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Tosh's 生活Show百科

1950年生れのToshが、慣れない料理をはじめ家事全般についてチャレンジする様子を気ままに綴る体験記

卒業研究の成果は?

2021-06-04 | 経営理念
今日、自分の経歴を見直しをしているうちに、自分の大学時代の卒業研究のことを思いだし、ちょっと検索してみた。
私は、1969(昭和44)年に東海大学工学部機械工学科に入学して生産機械を専攻した。
大した青雲の志もなく、ボーッと3年の間湘南キャンパスに通った。3年の終了間際に最終学年の卒業研究の希望調査があった。
そこでもボーッとしていたら、担当の坂井徹郎先生(助教授)に呼ばれ、卒研テーマを与えられた。
「はあ、そうですか」みたいな感じで与えられたテーマは、「粉末冶金」(ジキンじゃありませんよ「ヤキン」です)だった。
いくら機械工学科と言っても、冶金は範疇になかった(メカニズムが好きなのに⤵️)けれど、自発的に選ばなかった自分が悪かったので仕方なく坂井先生に従った。
4月からは、なんと❗六本木(旧防衛庁前)の東京大学生産技術研究所(生研)まで、東林間から小田急で新宿経由で電車&バス通勤が始まった。
生研は、旧陸軍歩兵8連隊の建物をそのまま使った、上空から見ると八角形のビルで、薄暗い片隅には厩舎の跡もあって、青白くひげ面のちょっと不気味な板橋技官に「昔兵隊があそこで首を括った」と脅かされたりした。
教官は坂井助教授で、研究室の原善四郎助教授(当時)のもと、板橋正雄技官と明智清明助手から指導を受けた。研究生は同級の我々アホ学生5名で、それぞれの研究テーマを与えられ、汚い部屋で日々雑誌を読んだりラジオを聴いて過ごし、時々試料の作成(水素炎の雰囲気で鉄粉を還元する。空気が混入すると大音響で軽石の蓋が吹き飛ぶ💥)をおっかなビックリ行う日々が続いた。
後半になって、ようやく鉄粉を電気抵抗で焼結するテストピースの作成と各種分析用の試験工程に入った。日暮れも早まる研究室の薄暗い中で六本木だというのにクリスマスの賑わいもないまま作業を続け、年度末近くにようやくレポートが完成した💦
私の研究テーマは「抵抗焼結法による複雑機械部品の製造に関する研究」で、ひとつ誇れることは、従来高電流&電圧の電気抵抗により行う焼結法で欠かせないアルミナセメント系の絶縁体(塗布が難しい)を使用していた。それをプレイボーイなどのヌードグラビア紙が絶縁効果があるという先生のアドバイスで、手間のかかる塗布作業を止めて、このグラビア紙を絶縁体に採用した。その結果生産性は格段に向上することになって、その後の研究も容易に進むことになった。
という訳で、先ずは同僚のアホ学生にプレイボーイなどの雑誌を集めさせ、毎朝それを一冊一冊手にとってヌードを眺めてから作業に入るという日々が続いたのだった。
今日ネット検索して、原先生の研究抄録や著作も発見できたが、長年の研究の一端を担えたことに今になって気がついた私は、きっとチコちゃんに叱られるだろう😱
 Don't sleep through life!

「静岡は今のままでエエだよ」じゃあダメでしょ!

2014-02-05 | 経営理念
今日の静岡新聞の朝刊(地域中19面)に、坂本光司法政大学大学院教授が、昨日静岡市議会特別委員会で、市の産業振興についての協議の中で持論を展開されたとの記事が掲載されている。
 先ずは、静岡市が昨年度の人口移動で、転出超過が全国の政令市中でワースト2位だったことに触れ、今や『緊急手術』を施さねばならない状況にあると警鐘を鳴らしている。
 確かにその通りだろう。我々中小企業家としても、優れたアイディアや技術或いは様々なノウハウを有する人や企業とコラボレーションし、新商品やサービスを開発すると共に、海外をも視野に入れたマーケティング戦略により、販路拡大を目指さなければ明日はない!
 未だ延びしろ充分な観光インバウンドの積極的な取り込みもビジネスチャンスは多分にある。
 このような、ビジネスモデルに欠かせないのが、ITであり、それを如何に使いこなすかが成否を分かつことになる。
 地域をあげて取り組むのは、今でしょ!
 頑張ろう、静岡! 日本一と言われるその日まで!!



