ハネっちのミリブロ?

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最大パワー発生ポイント

2022-10-27 00:29:40 | 実験&考察(エアガン)

今回は流速カスタムの最大パワー発生ポイントについて、完成した「BOLT MP5A4 Tactical パワーカスタムβ」を使って説明してみたいと思います。

流速カスタム・流速チューン(以下、流速カスタム)を私が一言で表すとすれば「重量弾に適切なHOPとパワーを与えるセッティング」、制限のあるパワーを如何に効率よく生かせるかがこのカスタムのカギとなります。

0.20g弾ゼロHOP時のパワー 画像左:ノーマル 画像右:パワーカスタムβ

一般的なパワーの計測は0.20g弾を使いゼロHOP時状態で行われることが多いのですが、このデータを見る限りでは流速カスタムもノーマルと大差はありません。

0.28g弾HOP適正時のパワー 画像左:ノーマル 画像右:パワーカスタムβ

しかし0.28g弾にHOPを掛けて計測してみるとその違いが現れます。適正なHOPを掛けるのに強い摩擦力が必要な重量弾を使うとパワーダウンしてしまうノーマルに対して逆に上昇するのが流速カスタムの特徴で、飛距離が伸びたり被弾感覚が強くなるのも”単なる気のせい”でないことが分かります。

:パワーカスタムβ 0.30g弾HOP適正時のパワー

「それじゃパワーが際限なく上がって危ないんじゃないの?」

 勿論そんなことはありません。

今回施工した「パワーカスタムβ」は0.28~0.30g弾の使用を想定したセッティングです。0.28g弾HOP適正時に最大パワーを発生させますが0.30g弾HOP適正時にはやや下がり始めるので、”0.2g弾 98m/s以下(0.96J)”などの一般的なレギュレーションにも十分対応できているのがお判り頂けるかと思います。

パワーが下がってしまうのを見るのはちょっと寂しいですが流速カスタムにおいてこれは重要な特性で、例えば最大HOPで最大パワーが発生するようなセッティングにしてしまうと実際の使用状況(適正HOP時)に十分なパワーが発生しないことになります。

つまり無限にパワー上昇してしまう流速カスタムよりも、適当なタイミングでパワーダウンしてしまう流速カスタムの方がレギュレーション的には有利だと言えるのです。

最大パワーの発生ポイントを狙いどおりに設定するのは流速カスタム最大の難関、パワーの強弱はスプリングの強度で調整できますがピークはバレル長や内径、シリンダー容量や機構の気密性なども考慮する必要があり組み合わせは無限大です。

私の場合も大まかなセッティングは過去の経験からある程度推測できるのですが施工する個体にベストな施工内容は毎回違ってくるのが実際で「経験がモノを言う」なんてカッコよく表現もできますが毎回ドキドキしながらやってるのが本心だったりします(笑)

バレルカットでパワー調整してる人が「成功した流速は・・・」なんて自慢するのはこの辺の理屈が今一つ理解できていないからだったり、HOPを適正以上に上げれないよう固定するのも帳尻合わせに仕方なくやっていること、こっそりレギュレーショ違反するなんてのは論外です。

”重量弾に適切なHOPとパワーを与えるセッティング”、単純なようで意外と難しいこの難題をクリアした時のみ流速カスタムは本来の特性が発揮できます。そしてこのBOLT MP5A4 Tacticalも紆余曲折ありましたがそんな優れた流速カスタムの一丁として生まれ変わることができました。

以上、流速カスタムの最大パワー発生ポイントについてのお話でした。

 


PENTAX-M 200mm F4

2022-10-20 18:44:11 | レンズ

今回は「PENTAX-M 200mm F4」の分解掃除をやりますっ

このレンズは前回のレンズ記事「SMC PENTAX 135mm F3.5」と一緒に買った絞り羽が動かないカビ付ジャンク品、人気の望遠単焦点も半世紀もたつとガタガタです。
 
さっそく分解掃除のスタート、レンズのカビはアルコールで拭きとるとワリと簡単にキレイになりました(^○^)
 
次はマウントを外して問題の絞り羽の部分へ、見ると羽を動かすレバーが外れていたのでとりあえず組み戻してみます。
「コレ楽勝じゃん♪」とか思っていい気になって動かしてると
 
あ”れ、レバーが折れちゃいまた・・Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン
 
この辺からぽっきり折れています( ̄▽ ̄;)
 
ついでなんでに絞り羽の掃除をしてから
 
ウチの兄こと  ”カスタムおじさん”に助けてもらおー・・と、思ったら出かけてていません、ケっ使えねーな(* ̄- ̄)
 
仕方がないのでそれっぽい材料を物色して
 
自分で作っちゃいました(`・∀・´)エッヘン!!
 
あとは組み戻して完成です✌
 
透過度の高い望遠単焦点の現役復帰ですっ(/・ω・)/
 
という感じで「PENTAX-M 200mm F4」の分解掃除でした。

BOLT MP5 パワーカスタム 施工

2022-10-15 15:11:48 | 海外製次世代電動ガン(エアガン)

BOLT MP5 Tacticalのピニオンギア交換の様子をお伝えします。

ピニオンギアはモーターの先端にある黄色の丸で囲んだこのギザギザの部品、小さいですがモーターの回転力をメカボックス内のギアに伝える重要な部品です。

今回のBOLT MP5へのカスタム施工で使用するのはこのイーグル模型の「Hummer Hand wound 1300」というモーター、施工主様からベースガンと一緒に送られてきた物ですが、感触的にはマルイEG-1000と似たような傾向のあるバランス型のモーターのようです。

ネット検索でモーターの交換と言えば「グリップのネジを外して配線をつなぎ直せば完了」的な記事が良く引っ掛かりますが、私の経験から言えばそれが通用するのはマルイ製品でノーマル状態の製品のみ、異なるメーカーのモーターを使用する場合や内部カスタムを行っている時には作動ノイズが大きくなったりギアの辺摩耗が起こるので再調整が必要になります。

という訳でまずはピニオンリムーバーでモーターについているピニオンギアを外します。

一般にピニオンギアには2種類の規格があり今回のイーグル模型やマルイなどが使用する「Oタイプ」と海外電動ガンで主流な「Dタイプ」に分類されます。

Oタイプはモーターシャフトの断面が丸くピニオンとは摩擦力のみで接合しているのですが、流通している交換用の汎用Oタイプギアがこれに都合よく適合する確率はほぼゼロ、作動時の負荷に耐え切れず使ってるうちにモーターだけで空回りしだすので、大抵はDタイプを組み合わせることになります。

とは言ってもシャフトの断面が違いますよね、ええ、だからこれから削るんです。

この工程は一発勝負、削りすぎるとガタが発生してモーターを一発でダメにしてしまうハイリスクな加工です。失敗すると私が自腹で新しいモーターを用意しなければならないので本当はやりたくない加工なんですが、でもまあ何回もやってるんで今回も大丈夫です、たぶん(汗)

ピニオンギアはBOLT MP5の標準モーターのものを移植しました。元々使われていた物なので他の純正パーツとの相性も問題ない筈です。ギアノイズの悪評が悪いので有名?なHummerブランドのモーターですが、ピニオンギアを交換すればこの問題をクリアする事ができます。

削り終わったシャフト断面はBOLT製ピニオンにぴったりと収まりました。これぞカスタムメイドの醍醐味、世界に一つしかない専用モーターの誕生です。

最後にSBDを移植すれば完成、自腹にならなくて良かったです(笑)

 

以上、BOLT MP5 ピニオンギア交換の様子をお伝えしました。