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青森県下北半島西岸の佐井村にある日本の秘境仏ヶ浦を訪れた。ちょうど観光遊覧船が乗り入れ、多くの人々が奇岩奇勝を楽しんでいた。岩質は、火山灰が固まった緑色凝灰岩(グリーンタフ)だという。
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極楽浜では、仏ヶ浦を世に知らしめた大月桂月の歌碑「神のわざ 鬼の手つくり仏宇陀 人の世ならぬ処なりけり」 を見つけた。
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仏ヶ浦を出て、国道338号線で大間へ向かう途中の展望台からの一枚。
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大間崎に着いた頃には、夕方になっていた。潮風にあたりながら、対岸の北海道に沈みゆく夕日にしばし見入ったあと、浜辺のお寿司屋さんで高く盛られたマグロ丼に舌鼓を打った。
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下風呂温泉に立ち寄り、そこで最も古い「大湯」に浸り、硫黄臭に包まれながら汗を流した。大湯では、貞享(1684-1688年)の頃既に遠く諸国から来て、入浴する者があったという。なかなかの熱い湯で、熱めと普通の二つの浴槽があったが、普通に入るのがやっとなのは、私だけではなかったようだ。
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大湯の近くに、「下風呂温泉郷駅」と共に幻の鉄路が残されていた。太平洋戦争のさなか、大間まで鉄道を敷設する計画があったが、昭和18年に工事は中止。青函トンネルが津軽半島ルートに決定したのを機に計画は消失というもうひとつの歴史に思いを馳せた。
2018年8月