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おすすめしたい子どもの本を紹介しています。

月のえくぼを見た男

2008-08-14 23:33:22 | 児童書(小学生)
☆ 内容
 日本の近代天文学の先駆者の麻田剛立の伝記。
 ☆ 感想
 剛立の天文に対する熱中ぶりと、剛立をとりまく人々とのかかわりが丁寧にかかれている。
 幼いころから、天体観測しつづけた剛立。自分の目ではとらえることができない天体の動きも、緻密な観測と計算で、とらえることができる。宇宙を知るという大きなことも、実際にみることができる事柄を地道に記録していくことからはじまる。見通しをたてたうえで、地道に積み重ねることの大切さ・すごさを感じた。やはり、伝記は生き方を学ぶ?には適書なのかもしれない(笑)
 研究内容もわかりやすい言葉で説明されていて、読みやすい。たとえ、わからなくとも、剛立が実際に観察したことをもとに研究をすすめていったことはわかるし、どれだけ剛立が真摯に研究にうちこんでいたかは伝わってくる。
 また、剛立を支えた人たちとのやりとりや、少しずつ先事塾が活気づいていく様子も伝わってくる。

date
月のえくぼをみた 麻田剛立
鹿毛敏夫著 関屋敏隆画
くもん出版 2008
略年譜・解説あり
対象 高学年~
評価 B+
件名 江戸 天文 

平和への手紙

2008-08-05 17:46:28 | YA(中学生)
平和への手紙

☆ 概要
第一部 アメリカの高校生マイケルは1985年2月、祖父に誘われて、太平洋戦争の激戦地硫黄島で行われた生き残り兵や遺族らによる日米合同慰霊祭に参加した。40年前は敵同士だったものが、友人として同じ場所に立っている場面をみて考えたことを、レーガン大統領(当時)あての手紙形式でつづったエッセイ。
解説には、硫黄島がなぜ戦場となったのか、どのような戦闘が行われたのか、抱えている。

第二部
日本がいかにして、太平洋戦争へ向かっていったのか、各国の動き、政府・軍部の判断、世論の動きなどが、わかりやすく書かれている。

☆ 感想

 第二部を読んだとき、自分がいかに日本の歩んできた道を知らないか驚いた。満州事変、2・26事件、真珠湾攻撃、・・・歴史的事件についての知識はあると思っていたが、その事件のうしろで、政府が軍部が、民衆がどのように動いていたのかはほとんど考えたことがなかった。そして、日米開戦の前に、外交による解決がはかられていて、状況によっては、戦争を回避できたかもしれないという下りを読んで、歴史は紙一重のところで、大きく変わっていくのだと感じた。そしてひょっとして、ドイツがイギリスを占領できていたら? アメリカは日本どろこどはなくなったのでは? など考え出すと、完全降伏というかたちは避けられたかもしれないなど、考えてしまう。過去の出来事を考えても何も変わらないが、もし私が開戦前の日本にいたら、そして限られた情報しか与えられていなかったら、ひょっとしたら勝てるかもしれない、戦争をした方が日本はよい状態になるかもしれないと考えてしまいそうだ。
そして、第一部。そこには、戦地の写真がある。石油が手に入ろうと、国際的な地位がえられようと、戦争は相手を憎み、殺しあうことだ。交渉がうまくいかないからと、人間性を失い、戦争へ進んだ時点で、負けている。
マイケル君は、かつての敵同士が友達になり、協力しあうあいだがらになれた祖父たちは、平和の大使として、戦争の恐怖を、かつては殺そうとしたという事実を、人びとに語りかけることができると書いている。

戦争のからくりは、よくわからない。すでにおこった出来事さえ、どの道が正しかったのかなんて、わからない。けれど、どんなときでも、人間性を失わずに判断すること。どのように情勢が動こうとも、自分たちが守るべきものを忘れないで踏んばること。まだ世界では、戦争があり、何かをめぐって、争っている。長い目で歴史をみたとき、まだ私たちは、60年前とさほど変わらない場所にいて、少しでも前に進めるように、努力してかなければいけないのではないかと感じた。

 

ぼく、カギをのんじゃった!

