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おすすめしたい子どもの本を紹介しています。

オンリーワン ずっと宇宙に行きたかった

2006-11-10 23:33:34 | YA(中学生)

 オンリーワン ずっと宇宙に行きたかった野口聡一  

☆ 内容

 宇宙飛行士の野口さんが、ディスカバリー号にのって宇宙にいったことを書いたエッセイ。コロンビア号の事故で打ち上げがおくれ、9年もトレーニングをしながら待たなければいけなかったこと、任務のこと、もちろん、宇宙から地球をみたときに感じたことなどもかかれていますが、冷静さを失わない、宇宙飛行士らしい淡々とした文章です。 

☆ 感想

 宇宙飛行士ってスーパーマン的なすごいことをするというイメージがありましたが、地球で何度も訓練した、一つひとつの動作をマニュアルどおり、こなしていくのが任務なんだなと思いました。
 宇宙から地球をみた人は、なんか客観的に自分のことも見つめられるようになれそうですが、もともと宇宙飛行士になる人は、自分の今していることを客観的にとらえられる人でないと、なれそうにないです。 宇宙にいって、テンションがあがって、任務を忘れたら、仕事になりません。

 でも、やっぱり、宇宙から地球をみたときの場面は、胸をうたれます。

 「目の中に飛び込んできたのは、猛烈な光の量でした。丸いものがパアッと目前に広がって、なにより感じたのは、その存在感。光に満ち満ちて、丸くて、青くて、白くて、そこに存在しているよというアピール力。存在感があって大きいのに、でも手を伸ばしたら届くのじゃないかというほどの親しみやすさ。」(p132)

DATE
オンリーワン ずっと宇宙に行きたかった野口聡一 新潮社 2006  
対象年齢・・・中学以上 
件名・・・宇宙 将来 仕事
すすめたい子・・・宇宙好き 進路に悩んでいる子
評価 A

 


妖怪アパートの幽雅な日常

2006-09-05 18:05:02 | YA(中学生)

妖怪アパートの幽雅な日常  香月日輪  講談社

 

☆あらすじ 

 13歳ときに両親を事故で失った夕士は、高校から“寿荘”に住むことになりますが、そこでは、変な人間&妖怪が暮らしていて?!

☆感想   

 一人で生きていかなければならないという気負いから肩に力が入っていた夕士が、変な生きもの(死にもの?)をみていくうちに、マヌケになっていくのがほほえましいです。考えさせながら、かなり笑えるシリーズなので、落ち込んでいるときなどに、おすすめ!  
 読みやすい講談社YA! ENTERTAINMENTシリーズで、内容も重すぎないので、本をあまり読んでこなかった子どもにもOK。

 なお、このアパートには “まかないさん”は、すっごくおいしそうな料理(だしのよくきいた大根とアゲの味噌汁、木の芽の胡麻和え、とか)をつくっていますが…手首だけの幽霊です。

DATE
妖怪アパートの優雅な日常 香月日輪 講談社
対象年齢・・・高学年から
件名・・・妖怪 高校生活 思春期
すすめたい子・・・人生について考えはじめた子 読みなれていない子
評価 B