道東を発見する旅 第3の人生

世界観と身体、星に願いを

1ヶ月

家内が自宅に戻ってきて1ヶ月が過ぎた。

退院する時、主治医からは余命1ヶ月くらいと言われたのだが、今のところ、平穏無事な毎日をおくっている。

週に1,2回、往診の先生が来てくれているが、その先生は3ヵ月はいくんじゃないですかと言っていた。

これから、どうなるのか全く予想が出来ないけど今は元気なのでそれでいい。

3月

3ヵ月だとすれば3月頃に急変するかもしれないという事になる。

実は3月は鬼門のような気がする。

癌を発症してから3月に2,3回色々な出来事が起こっている。

癌の再発が分かったり急に歩けなくなったりなどなど何かと厄介な月だった。

自分の仮説だが、気候が大きく変化する時には体調も大きな影響があると考えた方がいい。

息子は息子にたとえ死が近づいても先の事は考えずに毎日を気楽に過ごそうと話している。

今のところ、自分も息子も精神的に落ち込むこともなく楽しくやっている

さて、以前のメモ帳を整理していて、次のような記述を見つけた。

チェーホフ

『風邪を引いても世界観は変わる。よって、世界観とは風邪の症状にすぎない』

これは養老孟司氏の「唯物論」にも出てきていて、養老氏は「その成立の背景を考えたい、だから自分は身体に着目している」と書いている。

2,3年前にこれについてブログで触れたことがあるようにも思うのだが、頭を整理しておく。

もちろん、世界観が風邪の症状の一つであるわけはない。

世界観とは

ネットで世界観を検索すると最初に次のような定義が出てくる。

「世界とはこういうものだ、その中で人はこう生きるものだという、世界・人生に対する見方」

色々な意見があると思うけど、自分は「その人から見た世界の様子、すなわち世界の見え方」という意味だと考えている。

インフルエンザになると現実喪失感(離人症)になると言われていて、ヤフー知恵袋でも以下のような質問があることで理解できる。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14156403289より引用

現実感喪失症候群について。中1女子です。

インフルが治ったときから昨日(5日間)まで、自分がしている事が他人事のような感じがしたり、ふわふわしたり、現実感がありませんでした。
テストがあるのですがここは嘘の世界(夢?)だと思って勉強しない日もあったりとにかくおかしかったです。

風邪だったからでしょうか?現実感喪失症候群と似ているのですが教えて下さい!

引用終わり

身体と世界観

インフルエンザで世界観が変わってしまう事は誰でも経験する。そして、インフルエンザから回復すると健康的な見え方に戻る事が症状の一つであることを示唆している。

したがって、病気の人には病気の人の見え方があるし、健康な人でも、その人の心の持ちようによって見え方は人それぞれだ。

たとえば表情が暗い人はネガティブなことしか言わなかったり、明るい人には明るすぎる意見が出てきたりと、その人なりの世界の見え方があるということだ。

身体を動かすと考え方も変わってくる。だから自分は心は身体の動きに引っ張られると言ってもいいかもしれないと考えている。

きっと、そのあたりを養老先生は言っているのだろうか。

家内の世界観

さて、今の嫁さんは、すでに健全な身体からほど遠い状態である。

ベッドから車いすに移すだけでも自分達が手伝わないといけないし、寝返りも十分できないようだ。

度重なる放射線治療で記憶力や認識力も衰えてきて言葉もスムーズに出なくなっている。

それでも、自分と息子に対しては母親あるいは妻として「あれを食べたい、これを食べたい」と甘えながらもものを言っている。

自分達にすれば、まるで小学生の低学年くらいの小さな子供をあやしているような感じである。

死への恐怖

そして食べることへの執着と共に、明らかになってきたのが死への恐怖である。

夜、ベッドに入った後、しばらくして「怖くて眠れない」と言ったりしたり、何かの拍子に「ここで死ぬの?」と言ったりする。

そんな時、自分と息子は手を握り大丈夫だから、となだめるのだ。すると、小さな子供のように安心して眠ってくれる。

家内が家に戻ってきて、自分と息子に対して気楽に心を打ち明けることが出来るようになりとても良かったと思っている。

そう考えていくと、気休めにしか過ぎないのかもしれないけど、キリスト教の牧師さんから、死後に天国で魂が復活するという話を聞くことは死を意識している人の心をどれだけ慰めるだろうと考えるのだ。

古来から、宗教は人が死んでいくときのために生み出した知恵なのかもしれないとも思う。

星に願いを

という曲がある。正月休みで、ダラダラとYoutubeで色々な人のカバーを探してみた。

心を惹かれる演奏やコーラスを集めてみました。楽しんでいただければ幸いです。

When You Wish Upon A Star - Acapella arrangement by James Rose
https://www.youtube.com/watch?v=JdZp-Bk1mh8

最初に、一人の人が多重録音でハモっている動画から紹介します。この人が加わって数人のコーラスの動画がアップされていたりします。

キースジャレットトリオ
https://www.youtube.com/watch?v=gyntl24zkZs

次にジャズピアノトリオの演奏です。自分は出だしの部分が好きです。キースジャレットは若いころよくレコードやCDで聞きました。

Salt Lake Vocal Artists
https://www.youtube.com/watch?v=6NZiLsfpnzE&index=25&list=RDwT5Qv59nsag

ソルトレークシティー(ユタ州)のコーラスグループの合唱です。

世界中で公演しているグループのようで舞台を見ると、スペイン語の垂れ幕があります。アルゼンチンで公演での動画です。ビア樽のようなおじさんやおばさんが歌っているのを見ると迫力が全然違うのも当たり前だと思う。

今ここに
https://www.youtube.com/watch?v=wT5Qv59nsag&index=1&list=RDwT5Qv59nsag

もちろん日本の公演もあるのでご紹介しておきます。松下さんという日本人が作曲された曲でがアップされている。
舞台の背景には軽井沢国際合唱コンクールの看板がかかっている。

リンダロンシュタット
"When You Wish Upon a Star" by Linda Ronstadt (with Lyrics)
https://www.youtube.com/watch?v=HAG4RrLsnVk&list=RDHAG4RrLsnVk

女性ボーカルはこの人のが一番好きだ。高音の伸びが心地良くてうっとりしてしまう。

Jackie Evancho - When You Wish Upon A Star - World Meeting of Families 2015
https://www.youtube.com/watch?v=1oo9-oE4AL4

もう一人、少女の頃から有名だったが、すっかり大人になってしまった。
この人は20日に行われるトランプ大統領の就任式で歌う事になるそうだ。色んな歌手に打診したが断られてこの人に決まったそうだけど、何を歌うのだろうか。自分はこの曲ではないかと思っている。

 

 

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