2008-08-05 14:29:29 | YA(中学生)
☆ あらすじ
 主人公ジョーイは、小学四年生の「カゲキ」に元気な男の子。じっとしていることができず、考えるより先に行動して、騒ぎをおこしてしまう。家庭環境も安定しているわけではないが、ずっと離れていたお母さんがもどってきて、ジョーイとバタバタしながらも、なんとか生活している。そんなとき、クラスの女の子にケガをさせてしまい、特別支援センターにいくことに・・・

☆ 感想
 ジョーイの行動はADHDという障害をかかえている子どもによくみられるそうですが、この作品は「ぼく」という一人称でえがかれているので、自分がジョーイになりきって、わけのわからない行動(かぎをのみこんだり、ソファーの綿をひきだしてみたり)をするので、頭ではいけないのだろうなとわかっていても、そうせずにはいられない気持ちが、少しわかる気がします。カギをのみこむのは、決して気持ちのいいものではないけれど、周りの反応の大きさは格別。で、何度おこられても、飲みこむ。
 ジョーイの周りにいる大人たちも、リアルにえがかれています。ジョーイの相手をしているうちにヒステリーをおこしてしまう先生(決して、悪い人なわけではない)、ある程度ジョーイの障害に理解があってジョーイがわけのわからないことを言っても、ジョーイが落ち着く返事ができる先生。どの人も頭からジョーイを否定するのではなく、自分のできる範囲でジョーイとつき合おうとしています。
 ジョーイは特別支援センターに行ったことがきっかけで、少しずつ考え方や行動をコントロールできるようになりますが、その下地には、完璧な親とはいえないけれどジョーイを愛してくれる母親がそばにいてくれるようになったこと、何よりジョージが、もともと人を喜ばせたり笑わせたりするのが大好きないい子で、それを認めてもらえるようになったことが大きいと感じました。
 障害をもっている子でも、そうでない子でも、あなたは素敵な子で大好きだよと思いにかこまれ、安心できれば、自分の苦手なことも頑張っていこうと、前向きに生きて輝いてくれると思いました。
 私は、たいした知識もなくて子どもたちにとって最善のことをしてあげられるわけではないけれど、多少理解できないことがあっても、子どもを認めていきたいし、理解力の足りない私も、認めてもらいたいなーなぞ考えています。わかっているふりをしても、子どもはよくみているみたいで、すぐばれてしまうので。

date
ぼく、カギをのんじゃった!(もう、ジョーイったら!1)
ジャック・ギャントス作 前沢明枝訳
徳間書店 2007
対象 高学年 中学生
件名 障害 学校




二年間の休暇

2008-08-04 20:54:55 | 児童書(小学生)
☆ あらすじ

十五少年漂流記で知られる作品。15人の少年が無人島に漂着し、仲たがいなどしながら、自分たちで島の生活をきずいていく。そんなとき、島に悪漢たちも漂着してきて、少年たちの住みかをねらいます。少年たちは、悪漢たちをたおし、無地に自分たちの国にかえれるのでしょうか?

☆ 感想

少年たちの生活力に脱帽。生きていくためには、何が必要で、それらを確保するためにはどうすればよいのか、冷静に判断し、行動していく。少年たちが少しずつ、生活を組み立てていくさまもおもしろいし、島を探検することで新しいことを発見
していくのもわくわくする。
少年たちの性格・素質も丁寧にえがかれている。
事実・出来事が淡々とえがかれ、甘いところはないが、少年たちがどのように困難をのりこえていったのか、少年たちの決断力・行動力のすごさが伝わってくる。
一度読み出すと、自分も島での生活を組みたてている気持ちになり、さほど長さは苦にならなくなる。
(それでも、地理の説明などはまどろっこしところがあったが)

date
二年間の休暇
J・ベルヌ 朝倉剛訳 太田大八
福音館書店 1968
件名 冒険 無人島 航海 友情
評価 A

木馬のぼうけん旅行

2007-04-26 00:32:54 | 児童書(小学生)

