川崎市所在のカンツリ FISH ON! 王禅寺にて、スプーンのカラーローテーションでニジマスの数釣り試しをしてきました。そのときの、実釣状況を以下に、実況形式で書いてみます。
また、ルアーの色について考えてみたいと思います。
--------------------------------------------
気温12℃ 水温9℃ たまに北東のそよ風
かなりマッディー
表層に魚のライズやモジリほとんどなし
● 実釣開始
まずは、パイロットルアーで状況把握。パイロットルアーは「X スティック」の赤。これは、スプーンではないのだが、バイト率が非常に高いので、常にパイロットルアーとして使用している。
一投目 ボトムまでカウントダウン。ボトムからスローリトリーブで水平にトレース。カケアガリの付近でショートバイト確認。
二投目 同様にしてショートバイト確認。
三投目 表層を水平にトレース。バイトなし。
四投目 中層を水平にトレース。バイトなし。
五投目 ボトムを水平にトレース。カケアガリ付近でゲット!
十回くらい投げて、状況がほぼ読めたような気がした。
① 魚がボトムに溜まっている感じ。
② 岸から5m沖近辺のカケアガリの魚影が濃い。
② 魚の活性はよいが、ショートバイト対策が必要。
-------------------------------------------
● スプーンで実釣開始! ここから本番!
実績がコンスタントな「レイブ1.5g」カラシからスタート。カラーローテーションの試釣のため、この日は全て「レイブ1.5g」を敢えて使用。
一番上がパイロットルアー「 X スティック」。スプーンのカラーローテーションは、以下写真の上から下の順序へ。
● カラシ
一投目 ボトムを水平にトレース。カケアガリ付近でショートバイト確認。
二投目 レンジはボトムのまま、リトリーブをやや早めに変えて、カケアガリ付近でゲット!
三投目 同様にしてゲット。
数匹ゲットして、バイトがなくなったところで、カラーローテーション開始。
● 蛍光ピンク
一投目 ボトムを水平トレースでやや早めにリトリーブ。カケアガリ付近でゲット!
二投目 同様にしてショートバイト確認。
数匹ゲットして、バイトがなくなったのでカラーチェンジ。
● 黒
黒に変えたその時、突然表層に魚が大量浮上!
いったい何が起きた???
ボトムから表層(5~10㎝)へレンジ変更。
一投目からゲット! 表層狙いで爆釣モード突入!!
一瞬で表層から魚が消えて、バイトがなくなったので、再度ボトムにレンジ変更。
数匹ゲットして、バイトがなくなったのでカラーチェンジ。
● モスグリーン
一投目 ボトムカケアガリでゲット!
二投目以降バイトがないのでカラーチェンジ。
● 蛍光緑
一投目 ボトムカケアガリでゲット!
またも、表層に大量の魚が浮上!
表層狙いで一瞬爆釣モード!!
なんなんだこれは??? 虫が飛んだのか???
表層から魚が消えて、バイトがなくなったので、再度ボトムにレンジ変更。
数匹ゲットしてタイムアップで納竿。
● 釣果
三時間で約30匹(フックアウトや手元バラシは除く)
表 層 約10匹 これはラッキーイレギュラー?
ボトム 約20匹
-------------------------------------------
● まとめ
① レンジ(魚のいるタナ)
当日は、基本ボトムで、特にカケアガリ近辺に魚が溜まっていたようです。レンジを見つけるのが、数釣りの最大のポイントです。何故ならば、魚影の濃いところが釣れるからです。当たり前のことですよね。
王禅寺イチロー池は、全周囲にわたり、岸から5m沖くらいの所がカケアガリになっています。ここに魚が居着いています。また、回遊している魚もカケアガリ付近を回遊していると考えられます。
② リトリーブ(リールの巻き方)
ショートバイトが多かったので、リーリングスピードを早めにしました。ショートバイト対策として、「スピードを遅めにする」のが一般的です。そこは、固定観念にあまりとらわれずに、臨機応変でよいと思います。
今回は、ストップアンドゴーやデジ巻きはしていません。カケアガリ手前までは、ルアーが水平にトレースするようにイメージした平行巻きのみです。
③ カラーローテーション(ルアーの色を変えること)
定番色は、カラシと黒ですが、これのみで釣れ続けるということはまずありません。魚は色を一時的に覚えるようです。そこで、カラーローテーションが必要になるわけです。
コンディションによって当然ルアーの色で釣果に差が出ます。色には天候・水質・活性・放流などのパラメータによる方程式があります。カラーローテーションで肝心なことは、以下のことではないかと思います。
① 自信のある定番色をもつこと。
② 色を変えた一投目のバイトが非常に多い。
③ バイトがなくなったら即カラーチェンジをする。
④ 小まめにローテーションをする。
④ 色の方程式も一応意識すること。
上記、①レンジ ②リトリーブ ③カラーローテーション が、その日その時のパターンにハマれば、数釣りが期待できると思います。
今回は、カラーローテーションがテーマだったので、同じ種類で異なる色のルアーを使いました。魚とルアーの色についての関係を、実験的に試すのが目的です。
-----------------------------------------
● ルアーの色について
ところで、先ほど「魚は色を一時的に覚える」と書きましたが、その真偽は? 視覚の認識は脳がします。ニジマスの脳ミソって見たことありますか? 恐らくですが、視覚野みたいなものはあるにしても、無いに等しいほど小さいと思います。色の認識がどこまで出来るのか、果たして疑問です。
そう考えると、色に関しては、「白っぽいか黒っぽいか」「明るいか暗いか」「光っているかいないか」程度の視覚能力のような気がします。それでは、カラーローテーションの必要は無いのではないか、という疑問が生じます。答えはNOです。
ルアーの色を変えることで、魚の視点からすると、上記、「白っぽいか黒っぽいか」「明るいか暗いか」「光っているかいないか」などの変化をつけることが可能になると考えられます。そこで、カラーローテーションが必要になるわけです。
このような推測のもと、色を変える場合には、同色系の色へのチェンジは意味がないということになります。カラシから蛍光ピンクへのチェンジのように、全く異なる配色へ変えることにカラーローテーションの意味があります。
魚は色を覚えるというより、ルアーを覚える、と解釈した方が分かりやすいでしょう。色を変えることにより、魚にとっては別物のルアーになると考えられます。
今回の釣行で、モスグリーンでバイトが一回だった理由がつきます。黒とモスグリーンは、魚にとっては同色系なのです。黒と蛍光緑は同色系ではないのです。よって、蛍光緑でバイトが復活しました。
釣り師の格言に「魚の気持ちになること」というのがあります。ルアーの色についても、人間の感覚ではなく、魚の気持ちになることが重要だと思います。魚の生態を知ることこそが、名人への道かもしれないですね。
------------------------------------------
● オマケ
毎度、夕食の分だけお持ち帰りをしています。終了三十分くらい前から美味しそうな魚が釣れたら、ランディングネットでキープするようにしています。
こんな感じです。(逃げそうで逃げない。魚が傷つかなくて弱らない。)
この中の美味しそうなのが、以下のようになるわけです。