オンリーワン ずっと宇宙に行きたかった野口聡一
☆ 内容
宇宙飛行士の野口さんが、ディスカバリー号にのって宇宙にいったことを書いたエッセイ。コロンビア号の事故で打ち上げがおくれ、9年もトレーニングをしながら待たなければいけなかったこと、任務のこと、もちろん、宇宙から地球をみたときに感じたことなどもかかれていますが、冷静さを失わない、宇宙飛行士らしい淡々とした文章です。
☆ 感想
宇宙飛行士ってスーパーマン的なすごいことをするというイメージがありましたが、地球で何度も訓練した、一つひとつの動作をマニュアルどおり、こなしていくのが任務なんだなと思いました。
宇宙から地球をみた人は、なんか客観的に自分のことも見つめられるようになれそうですが、もともと宇宙飛行士になる人は、自分の今していることを客観的にとらえられる人でないと、なれそうにないです。 宇宙にいって、テンションがあがって、任務を忘れたら、仕事になりません。
でも、やっぱり、宇宙から地球をみたときの場面は、胸をうたれます。
「目の中に飛び込んできたのは、猛烈な光の量でした。丸いものがパアッと目前に広がって、なにより感じたのは、その存在感。光に満ち満ちて、丸くて、青くて、白くて、そこに存在しているよというアピール力。存在感があって大きいのに、でも手を伸ばしたら届くのじゃないかというほどの親しみやすさ。」(p132)
DATE
オンリーワン ずっと宇宙に行きたかった野口聡一 新潮社 2006
対象年齢・・・中学以上
件名・・・宇宙 将来 仕事
すすめたい子・・・宇宙好き 進路に悩んでいる子
評価 A