☆ あらすじ
 おもちゃ作りのおじさんが作った、きれいな小さい木馬は、木のおもちゃが売れなくなったおじさんのために、お金もうけをしりょうと旅にでます。小さな木馬は、真っ正直に一生懸命働くのですが、次々に困難がふりかかります。

☆ 感想
 
1938年にトイ・ファンタジーの古典的名作とされている本だそうですが・・・いい意味
でさすが古典!!と思いました。
古典と評されるこの本を読みながら、子どもの本がもつべき要素を見直しました。
1 感情移入できる登場人物がいること
2 次はどうなるのか・・・とひっぱっていく力が筋にあること
3 どんなに波乱万丈でも、最後は安心感をいだくことができること
 この作品では、木馬になって、炭鉱で働いたり、王女の馬になって競馬にでたり、海で海賊船に拾い上げられたりと、次々におこる出来事にドキドキハラハラし、ぐいぐいひっぱられていきます。そして、最後にピーターおじさんのもとに戻れたときの、嬉しさを想像できるからこそ、なおいっそう、懸命な木馬を応援したくなります。木馬と一緒になって冒険した子どもは、乗り越えてきたさまざまな出来事を思い、なんともいえない達成感と安心感をえるのではないかと思います。
 どうして子どもに本をすすめるのか。バシッと応えるのは難しいですが、生活圏内の狭い子ども時代に、本といえども。、これだけの大冒険をくぐりぬけたら、それは、一つの大きな体験になると思います。

 また、木馬が意識をもち、他の人間や動物と話すことができるというほかは、きわめて現実的。木馬の冒険っぷりは波乱万丈すぎる感があるけれど、感情移入してしまえば、一緒になって緊迫したり安心したりするので、気になりません。また、木馬は、サーカス団の人から王族まで、さまざまな境遇の人たちに出会いますが、人のおろかさもやさしさも、人間というものがしっかりと書かれていると感じました。

date
木馬のぼうけん旅行
アーシュラ・ウィリアムズ作 石井桃子訳 ペギー・フォートナム画
福音館書店 2003
対象 4年生くらい~
件名 おもちゃ 冒険


きいてほしいの、あたしのこと

2007-03-05 16:34:33 | YA(中学生)

きいてほしいの、わたしのこと -ウィン・ディキシーのいた夏-

☆あらすじ
 
引っ越してきたばかりで友達のいないオパールはスーパーでのら犬をみつける。ウィン・ディキシーと名づけられたこの犬は、さまざまな人との出会いをつくってくれて・・・

☆感想
 
いろいろな人がいて、それぞれがかなしみをもっていきている。それでも、生きていられるのは、そばにいてくれる人たちがいるからであり、その人たちがいるからこそ、笑ってすごせるのだよ。と素直に教えてくれる作品。オリバーの素朴な目からみた町の人たちの、さみしさとあたたかさが、さわやかに伝わってきます。
 ただ、少し書き込みが足りなくて、それぞれの複雑な思いが、ただの「さみしさ」でまとめられている気がしました。何人もの複雑な過去を、いとも簡単に説明してしまうのは少々抵抗を感じました・・・大人の小説ではないのだからと言われそうですが、中学生向きだとしても、戦争で傷ついた人を書くならばその時代背景、苦しさを書かなければいけない。それはまだ早いというならば、中学生は中学生なりに感じるかなしさをしっかり書いて、伝えればいい。さみしさ代表=戦争で傷ついたetc…では、あまりにも安直ではないかと。
 と,えらそうなことを書きましたが、この作品はそんなに感じ悪くないです(笑)。母親がでていってしまったり、引っ越したばかりで友達がいなかったり・・・・・・、オリバーの微妙な気持ちがきちんと書かれていると思います。
 英語の題名が「Becaouse of Winn-Dixie」になっており、「ウィン・ディキシーのおかげ」くらいのほうが、いいのではないか?と思いました。


