あ可よろし

「あきらかによきこと」は自分で見つける・おもしろがる
好奇心全開日記(不定期)

半世紀後

2012-05-09 | 本(文庫本)
伊坂幸太郎さんの『モダンタイムス』を読みました。
桜の時期に読み終えていましたが、読書記録は今になって…。早く書きとめておかないと読後の心の動きようとか、忘れてしましそうでいけません。

この物語は、以前読んだ『魔王』の続編的な作品。不思議な力を持っている安藤兄弟の物語から50年が経った、現在から見ると近未来のお話です。ですので、どちらも未読な方は、まず『魔王』を読んでから『モダンタイムス』に進むことを強くお勧めします。
ザックリとストーリーを記します。

エキセントリックな妻・佳代子に浮気を疑われ(実際にしちゃってたけど)、妻が雇った男・岡本に拷問され、付け回される拓海。同時に仕事においては、頼りになる先輩・五反田が失踪してしまい、SEの拓海は、後輩の「大石倉之助」と五反田がやり残した業務を引き継ぐ。しかしそのプログラムには暗号が隠されており、暗号の秘密を解いた拓海たちは、またしても災難に…。ネットでのキーワード検索が何者かに監視されていると疑いを抱いた拓海は、友人で作家の「井坂好太郎」に相談を持ちかけるが…。

まずは暴力的なシーンで始まるので、ここで「うわっ! ダメ!」となる人もいるでしょう。実際私も読み始めに『うぇ~~~~~』と思ってしまいました。でも直後に、岡本が拓海に「勇気はあるか?」と問うシーンから、伊坂節が良い感じでまわってきたように感じ、その後は暴力的なシーンに「慣れた」ってこともあるでしょうが、スラスラと長編を読み終えることができました。
「勇気はあるか?」
「実家に忘れてきました。何を? 勇気を」
このフレーズは何かと応用して使えそう。忘れ物を取りに帰るにしても、私、実家遠いし!

さて、『魔王』から半世紀経った世の中は、何か変わったのでしょうか?
生活するには便利になった部分もあるでしょうが、人の心の中は、それほど変わっていないような…。変わったとしたら、良い部分が削られて、嫌な部分が「知らないうちに」増えているような…。
どんな未来になったとしても、英雄になんてならなくても良いから、正々堂々と生きていたいよね。最終的に拓海が選んだ人生が、忘れて来た勇気を実家に取りに行ったからこそ得たように感じられたように。

そうそう、土曜日に出産後のかねちゃんと、赤ちゃんに会いに行ってきました。
ずっとスヤスヤ眠っていて、ぐずりもせず、ほっぺツンツンしても嫌がりもしない、とてもよい赤ちゃんでした。しかも美人ちゃん。
抱っこしなきゃ帰してくれそうになかったので、かなり怖かったけど、抱っこしてきました。そのときだって、全然ぐずったりしない。本当によい子。なっちゃんが生きていく未来が、良い時代でありますように。
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2 コメント

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素晴らしきお言葉 (菜月 ハハ)
2012-05-13 15:44:17
いつもいつも、感動のお言葉ありがとうございます。
そして、今日も素敵なお言葉を頂きました!
「なっちゃんが生きていく未来が、良い時代でありますように」
本当にそう思います。
厳しい時代ではあると思うが、君たちたち若い世代が、
素敵な未来をつくってくんだよ~
それまで、あまりにも絶望的な状況でのバトンタッチにはしたくないものですな(`_´)ゞ
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菜月ハハ こと かねちゃん (とみ)
2012-05-14 07:36:10
新米お母さん、毎日お疲れさまです。
その後、美人ちゃんはスクスク?

絶望的な状況でのバトンタッチ…
いやいや、本当にそうならないようにするのがオトナの責任ですね。
素敵な未来を作るための土壌が腐っていたら、どうしようもない。
バトンタッチするなら、ちゃんと考えてあげなきゃね。
お互いに、できるところから頑張りましょう
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