に年の瀬ですね。

海の博物館も今日で今年の営業は最後です。
今年は開館10周年ということで、いろいろとばたばたもしましたが、その分楽しかったかな、とも思ってます

実は、今年の後半はウミウシのことについて少し力を入れて勉強していたんですが、(別に丑年だからじゃないですよ)奥が深すぎていっこうにステップアップした気になりませんでした…

もう少しがんばりたいところです。
色彩が鮮やかなので、ゴールデンウィークなんかには聞かれることもあり、答えられるといいなぁ、と思っているので。

来年もいろんな展示を皆さんに見てもらえたらな~と思います☆

ちなみに1月2日から営業しているので、ぜひぜひ来てください!

それではよいお年を~

ヤマドリがガラスに激突〓

2009-12-08 14:26:38 | Weblog
お昼すぎくらいにロビーのあたりでものすごい音がしました。

いったい何事かと思って見回ると、ガラスの外になんと一羽の鳥が!

どうやら飛んでいてガラスに激突したようです

みたところケガはなさそうですが、少し脳しんとうをおこしてる様子。

キジに似たこの鳥はヤマドリのオスでした。

キジに比べれば大人しい色の尾の長い鳥です。
そういえば、百人一首には山鳥が句に入った歌がありましたよね〓

ヤマドリは日本固有種で、全国にいくつかの亜種がいる留鳥です。

名前の通り山の方にすんでいますが、海の博物館の近くも山がちなこともあり、生息しているみたいです。

普通は人間を近寄らせるなんてことはしないんですが、弱っていることもあってものすごい近くまで寄ることができました。

開館時間中でなければ写真をとったんですが、残念

でも、研究員が撮影した写真入りで「こんなのみたよ」コーナーに掲載するので、よかったら☆

水槽の新顔~ロクセンスズメダイ~

2009-11-29 14:35:06 | Weblog
最近は秋も深まってきて、海の生き物たちはちょっとさみしいかんじです。。。

そんな中、ちょっと前から展示室の水槽に新顔の魚が追加されています。

それは…「ロクセンスズメダイ」です。

比較的温かい海にくらしているスズメダイ科の魚で、オヤビッチャというこれまたスズメダイ科の魚にまざって泳いでいるのをよく見かけます。

どちらも白黒の縞模様で、愛嬌のある姿ですが、尾びれの形などでわりと簡単に見分けることができます。

かくいう私も、最初一瞬オヤビッチャかと思ってすぐに違うと気付きました☆

実際の海ではさすがにこの時期見るのは難しいので、博物館に来てみてみたらいかがでしょう?

※写真撮ろうとがんばったんですが、素早すぎて断念しました…