王さまと九人のきょうだい

2007-03-01 22:10:24 | 読み聞かせした本

☆ あらすじ

中国民話。子どものできないおばあさんが、不思議な老人からもらった丸薬をのむと、、9人の子どもが生まれ、それぞれ、「ちからもち」「くいしんぼう」「はらいっぱい」「ぶってくれ」「ながすね」「あつがりや」「さむがりや」「きってくれ」「みずくぐり」という変わった名を授かる。姿かたちはそっくりに成長した9人きょうだいは、悪い王さまの難題や攻撃に一人ずつ出て行っては、不思議な力で王さまをギャフンと言わせるお話。

☆ 子どもの反応

少し長めのお話ですが、みな大熱中。「なーんだ、『あつがりや』かぁ」「次は、『さむがりや』だよ・・・」とか、ぼそぼそ声をだしながら、次は誰でどんなことがおこるのだろう?と先を楽しみに聞いていたようです。「もっとぶってくれ」とか、「しまいには、もやすたきぎがなくなってしまいました」とか、ありえないスケールの大きさに大笑い。
大人数で、にぎやかに読むと楽しみが増す本だなと思いました。

ところで、産まれたとき、9人の赤ん坊が見開きページに書かれていますが、どの赤ん坊が誰なのか、わかるように書かれていておもしろいです。(『あつがりや』はからだが赤い・・・) 
読み聞かせする前は、地味な絵だと思っていましたが、読むことでいきいきとしてくる絵なのだと、気がつかされました。今では表紙の9人の微妙な表情がなんともいけなく、おかしくみえます。この話のスケールの大きさは、絵だけで表現しきろうとすると、味がでないのかもしれません。赤羽末吉さんの描く大胆な線と構図は、お話の大きさを包み込む余裕があり、だからこそ子どもたちは、想像力をたっぷりつかってわくわくできたのだと思います。
この本は、聞きなれていない子どもたちでも、ほぼ間違いなく?楽しんでくれると太鼓判がおされている本だそうです。知らなかった・・・まだ読み聞かせをしたことがない方はぜひ☆★

 


獣の奏者

2007-02-08 21:29:22 | YA(中学生)

獣の奏者 Ⅰ闘蛇編 Ⅱ王獣編 上橋菜穂子著

☆あらすじ

 戦闘に使われる闘蛇(とうだ)の世話をしていた母が処刑され、孤児となったエリン。
蜂飼いのジョウンに育てられ、生き物の神秘に魅かれるようになる。やがて、母と同じ獣医術師の道に進む決意をしたエリンは、カザルム学舎で学びはじめるが、傷ついた幼獣を救いたい想いから、獣を操ることができるようになる。しかし、それは巨大な武力を操れるということであり、否応なしに争いに巻き込まれていく・・・。

☆感想

 ナウシカみたーい! と思いました。闘蛇がどうしてもオームにかさなる・・・。物語のテーマも、獣と人は共に生きられるのか。
 主人公エリンは、「生き物であれ、命なきものであれ、この世にあるものが、なぜそのようにあるのか、自分は不思議でならない。・・・・・・ 自分を含め、生き物は、なぜ、このようにあるのか知りたい」(上巻P247)という想いをもって、獣医術師をこころざし、幼獣を愛情を持って育て、気持ちが通い合うかのようになる。
 けれども、いくら愛情をもって育てた獣にも、躊躇なく生き物を傷つける性はあり、争いのなかにある人間は、その圧倒的な力を欲する。
 エリンは感じる。「すべての生き物が共有している感情は、愛ではなく、恐怖であるということ。それは、冷徹な真理なのだろう。」(下巻P378)
 でも、物語はここで終わらない。

