日々の俳句紹介

俳句の歴史を通して、未来の俳句を考える。

鷗座・合同句集『絆』感想文 高橋透水

2023年10月17日 | 俳句・短歌・
鵙日和妻いて妻のなつかしく  松田ひろむ
 改めて気づいた妻の存在。どこか懐かしい。
人間をやめらられなくて春田打つ 石口 榮
 春田を耕して自然との共生。人生の賛歌。
湯を注ぎ三分まてば文化の日   石黒宏志
 カップヌードルはまさに文明開化だった。
セーターの穴から見える少年期  磯部薫子
 無我夢中で遊んだ少年時代。未来は何処。
男とは壊れやすくて寒明忌    倉本 岬
 男は女より脆い。強がりは弱さの証拠。
人生の乾き始に梨を足す     小髙沙羅
 梨は乾燥地帯で貴重な果物。人生の黄昏時。
いつだって愛は手づかみ桜桃忌  小平 湖
 虚妄の愛でもなんとか掴んで生きていたい。


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