「ゴールデン・サークル」と「アンパンのマーチ」

2013-11-12 | 経営理念
 季刊誌「考える人」2013年秋号(新潮社刊)の特集「人を動かすスピーチ」から、「インスパイアするリーダーは何が違うか?」のテーマで、コンサルタントのサイモン・シネック(Simon Sineck)へのインタビュー記事に興味を惹かれた。
 アメリカをはじめ世界を変えた、”I have a dream”に始まるマーティン・ルーサー牧師による名演説、ここには半世紀を経てなお人々の心を揺さぶるものがあるが、その理由を尋ねられ、「キング牧師には、自身がなぜその行動をとっているのか、理由(Why)が明確だった。」と答えている。
 ここに彼が提唱する「ゴールデン・サークル」の中心、WHYが登場する。彼はこう続ける…「いちばん外側にあるのが、WHAT(何)、企業や組織、あるいは個人は、自分が何をしているのかは大体わかっていて、うまく説明できる。次にHOW(手法)。どのような方法で物事を進めているかも説明できることが多い。ただ、核心にあるWHY-なぜそれをしているか-となると、説明できる人や企業が途端に少なくなってしまう。」
 そして…「ぼくはある時、気づいたのです。人々を鼓舞し、活力を与えるリーダーや、すぐれた経営者をもつ企業はみな、WHATではなくWHYからスタートしていることに。」
 そこで、一例として、アップルの名を挙げて、「我々は、現実に挑戦し、違うものの考え方をする(WHY)。我々は、美しいデザイン、シンプルな操作の製品で現状に挑戦する(HOW)。そして結果として、素晴らしい製品ができる(WHAT)。」というマーケティング手法を紹介している。つまり、「アップルを買う人は、アップルの製品を買うのではなく、その思想やライフスタイルに共感して、アップルのWHYを買うのだと説く。
 一方、先月94年の生涯を閉じた、やなせたかし氏のアンパンマンは、今や子供だけでなく、知らない人のない名作となったが、そのテーマ曲になった「アンパンマンのマーチ」を改めて読んでみると、これはとても子供に向けだけの詞ではないことに気付く。
  
  そうだ!嬉しいんだ生きる喜び たとえ胸の傷が痛んでも
  何の為に生まれて 何をして生きるのか
  答えられないなんて そんなのは嫌だ!
  今を生きることで 熱いこころ燃える
  だから君は行くんだ微笑んで (詞:やなせ たかし)

 私は、ゴーデン・サークルの記事を読んで、この詞に中に「WHY」があることに気付いた。
 「何の為に生まれて 何をして生きるのか 答えられないなんて そんなのは嫌だ」…まさにここがWHYであり、言い換えれば、私たちが求めてきた理念経営の核心がここにあるということに気付いたわけだ。WHYから説き起こされた経営理念をHOWからWHATに向けて展開することで、多くの人に共感をもっていただく企業の実現が見えてくるのだと信じたい。
 腹を減らした人がいれば、自分の顔を食べさせ、自分はボロボロになってしまうアンパンパン。多くの高邁な経営理論より、私はこの方が素直に理解できる(単純な性格!)。
 ここに来るまで、63年の馬齢を重ねてしまったが、やなせたかしさんも、人生の花を咲かせたのは、70歳に近くなってからだった。
 まだまだこれからだな、今私はそう思い始めている。