 終わらないし、私も、終われないと思いました。
 人と獣が、そして、人と人でさえも、わかりあえることなんてないのかもしれない。でも、はいそうですかと、認めてしまったら、そこからは何も生まれない。どうにか近づきたいと願うから、物語は生まれるのではないかと。そして、人も獣も、同じ大地に生まれ存在しているという、確かな事実があるのだから、これからも人と獣の物語はたくさん生みだされていくだろうし、そのことを嬉しく感じます。

date
獣の奏者 上・下 上橋菜穂子著 講談社 2006 
対象年齢 中学以上
件名 獣 争い 親 王 
すすめたいタイプ 読み込んでいる子 ファンタジー好き 動物好き
中学生には難しいだろうなぁ~一人読みたい子がいるので、感想を聞いてみます。 
評価 B


 


ナゲキバト

2007-01-03 16:28:59 | YA(中学生)

ナゲキバト ラリー・バークダル著

☆あらすじ

 9歳のとき、事故で両親をなくしたハニバルは祖父にひきとられる。二人の暮らしのなかで、祖父は、生きることの尊さ、きびしさ、かなしさを伝えてくれる。回想という形式をとった静かな作品。

☆感想

 猟に憧れて、ナゲキバトの母鳥を打ってしまったハニバルに、父鳥だけでは2匹は育てられないから、1匹を自らの手で殺させた祖父。父と母に愛されて育ってきたことを忘れないように話してくれた祖父。悪いことをしたり、嘘をついたハニバルに、わかりやすく教えを説く祖父。
 聖書がでてきてキリスト教的な教えもふくまれていますが、「生きること」のかなしさ、つらさ、それでも生きていくということを、まっすぐ伝えようとしている作品だと感じました。祖父の教えは、具体的でわかりやすいので、中学生でも十分読めるし、この本から何かを感じとってくれるのではと思います。

祖父の教えをちょっと引用 (全体のなかでも、かなり教訓的なところです)
「・・・嘘そのものに命はない。だから、言った人間からそれをもらうしかないのさ。そもそも人間は、嘘を言うことでその嘘に命をやる。そうして、それを生かしておくためにまた別の嘘を言うはめになる。・・・ところが、ほんとうのことにはそれ自身の命がある。それは永久に生きつづけるし、永久に変わらない。ほんとうのことに関するかぎり、わしらはなにも覚えてなくていいんだ」(P86)

・・・覚えてるのは大変なので、あんまり嘘はつきたくないなぁ。

date
ナゲキバト ラリー・バークダル著 片岡しのぶ訳  あすなろ書房 2006
対象年齢・・・中学以上
件名・・・祖父 聖書 罪 
すすめたい子・・・深く考える本が好きな子(だれでも読める作品ではない) 
評価 B
 


クワガタクワジ物語

2007-01-03 12:57:49 | お話

クワガタクワジ物語 中島みち

☆内容
 小学生の太郎くんが3年にわたって、クワガタムシ・カブトムシを飼う話。(著者の子どもの体験をもとにして書かれています)。捕まえにいくところから、なわばり争いの話、自分の不注意で死なせてしまったこと、島まで珍種をみにいったこと、小さな昆虫を飼うことでいろいろな体験をした、太郎くんの気持ちが伝わってきます。
 著者は、昆虫の専門家ではありませんが、きちんとクワガタムシの生態などに間違いはないか点検してあり、正確にかかれています。(はず)。
冒頭にクワガタのカラー写真あり。

☆感想
 子どもが虫に名前をつけて飼うことはよくあること(私は、てんとう虫とかたつむりだった!)だが、子どもにとってその虫は、たくさんの虫のなか一匹でなくて、特別な一匹になるのだなと思った。つかまえてきた三匹のコクワガタも、よくみていると、それぞれ性格があるとわかったり、カブトムシは、食べてばっかで嫌だと思ったり。
 正直、昆虫の飼育はあまり興味はないが、どうして子どもが小さな虫にひかれるのか、少しわかった気がした。

date
クワガタクワジ物語 中島みち 筑摩書房 1974
対象年齢・・・4年生くらいから
すすめたい子・・・昆虫好き 科学の本好き
件名・・・昆虫 クワガタ やんちゃ
評価 B (一般的には、大変評価されているノンフィクションです)