あ可よろし

「あきらかによきこと」は自分で見つける・おもしろがる
好奇心全開日記(不定期)

長編作品のオチが!

2018-09-12 | 本(文庫本)
井上夢人さんの『魔法使いの弟子たち』を読みました。
以前読んだ井上作品の『the TEAM』が面白かったし、結構なボリュームのある長編であることにも期待して読み始めたのでした。読み始めると、タイトルからファンタジーっぽいのかと思いきや、パンデミックからの超能力な、予想をすっぱりと裏切ってくれる展開になります。

雑誌記者の中屋は、新型の伝染病が発生した山梨の病院の取材を命じられる。ところが既に病院は完全封鎖されていて取材できず。近づくことすらできなかった。現場で知り合った地元の女性・めぐみと会話をしただけで中屋は感染。病院に搬送されて発症してしまう。パンデミックの原因となったのは、致死率ほぼ100%の感染症「竜脳炎」。中屋がこん睡状態から10日が経って覚醒したとき、竜脳炎からの生存者は中屋を含めたたった4人だけだった。

と、これがイントロ部分で、ここから凄い超能力とか、警察とのバトルとか、ボス猿とのあり得ないバトルとか。もう「これでもか!」っていうくらいの、RPG的な目まぐるしくてテンポ良すぎの展開で、長編なのにどんどんどんどん読み進められるのです。もはや「魔法使いの弟子」は全然関係なくなっちゃっている!
シュールだけど実にエンタメ性の高い作品で、こういうのこそ、映像化するのに持って来いなんじゃないかしら。

ただ、これは賛否がハッキリわかれるところなんだけど、オチがね~。私は「これだけ読ませておいて最後、コレ?」になりました。でもほぼ面白かったんだからOKですけど。
小説だからこのオチで「え?」になるけど、映像作品だったら「え?」にはならないのかも。綺麗なエンディングにまとめられるんじゃないかと。その点でもCGバンバン駆使しての映像化がピッタリだと思う。
でもこのスケール感、日本じゃ無理なのかな~。ハリウッドなのかな~。
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